令和6年度の本試験問題(試験センターPDF)やってみた。記述抜き102点。記述式は普通に0点レベル。

問1、58、59、60の問題文の登載がなく、文章理解問題は3問中2問は安定して取れているので、実質110点くらいかと。
もうちょい取れるかと思ったけど、やはり、そんなに甘い試験ではなかった。
4月末までに「初見の模試等で安定的に合格点を取れる」ところまで仕上げていきたい。
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以下、自分用メモ
令和6年度
問題1
「〔 ア 〕」と「〔 イ 〕」とは基本的に共通な発想に立脚する概念であるが、前者が大陸的背景のもとで何よりも〔 ウ 〕の国政における優位を含意するのに対し、後者は、そのイギリス的伝統に対応して、〔 エ 〕としての〔 オ 〕をまず前提しているという点で、必ずしも同一の思想を表しているとは言い難い。(出典 碧海純一(あおみじゅんいち)「新版 法哲学概論〔全訂第2版〕」1989年から<原文の表記を一部改めた。)
〔 ア 〕法治国
〔 イ 〕法の支配
〔 ウ 〕議会立法
〔 エ 〕判例法
〔 オ 〕コモン・ロー
法治国(法治国家):「国家は議会が作った法律に従わなくてはならない」とする考えを持つ国。
法の支配:「国家は人ではなく法によって支配されるべきである」という基本原理。
シビル・ロー:市民の代表からなる議会が作った法。
大陸法(ドイツやフランス):シビル・ローに基づく法体系とされる。議会が作った法律(議会立法)に民主主義的な権威を求め、条文など明文化された法律を重視する。
英米法(イギリスやアメリカ):コモン・ローに基づく法体系とされる。「法の支配」を基本的な考えとしている。裁判の判例や慣習を重視する。
判例法:積み重ねられた判例と慣習による一般的な判断基準を法として用いること。
問題2
1 〇
民事訴訟手続きにおいて、裁判長は、口頭弁論の期日または期日外に、訴訟関係を明確にするため、事実上および法律上の事項に関し、当事者に対して問いを発し、または立証を促すことができる。
2 〇
刑事訴訟手続きにおいて、検察官は、犯人の性格、年齢および境遇、犯罪の軽重および情状ならびに犯罪後の状況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。
3 ×
非訟事件手続きにおいて、裁判所は、利害関係者の申出により非公開が相当と認められる場合を除き、その手続を公開しなければならない。
4 〇
民訴訴訟手続きにおいて、裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨および証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。
5 〇
刑事訴訟手続において、検察官は、起訴状には、裁判官の事件につき予断を生ぜしめる虞のある書類その他の物を添付し、またはその内容を引用してはならない。
問題4
1 〇
個人のプライバシーに属する事実をみだりに公表されない利益は、法的保護の対象となるべきであり、過去の逮捕歴もこれに含まれる。
2 ×
検索結果として提供される情報は、プログラムによって自動的に収集・整理・提供されるのにすぎず、検索結果の提供は、検索事業者自身による表現行為とはいえない。
3 〇
検索事業者による検索結果の提供は、公衆の情報発信や情報の入手を支援するものとして、インターネット上の情報流通の基盤としての役割を果たしている。
4 〇
当該事実を公表されない法的利益と、当該情報を検索結果として提供する利中に関する諸事情ほ比較衡量した結果、前者が優越することが明らかな場合には、検索事業者に対してURL等の情報を当該検索結果から削除することを求めることができる。
5 〇
過去の逮捕歴がプライバシーに含まれるとしても、自動買春のように、児童への性的搾取・虐待として強い社会的非難の対象とされ、罰則で禁止されている行為は、一定の期間の経過後も公共の利害に関する事柄でありうる。
問題6
1 ×
