水. 4月 15th, 2026

本番でもこれくらい取りたい。

H29年度 行政書士試験 本試験問題演習②
記述抜き178~202点(登載なし6問)
記述式42~54点
合計220~256/300点

5肢択一
基礎法学2/2(100%)
憲法3/5(60%)
行政法17/19(87.5%)
民法7/8(87.5%)
商法・会社法3/5(60%)
基礎知識8/10(80%)

多肢選択
憲法3/4 (75%)
行政法6/8 (75%)

断酒55日/300日
(飲酒47日目/65日)

ren-yababa.com

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以下、自分用

H29年度

問題1
「『犯罪論序説』は〔 ア 〕の鉄則を守って犯罪理論を叙述したものである。それは当然に犯罪を〔 イ 〕に該当する〔 ウ 〕・有責の行為と解する概念構成に帰着する。近頃、犯罪としての行為を〔 イ 〕と〔 ウ 〕性と責任性とに分ちて説明することは、犯罪の抽象的意義を叙述したまでで、生き生きとして躍動する生の具体性を捉えて居ないという非難を受けて居るが・・・(中略)・・・〔 イ 〕と〔 ウ 〕性と責任性を区別せずして犯人の刑事責任を論ずることは、いわば空中に楼閣を描くの類である。私はかように解するから伝統的犯罪理論に従い、犯罪を〔 イ 〕に該当する〔 ウ 〕・有責性の行為と見、これを基礎として犯罪の概念構成を試みた。

 本稿は、京都帝国大学法学部における昭和7-8年度の刑法講義の犯罪論の部分に多少の修正を加えたものである。既に『公法雑誌』に掲載せられたが、このたび一冊の書物にこれをまとめた。」

 以上の文章は、昭和8年に起きたいわゆる〔 エ 〕事件の前年に行われた講義をもとにした〔 エ 〕の著作『犯罪論序説』の一部である(旧漢字・旧仮名遣い等は適宜修正した。

〔 ア 〕罪刑法定主義

〔 イ 〕構成要件

〔 ウ 〕違法

〔 エ 〕瀧川

・赤狩り

AI による概要

赤狩り(レッドパージ)は、主に冷戦初期(1950年代)に共産主義の拡大を恐れた米国や日本で、共産党員や同調者を公職・職場から追放した思想弾圧。米国ではマッカーシズム(マッカーシー旋風)、日本ではGHQ主導のレッドパージが有名で、特にハリウッドや言論界に大きな恐怖と社会的混乱をもたらした。

・赤狩り(あかがり、英: Red Scare)は、政府が国内の共産党員およびそのシンパ(sympathizer:同調者、支持者)を、公職を代表とする職などから追放すること。第二次世界大戦後の冷戦を背景に、主にアメリカ合衆国とその友好国である西側諸国で行われた。 Wikipedia

Wikipedia

滝川事件(たきがわじけん[1]、たきかわじけん[2])は、1933年(昭和8年)に京都帝国大学で発生した思想弾圧事件。京大事件(きょうだいじけん)とも呼ばれる。

経緯

事件の発端となる講演会が行われた中央大学駿河台校舎

事件は、京都帝国大学法学部の瀧川幸辰教授が1932年10月28日に中央大学駿河台校舎で開催された刑法学講演会(中大法学会主催)[3]で行った講演「『復活』を通して見たるトルストイの刑法観」の内容[注 1]が無政府主義的であるとして、文部省および司法省内で問題化したことに端を発する[4]。ただしこの時点では、宮本英雄法学部長が文部省に釈明し、問題にはならなかった。

ところが1933年3月、共産党員およびその同調者とされた裁判官・裁判所職員が検挙される「司法官赤化事件」が起こると、状況は一変することになった。この事件をきっかけに蓑田胸喜ら原理日本社の右翼、および菊池武夫(貴族院)や宮澤裕(衆議院・政友会所属)らの国会議員は、司法官赤化の元凶として帝国大学法学部の「赤化教授」の追放を主張し、司法試験委員であった瀧川を非難した。

瀧川幸辰(たきがわゆきとき)

■ 刑法

(殺人)

第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。

問題2 法思想等

ア 法を現実に通用している制定法および慣習法等の実定法とする考え方

法実証主義

イ 人身の自由および思想の自由等の人格的自由とともに経済的自由を最大限に尊重し、経済活動に対する法規制を最小限にとどめるべきであるとする考え方

リバタリアリズム

ウ 事物の本性や人間の尊厳に基づいて普遍的に妥当する方法があるとする考え方

自然法

エ 法制度の内容は、その基礎にある生産諸要素および経済的構造によって決定されるとし、私有財産制も普遍的なものではなく、資本主義経済によって生み出されたとする考え方