都道府県が歴史的にも政治的、経済的、社会的にも独自の意義と実体を有する単位である以上、参議院の選挙区選出議員に都道府県代表的な意義を付与し、その枠内で投票価値の平等の実現を図ることは、憲法上許容される。
2 〇
小選挙区制は、死票を多く生む可能性があることは否定し難いが、死票はいかなる制度でも生ずるものであり、結局のところ選挙を通じて国民の総意を議席に反映させる一つの合理的方法ということができる。
3 〇
同時に行われる二つの選挙に同一の候補者が重複して立候補することを認めるか否かは、国会が裁量により決定することができる事項であり、衆議院議員選挙で小選挙区選挙と比例代表選挙との重複立候補を認める制度は憲法に違反しない。
4 〇
政党を媒体として国民の政治意思を国政に反映させる名簿式比例代表制を採用することは国会の裁量に属し、名簿登載者個人には投票したいがその属する政党には投票したくないという意思を認めない非拘束名簿式比例代表制もまた同様である。
5 〇
参議院の比例代表選出議員について、政党が優先的に当選者となるべき候補者を定めることができる特定枠制度は、選挙人の総意によって当選人が決定される点で、選挙人が候補者個人を直接選択して投票する方式と異ならず、憲法に違反しない。
問題7
4 〇
参議院の緊急集会は、衆議院の解散中に開催されるものであるが、その際にも、議員に不逮捕特権や免責特権の保証が及ぶ。
5 ×
議院が所属議員に科した懲罰には、議院自立権の趣旨から司法審査は及ばないのが原則であるが、除名に関しては、手続きの適正さについて審査が及ぶとするのが最高裁判所の判例である。
問題8
3 ×
処分取消訴訟の出訴期間が経過した後に当該処分の無効を争うための訴訟としては、行政事件訴訟法が法定する無効確認の訴えのみが許されている。
5 〇
瑕疵が重大であるとされた処分は、当該瑕疵の存在が明白なものであるとまでは認められなくても、無効とされる場合がある。
問題9
2 〇
法律の規定を実施するために政令を定めるのは内閣の事務であるが、その法律による委任がある場合には、政令に罰則を設けることもできる。
4 ×
通達の内容が、法令の解釈や取扱いに関するもので、国民の権利義務に重大なかかわりをもつようなものである場合には、当該通達に対して取消訴訟を提起することができる。
問題12
ア 〇
行政指導に携わる者は、当該行政指導をする際に、行政機関が許認可等をする権限を行使し得る旨を示すときは、その相手方に対して、当該権限を行使し得る根拠となる法令の条項等、行政手続法が定める事項を示さなければならない。
イ ×
地方公共団体の機関がする行政指導については、その根拠となる規定が法律で定められている場合に限り、行政指導に関する行政手続法の規定が適用される。
ウ 〇
法令に違反する行為の是正を求める行政指導で、その根拠となる規定が法律に置かれているのものを受けた相手方は、当該行政指導が当該法律に規定する要件に適合しないと思料するときは、当該行政指導をした行政機関に対し、当該行政指導の中止その他必要な措置をとることを求めることができる。
問題13
1 〇
審査基準を公にすることによって行政上特別の支障が生じる場合、行政庁が当該審査基準を公にしなかったとしても違法とはならない。
5 ×
行政庁が処分基準を定めることは努力義務に過ぎないが、処分基準を定めた場合には、これを公にする法的義務を負う。
問題15
2 ×
行政不服審査法が審査請求の対象とする「行政庁の不作為」には、法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分がされていない場合も含まれる。
4 〇
地方公共団体またはその機関に対する処分で、当該団体または機関がその固有の資格において処分の相手方となるものについては、行政不服審査法の規定は適用されない。
問題16
ア ×
行政事件訴訟法は、処分取消訴訟につき、出訴期間の制限を規定するとともに、「ただし、正当な理由があるときは、この限りでない」という規定(以下「ただし書」という。)を置いているが、行政不服審査法は、処分についての審査請求につき、審査請求期間の制限を規定しているものの、行政事件訴訟法のようなただし書は置いていない。