マルクス主義法学

オ 法制度を経済学の手法を用いて分析し、特に効率性の観点から立法および法解釈のあり方を検討する考え方

法と経済学

問題3 人権の享有主体性をめぐる最高裁判所の判例

1 〇
わが国の政治的意思決定またはその実施に影響を及ぼすなど、外国人の地位に照らして認めるのが相当でないと解されるものを除き、外国人にも政治活動の自由の保障が及ぶ。

2 〇
会社は、自然人と同様、国や政党の特定の政策を支持、推進し、または反対するなどの政治的行為をなす自由を有する。

3 〇
公務員は政治的行為を制約されているが、処罰対象となり得る政治的行為は、公務員としての職務遂行の政治的中立性を害するおそれが、実質的に認められるものに限られる。

5 〇
憲法が保障する教育を受ける権利の背後には、子どもは、その学習要求を充足するための教育を施すことを、大人一般に対して要求する権利を有する、との観念がある。

判例「外国人の在留期間中の憲法の保障が及ばないとはいえない政治活動を斟酌して在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由がないとした法務大臣の判断が裁量権の範囲を超え又はその濫用があつたものということはできないとされた事例」

「上告人の本件活動は、外国人の在留期間中の政治活動として直ちに憲法の保障が及ばないものであるとはいえないが、そのなかにわが国の出入国管理政策に対する非難行動あるいはわが国の基本的な外交政策を非難し日米間の友好関係に影響を及ぼすおそれがないとはいえないものが含まれており、法務大臣が右活動を斟酌して在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるものとはいえないと判断したとしても、裁量権の範囲を超え又はその濫用があつたものということはできない。」

「被上告人が、当時の内外の情勢にかんがみ、上告人の右活動を日本国にとつて好ましいものではないと評価し、また、上告人の右活動から同人を将来日本国の利益を害する行為を行うおそれがある者と認めて、在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるものとはいえないと判断したとしても、その事実の評価が明白に合理性を欠き、その判断が社会通念上著しく妥当性を欠くことが明らかであるとはいえず、他に被上告人の判断につき裁量権の範囲をこえ又はその濫用があつたことをうかがわせるに足りる事情の存在が確定されていない本件においては、被上告人の本件処分を違法であると判断することはできないものといわなければならない。」

「行政庁がその裁量に任された事項について裁量権行使の準則を定めることがあつても、このような準則は、本来、行政庁の処分の妥当性を確保するためのものなのであるから、処分が右準則に違背して行われたとしても、原則として当不当の問題を生ずるにとどまり、当然に違法となるものではない。処分が違法となるのは、それが法の認める裁量権の範囲をこえ又はその濫用があつた場合に限られるのであり、また、その場合に限り裁判所は当該処分を取り消すことができるものであつて、行政事件訴訟法30条の規定はこの理を明らかにしたものにほかならない。」

(最大判昭和53年10月4日)

判例「国家公務員法(平成19年法律第108号による改正前のもの)110条1項19号,国家公務員法102条1項,人事院規則14−7第6項7号による政党の機関紙の配布の禁止と憲法21条1項,15条,19条,31条,41条,73条6号」

「国家公務員法(平成19年法律第108号による改正前のもの)110条1項19号,国家公務員法102条1項,人事院規則14−7第6項7号による政党の機関紙の配布の禁止は,憲法21条1項,15条,19条,31条,41条,73条6号に違反しない。」

「本法102条1項が人事院規則に委任しているのは,公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが実質的に認められる政治的行為の行為類型を規制の対象として具体的に定めることであるから,同項が懲戒処分の対象と刑罰の対象とで殊更に区別することなく規制の対象となる政治的行為の定めを人事院規則に委任しているからといって,憲法上禁止される白紙委任に当たらないことは明らかである。」

(最判平成24年12月7日)

■ 皇室典範

第二十一条 摂政は、その在任中、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。

問題4

 次の記述は、ため池の堤とう(堤塘)の使用規制を行う条例により「ため池の提とうを使用する財産上の権利を有する者は、ため池の破損、決かい等に因る災害を未然に防止するため、その財産権の行使を殆ど全面的に禁止される」ことになった事件についての最高裁判所判決に関するものである。

1 〇
社会生活上のやむを得ない必要のゆえに、ため池の提とうを使用する財産上の権利を有する者は何人も、条例よる制約を受忍する責務を負うというべきである。

2 〇
ため池の破損、決かいの原因となるため池の提とうの使用行為は、憲法でも、民法でも適法な財産権の行使として保障されていない。

3 憲法、民法の保障する財産権の行使の埒外にある行為を条例をもって禁止、処罰しても憲法および法律に抵触またはこれを逸脱するものとはいえない。

4 〇
事柄によっては、国において法律で一律に定めることが困難または不適当なことがあり、その地方公共団体ごとに条例で定めることが容易かつ適切である。

判例「奈良県ため池の保全に関する条例第4条第2号、第9条(所定のため池の堤とうに竹木若しくは農作物を植える等の行為をした者を3万円以下の罰金に処するとしたもの)の合憲性。」

「奈良県ため池の保全に関する条例第4条第2号、第9条は、憲法第29条第2項、第3項に違反しない。」

「ため池の破損、決かいの原因となるため池の堤とうの使用行為は、憲法でも、民法でも適法な財産権の行使として保障されていないものであつて、憲法、民法の保障する財産権の行使の埒外にあるものというべく、従つて、これらの行為を条例をもつて禁止、処罰しても憲法および法律に牴触またはこれを逸脱するものとはいえない(後略)」

(最大判昭和38年6月26日)

■ 日本国憲法

第二十九条 財産権は、これを侵してはならない。

2 財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。

3 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。

問題5 内閣に関する憲法の規定

4 〇
法律および政令には、その執行責任を明確にするため、全て主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。

・憲法74条

■ 内閣法

第四条 内閣がその職権を行うのは、閣議によるものとする。

2 閣議は、内閣総理大臣がこれを主宰する。この場合において、内閣総理大臣は、内閣の重要政策に関する基本的な方針その他の案件を発議することができる。

3 各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができる。

■ 日本国憲法

第四十二条 国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。

第六十六条 内閣は、法律の定めるところにより、その首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。

2 内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。

3 内閣は、行政権の行使について、国会に対して連帯して責任を負う。

第六十八条 内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。

2 内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。

第七十四条 法律及び政令には、すべて主任の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。

第七十五条 国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。

問題6 憲法 財政

 法律の形式はその生産方法によって決定せられる。生産者を異にし、生産手続を異にするに従って異なる法の形式が生ずる。国家組織は近代に至っていよいよ複雑となって来たから、国法の形式もそれに応じていよいよ多様に分化してきた・・・。
 すべて国庫金の支出は必ず予め定められた準則――これを実質的意味の予算または予算表と呼ぼう――にもとづいてなされることを要し、しかもその予定準則の定立には議会の同意を要することは、近代立憲政に通ずる大原則である。諸外国憲法はかくの如き予算表は「[  ]」の形式をとるべきものとなし、予算表の制定をもって「[  ]」の専属的所管に属せしめている。わが国ではこれと異り「[  ]」の外に「予算」という特殊な形式をみとめ、予算表の制定をもって「予算」の専属的所管に属せしめている。 (出典 宮澤俊義「憲法講義案」1936年から)

「[ 法律 ]」 予算法形式説

■ 予算形式説

予算は、政府を拘束するのみで、一般国民を直接拘束するものではない等の理由で、日本では、予算は法ではなく、法形式を採用しているとする、予算法形式説が通説となっている。

■ 日本国憲法

第八十六条 内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

問題7 憲法の概念

2 〇
憲法の定義をめぐっては、成分の憲法典という法形式だけでなく、国家統治の基本形態などの規定内容に着目する場合があり、後者は実質的意味の憲法と呼ばれる。実質的意味の憲法とは、成分の憲法典以外の形式をとって存在することもある。

■ 日本国憲法

 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との調和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
 わられは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。

 第九章 改正

第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

 第十章 最高法規

第九十八条 この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し、擁護する義務を負う。

問題8 砂利採取法26条1号から4号までによる「認可の取消し」

3 〇
2号による「認可の取消し」および3号による「認可の取消し」は、いずれも行政法学上の撤回である。

(参照条文)

砂利採取法

(採取計画の認可)