ウ 〇
行政事件訴訟法は、判決の拘束力について、「処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。」と定めているのに対し、行政不服審査法は、採決の拘束力について、「裁決は、関係行政庁を拘束する。」と定めている。
オ 〇
行訴法は、行政庁がその処分または裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟として「差止めの訴え」を設けているが、行審法は、このような差止めを求める不服申立てについての明文の規定を置いていない。
問題19
3 ×
機関訴訟で、処分の取消しを求めるものについては、行訴法所定の規定を除き、取消訴訟に関する規定が準用される。
5 〇
行訴法においては、行政事件訴訟法に関し、同法の定めがない事項については、「民事訴訟の例による」との規定がなされているが、当該規定には、民衆訴訟および機関訴訟を除くとする限定が付されている。
問題22
1 〇
普通地方公共団体が処理する事務には、地域における事務と、その他の事務で法律またはこれに基づく政令により処理することとされるものとがある。
4 ×
法定受託事務は、普通地方公共団体が当該団体自身の事務として処理するものであるから、地方自治法上の自治事務に含まれる。
問題23
2 〇
住民訴訟は、あらかじめ、地方自治法に基づく住民監査請求をしていなければ、適法に提起することができない。
5 ×
損害賠償の請求をすることを普通地方公共団体の執行機関に対して求める住民訴訟において、原告住民の訴訟を認容する判決が確定した場合は、当該原告住民に対して、当該損害賠償請求に係る賠償金が支払われることになる。
問題24
2 ×
普通地方公共団体は法令に違反しない限りにおいて条例を定めることができるが、条例において罰則を定めるためには、その旨を委任する個別の法令の定めが必要である。
4 〇
普通地方公共団体の委員会は、個別の法律の定めるところにより、法令等に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則を定めることができる。
問題26
2 ×
公文書管理法は、行政機関の職員に対し、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き文書を作成しなければならないという文書作成義務を定め、違反した職員に対する罰則を定めている。
5 〇
行政機関の長は、行政文書ファイル管理簿の記載状況その他の行政文書の管理の状況について、毎年度、内閣総理大臣に報告しなければならない。
問題30
Aが所有する甲建物につき、Bのために抵当権が設定されて抵当権設定登記が行われた後、Cのために賃借権が設定され、Cは使用収益を開始した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものはどれか。
3 〇
AがCに対して有する賃料債権をEに譲渡し、その旨の債権譲渡通知が内容証明郵便によって行われた後、Bが抵当権に基づく物上代位権の行使として当該賃料債権に対して差押えを行った場合、当該賃料債権につきCがいまEに弁済していないときは、Cは、Bの賃料支払請求を拒むことができない。
5 ×
CがAの承諾を得て甲をFに転貸借した場合、Bは、特段の事情がない限り、CがFに対して有する転貸賃料債権につき、物上代位権を行使することができる。
問題31
Aは、Bから金銭を借り受け、Cが、Aの同貸金債務を保証した。次の記述のうち、民法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
1 〇
AがBに対し保証人を立てる義務を負う場合において、BがCを指名したときは、Cが弁済をする資力を有しなくなったときでも、Bは、Aに対し、Cに代えて資力を有する保証人を立てることを請求することはできない。
2 ×