第16条 砂利採取業者は、砂利の採取を行おうとするときは、当該採取に係る砂利採取場ごとに採取計画を定め(当該砂利採取場の所在地を管轄する都道府県知事等)の認可を受けなければならない。
(遵守義務)
第21条 第16条の認可を受けた砂利採取業者は、当該認可に係る採取計画・・・に従って砂利の採取を行なわなければならない。
(緊急措置命令等)
第23条第1項 都道府県又は河川管理者は、砂利の採取に伴う災害の防止のため緊急の必要があると認めるときは、採取計画についてその認可を受けた砂利採取業者に対し、砂利の採取に伴う災害の防止のための必要な措置をとるべきこと又は砂利の採取を停止すべきことを命ずることができる。(第2項以下略)
(認可の取消し等)
第26条 都道府県知事又は河川管理者は、第16条の認可を受けた砂利採取業者が次の各号の一に該当するときは、その認可を取り消し、又は6月以内の期間を定めてその認可に係る砂利採取場における砂利の採取の停止を命ずることができる。
1 第21条の規定に違反したとき。
2 ・・・第23条第1項の規定による命令に違反したとき。
3 第31条第1項の条件に違反したとき。
4 不正の手段により第16条の認可を受けたとき。
(認可の条件)
第31条第1項 第16条の認可・・・には、条件を附することができる(第2項以下略)

・講学上の「取消し」

処分成立当初に瑕疵があったこと(原始的瑕疵)を理由とし、その効果は原則として訴求し、はじめから行政行為がなかったものとみなされる。

・講学上の「撤回」

成立に瑕疵のない行政行為について、後発的事情の変化によってその効力を存続させることができない新たな事由が発生したために、将来に向かってその効力を失わせること。

・1号による認可の取消し 講学上の「撤回」

・2号による認可の取消し 講学上の「撤回」

・3号による認可の取消し 講学上の「撤回」

・4号による認可の取消し 講学上の「取消し」

問題9 無効の行政行為

3 〇
無効の行政行為については、当該処分の取消訴訟について、個別法に審査請求前置が規定されていても、直ちに無効確認訴訟を提起することが許される。

判例「設置許可申請に係る原子炉の周辺に居住する住民が右原子炉の設置者に対しその建設ないし運転の差止めを求める民事訴訟を提起している場合における右住民が提起した右原子炉の設置許可処分の無効確認の訴えの適法性」

「設置許可申請に係る原子炉の周辺に居住する住民が右原子炉の設置者に対しその建設ないし運転の差止めを求める民事訴訟を提起している場合であっても、右住民が提起した右原子炉の設置許可処分の無効確認の訴えは、適法である。」

「被上告人らは本件原子炉施設の設置者である動力炉・核燃料開発事業団に対し、人格権等に基づき本件原子炉の建設ないし運転の差止めを求める民事訴訟を提起しているが、右民事訴訟は、行政事件訴訟法36条にいう当該処分の効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えに該当するものとみることはできず、また、本件無効確認訴訟と比較して、本件設置許可処分に起因する本件紛争を解決するための争訟形態としてより直截的で適切なものであるともいえないから、被上告人らにおいて右民事訴訟の提起が可能であって現にこれを提起していることは、本件無効確認訴訟が同条所定の前記要件を欠くことの根拠とはなり得ない。」

(最判平成4年9月22日)

■ 行政事件訴訟法

(無効等確認の訴えの原告適格)

第三十六条 無効等確認の訴えは、当該処分又は裁決に続く処分により損害を受けるおそれのある者その他当該処分又は裁決の無効等の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で、当該処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無を前提とする現在の法律関係に関する訴えによつて目的を達することができないものに限り、提起することができる。

(取消訴訟に関する規定の準用)

第三十八条 第十一条から第十三条まで、第十六条から第十九条まで、第二十一条から第二十三条まで、第二十四条、第三十三条及び第三十五条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。

2 第十条第二項の規定は、処分の無効等確認の訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟とを提起することができる場合に、第二十条の規定は、処分の無効等確認の訴えをその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟に併合して提起する場合に準用する。

3 第二十三条の二、第二十五条から第二十九条まで及び第三十二条第二項の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。

4 第八条及び第十条第二項の規定は、不作為の違法確認の訴えに準用する。

問題10 執行罰

3 〇
執行罰は刑罰ではないため、二重処罰の禁止の原則はなく、同一の義務の不履行について、これを複数回にわたり科すことも認められる。

■ 執行罰

・執行罰とは、義務者にみずから義務を履行させるため、あらかじめ義務不履行の場合には「過料」を科することを予告するとともに、義務不履行の場合にはその都度、過料を徴収することによって、義務の履行を促す間接強制の方法。

・現在は砂防法36条に法整備の漏れの形で残存しているのみ

・執行罰は、過料という秩序罰をシステム化したもの(レンタルの延滞料金のイメージ)

■ 砂防法

第三十六条 私人ニ於テ此ノ法律若ハ此ノ法律ニ基キテ発スル命令ニ依ル義務ヲ怠ルトキハ国土交通大臣若ハ都道府県知事ハ一定ノ期限ヲ示シ若シ期限内ニ履行セサルトキ若ハ之ヲ履行スルモ不充分ナルトキハ五百円以内ニ於テ指定シタル過料ニ処スルコトヲ予告シテ其ノ履行ヲ命スルコトヲ得

私人においてこの法律若しくはこの法律に基づいて発する命令による義務を怠るときは国土交通大臣若しくは都道府県知事は一定の期限を示し若し期限内に履行せざるとき若しくはその履行するも不十分なるときは五百円以内において指定したる過料に処することを予告してその履行を命ずることを得

■ 行政代執行法

第一条 行政上の義務の履行確保に関しては、別に法律に定めるものを除いては、この法律の定めるところによる。

問題11 行政手続法1条1項

第1条 この法律は、〔 ア 〕、行政指導及び〔 イ 〕に関する手続並びに〔 ウ 〕等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における〔 エ 〕の確保と透明性(略)の向上を図り、もって〔 オ 〕に資することを目的とする。

〔 ア 〕処分

〔 イ 〕届出

〔 ウ 〕命令

〔 エ 〕公正

〔 オ 〕国民の権利利益の保護

■ 行政手続法

 第一章 総則

(目的等)
第一条 この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等に定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであることをいう。第四十六条において同じ。)の向上を図り、もって国民の権利利益の保護の資することを目的とする。

2 処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関しこの法律に規定する事項について、他の法律に特別の定めがある場合は、その定めるところによる。

(理由の提示)

第八条 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。

2 前項本文に規定する処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければならない。

 第七章 補則

(地方公共団体の措置)
第四十六条 地方公共団体は、第三条第三項において第二章から前章までの規定を適用しないこととされた処分、行政指導及び届出並びに命令等を定める行為に関する手続について、この法律の規定の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を構ずるよう努めなければならない。

問題12 処分理由の提示

3 〇
行政手続法は、不利益処分をする場合にはその名宛人に対し同時に当該不利益処分の理由を示さなければならないと定める一方、「当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合はこの限りでない。」としている。

判例「公にされている処分基準の適用関係を示さずにされた建築士法(平成18年法律第92号による改正前のもの)10条1項2号及び3号に基づく一級建築士免許取消処分が,行政手続法14条1項本文の定める理由提示の要件を欠き,違法であるとされた事例」

「建築士法(平成18年法律第92号による改正前のもの)10条1項2号及び3号に基づいてされた一級建築士免許取消処分の通知書において,処分の理由として,名宛人が,複数の建築物の設計者として,建築基準法令に定める構造基準に適合しない設計を行い,それにより耐震性等の不足する構造上危険な建築物を現出させ,又は構造計算書に偽装が見られる不適切な設計を行ったという処分の原因となる事実と,同項2号及び3号という処分の根拠法条とが示されているのみで,同項所定の複数の懲戒処分の中から処分内容を選択するための基準として多様な事例に対応すべくかなり複雑な内容を定めて公にされていた当時の建設省住宅局長通知による処分基準の適用関係が全く示されていないなど判示の事情の下では,名宛人において,いかなる理由に基づいてどのような処分基準の適用によって当該処分が選択されたのかを知ることができず,上記取消処分は,行政手続法14条1項本文の定める理由提示の要件を欠き,違法である。」

(最判平成23年6月7日)

判例「青色申告についてした更正処分の理由附記の不備と審査裁決による缺疵の治癒」

「青色申告についてした更正処分における理由附記の不備の缺疵は、同処分に対する審査裁決において処分理由が明らかにされた場合であつても、治癒されないと解すべきである。」

「処分庁と異なる機関の行為により附記理由不備の瑕疵が治癒されるとすることは、処分そのものの慎重、合理性を確保する目的にそわないばかりでなく、処分の相手方としても、審査裁決によつてはじめて具体的な処分根拠を知らされたのでは、それ以前の審査手続において十分な不服理由を主張することができないという不利益を免れない。」

(最判昭和47年12月5日)

判例「逗子市情報公開条例(平成2年逗子市条例第6号)5条(2)ウに該当することを理由として付記してされた公文書の非公開決定の取消訴訟において実施機関が当該公文書に他の非公開事由があると主張することの許否」