AがBに対し保証人を立てる義務を負う場合において、BがCを指名するときは、Cは、行為能力者でなければならない。
問題33
1 ×
組合の業務の決定は、組合契約の定めるところにより、一人はまた数人の組合員に委任することができるが、第三者に委任することはできない。
5 〇
組合契約の定めるところにより、一人または数人の組合員に業務の決定および執行を委任した場合、その組合員は、正当な事由があるときに限り、他の組合員の一致によって解任することができる。
問題35
1 ×
共同相続人中の特定の1人に相続財産中の不動産の所有権を取得させる一方で当該相続人が老親介護を負担する義務を負う内容の遺産分割協議がなされた場合において、当該相続人が遺産分割協議に定められた介護を行わない場合には、他の共同相続人は債務不履行を理由として遺産分割協議自体を解除することができる。
2 〇
被相続人が、相続財産中の特定の銀行預金を共同相続人中の特定の1人に相続させる旨の遺言をしていた場合、当該預金債権の価額が当該相続人の法定相続分の価額を超えるときには、当該預金債権の承継に関する債権譲渡の対抗要件を備えなければ、当該預金債権の承継を第三者に対抗できない。
問題36
2 ×
匿名組合員は、匿名組合契約に基づき営業者が負った債務について、当該匿名組合員が匿名組合の当事者であることをその債務に係る債権者が知っていたときには、当該営業者と連帯して弁済する責任を負う。
3 〇
出資が損失によって減少したときは、その損失をてん補した後でなければ、匿名組合員は、利益の配当を請求することができない。
問題37
ア ×
株主総会における議決権の全部を与えない旨の定款の定めは、その効力を生じない
イ 〇
株式会社は、自己株式については、議決権を有しない。
ウ ×
取締役候補者である株主は、自らの取締役選任決議について特別の利害関係を有する者として議決に加わることができない。
オ 〇
役員等がその任務を怠ったために株式会社に生じた損害を賠償する責任を負うこととなった場合に、当該責任を免除するには、議決権のない株主を含めた総株主の同意がなければならない。
問題40
1 ×
株主総会の決議の内容が法令に違反するときは、当該株主総会決議の日から3か月以内に、訴えをもってのみ当該決議の取消しを請求することができる。
3 〇
新株発行無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該判決において無効とされた行為は、将来に向かってその効力を失う。
問題41
次の文章は、婚外子の法定相続分を嫡出である子の2分の1と定めていた民法規定(以下「本件規定」という。)を違憲とした最高裁判所の決定の一部である。
本件規定は、国民生活や身分関係の基本法である民法の一部を構成し、相続という日常的な現象を規律する規定であって、〔問題となった相続が発生した〕平成13年7月から既に12年もの期間が経過していることからすると、その間に、本件規定の合憲性を前提として、多くの遺産の分割が行われ、更にそれを基に新たな権利関係が形成される事態が広く生じてきていることが容易に推察される。取り分け、本決定の違憲判断は、長期にわたる社会状況の変化に照らし、本件規定がその合理性を失ったことを理由として、その違憲性を当裁判所として初めから明らかにするものである。それにもかかわらず、本決定の違憲判断が、〔 ア 〕としての〔 イ 〕という形で既に行われた遺産の分割等の効力にも影響し、いわば解決済みの事案にも効果が及ぶとすることは、著しく〔 ウ 〕を害することになる。〔 ウ 〕は法に内在する普遍的な要請であり、当裁判所の違憲判断も、その〔 ア 〕
としての〔 イ 〕を限定し、〔 ウ 〕の確保との調和を図ることが求められているといわなければならず、このことは、裁判において本件規定を違憲と判断することの適否という点からも問題となり得るところといえる。
以上の観点からすると、既に関係者間において裁判、合意等により〔 エ 〕なものとなったといえる法律関係までをも現時点で覆すことは相当ではないが、関係者間の法律関係がそのような段階に至っていない事案であれば、本決定により違憲無効とされた本件規定の適用を排除した上で法律関係を〔 エ 〕なものとするのが相当であるといえる。