「公文書の非公開事由を定めた逗子市情報公開条例(平成2年逗子市条例第6号)5条(2)ウに該当することを理由として付記してされた公文書の非公開決定の取消訴訟において、実施機関が、右決定が適法であることの根拠として、当該公文書が同条(2)アに該当すると主張することは、許される。」

「一たび通知書に理由を付記した以上、実施機関が当該理由以外の理由を非公開決定処分の取消訴訟において主張することを許さないものとする趣旨をも含むと解すべき根拠はないとみるのが相当である。」

(最判平成11年11月19日)

■ 建築士法

(懲戒)

第十条 国土交通大臣又は都道府県知事は、その免許を受けた一級建築士又は二級建築士若しくは木造建築士が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該一級建築士又は二級建築士若しくは木造建築士に対し、戒告し、若しくは一年以内の期間を定めて業務の停止を命じ、又はその免許を取り消すことができる。

 一 この法律若しくは建築物の建築に関する他の法律又はこれらに基づく命令若しくは条例の規定に違反したとき。

 二 業務に関して不誠実な行為をしたとき。

2 国土交通大臣又は都道府県知事は、前項の規定により業務の停止を命じようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

3 第一項の規定による処分に係る聴聞の主宰者は、必要があると認めるときは、参考人の出頭を求め、その意見を聴かなければならない。

4 国土交通大臣又は都道府県知事は、第一項の規定により、業務の停止を命じ、又は免許を取り消そうとするときは、それぞれ中央建築士審査会又は都道府県建築士審査会の同意を得なければならない。

5 国土交通大臣又は都道府県知事は、第一項の規定による処分をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。

6 国土交通大臣又は都道府県知事は、第三項の規定により出頭を求めた参考人に対して、政令の定めるところにより、旅費、日当その他の費用を支給しなければならない。

■ 行政手続法

(理由の提示)

第八条 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないとことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。

2 前項本文の規定する処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければならない。

(不利益処分の理由の提示)

第十四条 行政庁は、不利益処分をする場合は、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。ただし、当該理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要がある場合は、この限りでない。

2 行政庁は、前項ただし書の場合においては、当該名あて人の所在が判明しなくなったときその他処分後において理由を示すことが困難な事情があるときを除き、処分後相当の期間内に、同項の理由を示さなければならない。

3 不利益処分を書面でするときは、前二項の理由は、書面により示さなければならない。

問題13 行政手続法の定める聴聞

調書は、聴聞の審理の経過を記載した書面であり、報告書は、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見をした書面である。

1 〇
聴聞の主宰者は、調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者および参加人の陳述の要旨を明らかなにしておかなければならない。

2 〇
聴聞の主宰者は、聴聞の終結後、速やかに報告書を作成し、調書とともに行政庁に提出しなければならない。

3 〇
聴聞の当事者または参加人は、聴聞の主宰者によって作成された調書および報告書の閲覧を求めることができる。

5 〇
行政庁は、不利益処分の決定をするときは、調書の内容および報告書に記載された聴聞の主宰者の意見を十分参酌してこれをしなければならない。

■ 行政手続法

(聴聞調書及び報告書)

第二十四条 主宰者は、聴聞の審理の経過を記載した調書を作成し、当該調書において、不利益処分の原因となる事実に対する当事者及び参加人の陳述の要旨を明らかにしておかなければならない。

2 前項の調書は、聴聞の期日における審理が行われた場合には各期日ごとに、当該審理が行われなかった場合には聴聞の終結後速やかに作成しなければならない。

3 主宰者は、聴聞の終結後速やかに、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を作成し、第一項の調書とともに行政庁に提出しなければならない。

4 当事者又は参加人は、第一項の調書及び前項の報告書の閲覧を求めることができる。

(聴聞の再開)

第二十五条 行政庁は、聴聞の終結後に生じた事情にかんがみ必要があると認めるときは、主宰者に対し、前条第三項の規定により提出された報告書を返戻して聴聞の再開を命ずることができる。第二十二条第二項及び本文及び第三項の規定は、この場合について準用する。

(時間を経てされる不利益処分の決定)
 
第二十六条 行政庁は不利益処分の決定をするときは、第二十四条第一項の調書の内容及び同条第三項の報告書に記載された主宰者の意見を十分に参酌してこれをしなければならない。

問題14 行政不服審査法の定める審査請求の対象

1 〇
全ての行政庁の処分は、行政不服審査法または個別の法律に特別の定めがない限り、行政不服審査法に基づく審査請求の対象になる。

■ 行政不服審査法

(目的等)

第一条 この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当る行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。

2 行政庁の処分その他公権力の行使に当る行為(以下単に「処分」という。)に関する不服申立てについては、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。

(再調査の請求)

第五条 行政庁の処分につき処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合において、法律に再調査の請求をすることができる旨の定めがあるときは、当該処分に不服がある者は、処分庁に対して再調査の請求をすることができる。ただし、当該処分について第二条の規定により審査請求をしたときは、この限りでない。

2 前項本文の規定により再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定を経た後でなければ、審査請求をすることができない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 一 当該処分につき再調査の請求をした日(第六十一条において読み替えて準用する第二十三条の規定により不備を補正すべきことを命じられた場合にあっては、当該不備を補正した日)の翌日から起算して三月を経過しても、処分庁が当該再調査の請求につき決定をしない場合

 二 その他再調査の請求についての決定を経ないことにつき正当な理由がある場合

(適用除外)

第七条 次に掲げる処分及びその不作為については、第二条及び第三条の規定は、適用しない。

 一 国会の両院若しくは一院又は議会の議決によってされる処分

 二 裁判所若しくは裁判官の裁判により、又は裁判の執行としてされる処分

 三 国会の両院若しくは一院若しくは議会の議決を経て、又ははこれらの同意若しくは承認を得た上でされるべきものとされている処分

 四 検査会会議で決すべきものとされている処分

 五 当事者間の法律関係を確認し、又は形成する処分で、法令の規定により当該処分に関する訴えにおいてその法律関係の当事者の一方を被告とすべきものと定められているもの。

 六 刑事事件に関する法令に基づいて検察官、検察事務次官又は司法警察職員がする処分

 七 国税又は地方税ほ犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて国税庁長官、国税局長、税務署長、国税庁、国税局若しくは税務署の当該職員、税関長、税関職員又は徴税吏員(他の法令の規定に基づいてこれらの職員の職務を行う者を含む。)がする処分及び金融商品取引の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて証券取引等監視委員会、その職員(当該法令においてその職員とみなされる者を含む。)、財務局長又は財務支局長がする処分。

 八 学校、講習所、訓練所又は研修所において、教育、講習、訓練又は研修の目的を達成するために、学生、生徒、児童若しくは幼児若しくはこれらの保護者、講習生、訓練生又は研修生に対してされる処分

 九 刑務所、少年刑務所、拘置所、留置施設、海上保安留置施設、少年院又は少年鑑別所において、収容の目的を達成するためにされる処分

 十 外国人の出入国又は帰化に関する処分

 十一 専ら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分

 十二 この法律に基づく処分(第五章第一節第一款の規定に基づく処分を除く。)

2 国の機関又は地方公共団体その他の公共団体若しくはその機関に対する処分で、これらの機関又は団体がその固有の資格において当該処分の相手方となるもの及びその不作為については、この法律の規定は、適用しない。

■ 行政手続法

(行政指導の中止等の求め)

第三十六条の二 法令に違反する行為の是正を求める行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)の相手方は、当該行政指導が当該法律に規定する要件に適合しないと思料するときは、当該行政指導をした行政機関に対し、その旨を申し出て、当該行政指導の中止その他必要な措置をとることを求めることができる。ただし、当該行政指導がその相手方について弁明その他意見陳述のための手続を経てされたものであるときは、この限りでない。

2 前項の申出は、次に掲げる事項を記載した申出書を提出してしなければならない。

 一 申出をする者の氏名又は名称及び住所又は居所

 二 当該行政指導の内容

 三 当該行政指導がその根拠とする法律の条項

 四 前号の条項に規定する要件

 五 当該行政指導が前号の要件に適合しないと思料する理由

 六 その他参考となる事項

3 当該行政機関は、第一項の規定による申出があったときは、必要な調査を行い、当該行政指導が当該法律に規定する要件に適合しないと認めるときは、当該行政指導の中止その他必要な措置をとらなければならない。

問題15 行政不服審査法の定める審査請求人

1 〇
法人でない社団であっても、代表者の定めがあるものは、当該社団の名で審査請求をすることができる。

■ 行政不服審査法

(審査請求をすべき行政庁)

第四条 審査請求は、法律(条例に基づく処分については、条例)に特別の定めがある場合を除くほか、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める行政庁に対してするものとする。