〔 ア 〕〇先例
〔 イ 〕〇事実上の拘束性 ×既判力
〔 ウ 〕〇法的安定性
〔 エ 〕〇確定的 ×具体的
問題42
特定の公益事業の用に供するために、私人の特定の財産を強制的に取得し、または消滅させることを、〔 ア 〕といい、これについて定めた代表的な法律として土地収用法が存在する。
土地収用法は、土地収用の手続き及び補償について定めるが、補償の要否および範囲をめぐって訴訟が提起されることがある。同法88条は、他の条文で規定する損失に加えて、その他土地を収用し、または使用することによって発生する土地所有者または関係人の「〔 イ 〕損失」を補償する旨定めているが、この規定をめぐって、いわゆる輪中堤の文化財産的価値が損失補償の対象となるか否かが争われた事案がある。
昭和63年1月21日の最高裁判決は、同条にいう「〔 イ 〕損失」とは、客観的社会的にみて収用に基づき被収用者が当然に受けるであろうと考えられる経済的・〔 ウ 〕な損失をいうと解するのが相当であって、経済的価値でない特殊な価値については補償の対象とならないとした。そして、由緒ある書画、刀剣、工芸品等のように、その美術性・歴史性などのいわゆる文化財産的価値なるものが、当該物件の取引価格に反映し、その〔 エ 〕を形成する一要素となる場合には、かかる文化財的価値を反映した〔 エ 〕がその物件の補償されるべき相当な価格となるが、他方で、貝塚、古戦場、関跡などにみられるような、主としてそれによって国の歴史を理解し往時の生活・文化等を知り得るという意味での歴史的・学術的な価値は、特段の事情のない限り、当該土地の不動産としての経済的・〔 ウ 〕価値を何ら高めるものではなく、その〔 エ 〕の形成に影響を与えることはないから、このような意味での文化財的価値は、それ自体経済的評価になじまないものとして、土地収用法上損失補償の対象とはなり得ないと判示し、輪中提の文化財的価値に対する損失補償を否定した。
〔 ア 〕〇公用収用
〔 イ 〕〇通常受ける ×財産的
〔 ウ 〕〇財産的
〔 エ 〕〇市場価格
輪中堤(わじゅうてい)
水害から集落や田畑を守るため、その周囲を堤防で囲んだ構造(または堤防そのもの)のこと
関跡(せきあと)
問題43
参議院の総議員の4分の1以上である72名の議員は、平成29年6月22日、憲法53条後段の規定により、内閣に対し、国会の臨時会の召集を決定すること(以下「臨時会召集決定」という。)を要求した。内閣は、同年9月22日、臨時会を同月28日に召集することを決定した。同日、第194回国会が召集されたが、その冒頭で衆議院が解散され、参議院は同時に閉会となった。本件は、上記の要求をした参議院の一人である上告人(原告)が、被上告人(国)に対し、主位的に、上告人が次に参議院の総議員の4分の1以上の議員の一人として臨時会召集決定の要求(以下「臨時会召集要求」という。)をした場合に、内閣において、20日以内に臨時会が召集されるよう臨時会召集決定をする義務を負うことの確認を、予備的に、上記場合に、上告人が20日以内に臨時会の召集を受けられる地位を有することの確認を求める(以下、これらの請求に係る訴えを「本件各確認の訴え」という。)事案である。
本件確認の訴えは、上告人が、個々の国会議員が臨時会召集要求に係る権利を有するという憲法53条後段の解釈を前提に、〔 ア 〕に関する確認の訴えとして、上告人を含む参議院議員が同条後段の規定により上記権利を行使した場合に被上告人が上告人に対して負う法的義務又は上告人が被上告人との間で有する法律上の地位の確認を求める訴えであると解されるから、当事者間の具体的な権利義務又は法律関係の存否に関する紛争であって、法令の適用によって終局的に解決することができるものであるということができる。そうすると、本件各確認の訴えは、〔 イ 〕に当たるべきであり、これと異なる原審の判断には、法令の解釈適用を誤った違法があるといわざるを得ない。
もっとも、本件各確認の訴えは、将来、上告人を含む参議院議員が53条後段の規定により臨時会召集要求をした場合における臨時会召集決定の遅滞によって上告人自身に生ずる不利益を防止することを目的とする訴えであると解されるところ、将来、上告人を含む参議院の総議員の4分の1以上により臨時会召集要求がされるか否かや、それがされた場合に臨時会召集決定がいつされるかは現時点では明らかな出ないといわざるを得ない。
そうすると、上告人に上記不利益が生ずる〔 ウ 〕があるとはいえず、本件各確認の訴えは、〔 エ 〕を欠き、不適法であるというべきであるから、これを却下すべきものとした原審の判断は、結論において是認することができる。
〔 ア 〕〇公法上の法律関係 ×国会議員の資格
〔 イ 〕〇法律上の争訟 ×自己の法律上の利益に関わる資格で提起する訴訟
〔 ウ 〕〇現実の危険 ×法律上保護された利益
〔 エ 〕〇確認の利益 ×被告適格
問題44
総務大臣Yは、新たなテレビ放送局の開設を目的として、電波法に基づく無線局開設免許を1社のみに付与することを表明した。これを受けて、テレビ放送局を開設しようとする会社XがYに開設免許の申請をしたところ、Yは、その他の競願者の申請を含めて審査を実施し、会社Aに対しては免許を付与する処分(免許処分)をし、Xに対しては申請を棄却する処分(拒否処分)をした。
これに対し、Xは取消訴訟を提起して裁判上の救済を求めたいと考えている。競願関係をめぐる最高裁判所の判例の考え方に照らし、Xは誰を被告として、どのような処分に対する取消訴訟を提起できるか。なお、現行の電波法は、審査請求前置主義や裁決主義の規定を置いているが、それらは度外視して、直接に処分取消訴訟ができるものとして考え、40字程度で記述しなさい。
正解例
国を被告として、免許処分又は拒否処分のいずれかに対する取消訴訟を提起できる。(38字)
競願(きょうがん)
問題45
Aは海外からコーヒー豆を輸入して国内の卸売業者に販売する事業を営んでいる。Aは、卸売業者Bにコーヒー豆1トン(以下「甲」という。)を販売し、甲は、B所有の倉庫内に第三者に転売されることなくそのまま保管されている。Aは、Bに対し、甲の売買代金について、その支払期限経過後、支払って欲しい旨を伝えたが、Bは、経営不振を理由に、いまだAに支払っていない。BにはA以外にも一般債権者がいる。この場合に、Aは、甲についていかなる権利に基づき、どのような形で売買代金を確保することができるか。民法の規定に照らし、40字程度で記述しなさい。
正解例1
Aは、動産売買の先取特権に基づき、一般債権者に優先して売買代金を確保することができる。(43字)
正解例2
動産売買の先取特権に基づき、甲を競売して、一般債権者に優先して売買代金を確保する。(41字)
正解例3
Bに催告し、相当期間履行がなければ解除権により契約解除し、甲の返還を求め、Aが売却する。
民法 第8章 先取特権
第1節 総則
第303条 先取特権の内容
第304条 物上代位
第2節 先取特権の種類
第1款 一般の先取特権
第306条 一般の先取特権
1 共益の費用
2 雇用関係
3 葬式の費用
4 日用品の供給
第2款 動産の先取特権
第311条 動産の先取特権
1 不動産の賃貸借
2 旅館の宿泊
3 旅客又は荷物の運輸
4 動産の保存
5 動産の売買
6 種苗又は肥料の供給
7 農業の労務
8 工業の労務
第312条 不動産賃貸の先取特権
第313条 不動産賃貸の先取特権の目的物の範囲
第314条 不動産賃貸の先取特権の目的物の範囲
第319条 即時取得の規定の準用
第192条から第195条までの規定は、第312条から前条までの規定による先取特権について準用する。
第192条 即時取得
第193条 盗品又は遺失物の回復
第194条 盗品又は遺失物の回復
第321条 動産売買の先取特権
第3款 不動産の先取特権
第325条 不動産の先取特権
1 不動産の保存
2 不動産の工事
3 不動産のの売買
第3節 先取特権の順位
第329条 一般の先取特権の順位
第306条に掲げる順序
1 共益の費用
2 雇用関係
3 葬式の費用
4 日用品の供給
第330条 動産の先取特権の順位
1 不動産の賃貸、旅館の宿泊及び運輸の先取特権
2 動産の保存の先取特権
3 動産の売買、種苗又は肥料の供給、農業の労務及び工業の労務の先取特権
第4節 先取特権の効力
第333条 先取特権と第三取得者
先取特権は、債務者がその目的である動産を第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。
問題46
Aは、Bとの間で、BがCから購入した甲土地(以下「甲」という。)を買い受ける契約を締結し、Bに対して代金全額を支払ったが、甲の登記名義はいまだCのままである。BC間の売買において、CがBへの移転登記を拒む理由は存在せず、また、BがCに対して移転登記手続をすべきことを請求している事実もない。一方、Aは、早期に甲の所有権取得の対抗要件として登記を具備したい。
このような場合、Aは、何のために、誰の誰に対するいかなる権利を、どのように行使できるか、40字程度で記述しなさい。
正解例
Aは、Bに対する登記請求権の保全のため、BのCに対する登記請求権を、Bに代位して行使する。(45字)
問題49
2 〇
1949年に1ドル=360円の単一為替レートが設定されたが、ニクソンショックを受けて、1971年には1ドル=308円に変更された。
問題50
ア 〇
外国籍の生徒も、全国高等学校体育連盟や日本高等学校野球連盟が主催する大会に参加することができる。
エ 〇
名古屋出入国在留管理局の施設に収容されていたスリランカ人女性が2021年に死亡し、その遺族が国家賠償請求訴訟を行った。
問題54
1 ×
生成AIが、利用者からの質問を受けて、誤った情報をあたかも真実であるかのように回答する現象を、アノテーションという。
ハルシネーション
AIが事実とは異なる情報や根拠のない内容を、あたかも正確であるかのように生成してしまう現象
アノテーション
データ(テキスト、画像、音声など)に「注釈」や「ラベル」を付け加えて意味や情報を付与する作業のこと
2 〇
情報が大量に流通する環境の中で、人々が費やせるアテンションや消費時間が希少になり、それらが経済的価値を持つようになることを、アテンションエコノミーという。
3 〇
SNSなどを運営する事業者が、違法コンテンツや利用規約違反コンテンツを削除することなどを、コンテンツモデレーションという。
4 〇
SNSなどで流通する情報について、第三者がその真偽を検証して結果を公表するなどの活動を、ファクトチェックという。
5 〇
SNSなどのアルゴリズムにより、自分の興味のある情報だけに囲まれてしまう状況を、フィルターバブルという。
問題55
1 〇
EUのデジタルサービス法(DSA)は、SNSなどのプラットフォーム事業者に対して、事業者の規模などに応じた利用者保護などのための義務を課している。
3 〇
EUの一般データ保護規則(GDPR)では、個人データによるプロファイリングに異議を唱える権利や、データポータビリティの権利が個人に付与されている。
4 〇
米国では、児童オンラインプライバシー保護など分野ごとに様々な個人情報保護関連の連邦法が存在する。
5 〇
米国では、包括的な個人情報保護を定めた州法が存在する州がある。
問題57
1 〇
個人情報取扱事業者は、個人データの漏えい等が発生し、個人の権利利益を害するおそれが大きい場合には、個人情報保護委員会への報告を行わなければならない。
2 〇
個人情報取扱事業者は、違法または不当な行為を助長し、または誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。
3 〇
個人情報保護取扱事業者は、個人データの第三者提供をした場合には、原則として、当該個人データを提供した年月日、当該第三者の氏名または名称その他の個人情報保護委員会規則で定める事項を記録しなければならない。
4 ×
学術研究機関が学術研究目的で個人情報を取り扱う場合には、個人情報取扱事業者の義務に関する規定は適用されない。
5 〇
国の行政機関や地方公共団体の機関にも、個人情報保護法の規定は適用される。