 一 処分庁(処分をした行政庁(以下「処分庁」という。)又は不作為に係る行政庁(以下「不作為庁」という。)をいう。以下同じ。)に上級行政庁がない場合又は処分庁等が主任の大臣若しくは宮内庁長官若しくは内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項若しくは第二項若しくは国家行政組織法(昭和二十年法律第百二十号)第三条第二項に規定する庁の長である場合 当該処分庁等

 二 宮内庁長官又は内閣府設置法第四十九条第一項若しくは第二項若しくは国家行政組織法第三条第二項に規定する庁の長が処分庁等の上級行政庁である場合 宮内庁長官又は当該庁の長

 三 前任の大臣が処分庁等の上級行政庁である場合(前二号に掲げる場合を除く。) 当該主任の大臣

 四 前三号に掲げる場合以外の場合 当該処分庁等の最上級行政庁

(法人でない社団又は財団の審査請求)

第十条 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものは、その名で審査請求をすることができる。

(総代)

第十一条 多数人が共同して審査請求をしようとするときは、三人を超えない総代を互選することができる。

2 共同審査請求人が総代を互選しない場合において、必要があると認めるときは、第九条第一項の規定により指名された者(以下「審理員」という。)は、総代の互選を命ずることができる。

3 総代は、各自、他の共同審査請求人のために、審査請求の取下げを除き、当該審査請求に関する一切の行為をすることができる。

4 総代が選任されたときは、共同審査人は、総代を通じてのみ、前項の行為をすることができる。

5 共同審査請求人に対する行政庁の通知その他の行為は、二人以上の総代が選任されている場合においても、一人の総代に対してすれば足りる。

6 共同審査請求人は、必要があると認める場合には、総代を解任することができる。

(代理人による審査請求)

第十二条 審査請求は、代理人によってすることができる。

2 前項の代理人は、各自、審査請求人のために、当該審査請求に関する一切の行為をすることができる。ただし、審査請求の取下げは、特別の委任を受けた場合に限り、することができる。

(弁明書の提出)

第二十九条 審理員は、審査庁から指名されたときは、直ちに、審査請求書又は審査請求録取書の写しを処分庁等に送付しなければならない。ただし、処分庁等が審査庁である場合には、この限りでない。

2 審理員は、相当の期間を定めて、処分庁等に対し、弁明書の提出を求めるものとする。

3 処分庁等は、前項の弁明書に、次の各号の区分に応じ、当該各号に定める事項を記載しなければならない。

 一 処分についての審査請求に対する弁明書 処分の内容及び理由

 二 不作為についての審査請求に対する弁明書 処分をしていない理由並びに予定される処分の時期、内容及び理由

4 処分庁が次に掲げる書面を保有する場合には、前項第一号に掲げる弁明書にこれを添付するものとする。

 一 行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二十四条第一項の調書及び同条第三項の報告書

 二 行政手続法第二十九条第一項に規定する弁明書

5 審理員は、処分庁等から弁明書の提出があったときは、これを審査請求人及び参加人に送付しなければならない。

(反論書等の提出)

第三十条 審査請求人は、前条第五項の規定により送付された弁明書に記載された事項に対する反論を記載した書面(以下「反論書」という。)を提出することができる。この場合において、審理員が、反論書を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。

2 参加人は、審査請求に係る事件に関する意見を記載した書面(第四十条及び第四十二条第一項を除き、以下「意見書」という。)を提出することができる。この場合において、審理員が、意見書を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。

3 審理員は、審査請求人から反論書の提出があったときはこれを参加人及び処分庁等に、参加人から意見書の提出があったときはこれを審査請求人及び処分庁等に、それぞれ送付しなければならない。

(設置)

第六十七条 総務省に、行政不服審査会(以下「審査会」という。)を置く。

2 審査会は、この法律の規定によりその権限に属された事項を処理する。

(組織)

第六十八条 審査会は、委員九人をもって組織とする。

2 委員は、非常勤とする。ただし、そのうち三人以内は、常勤とすることができる。

問題16 行政不服審査法の定める執行停止

4 〇
執行停止をした後において、執行停止が公共の福祉に重大な影響を及ぼすことが明らかになったとき、その他事情が変更したときには、審査庁は、その執行停止を取り消すことができる。

■ 行政不服審査法

(執行停止)

第二十五条 審査請求は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。

2 処分庁の上級行政庁又は処分庁である審査庁は、必要があると認める場合には、審査請求人の申立てにより又は職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置(以下「執行停止」という。)をとることができる。

3 処分庁の上級行政庁又は処分庁のいずれでもない審査庁は、必要があると認める場合には、審査請求人の申立てにより、処分庁の意見を聴取した上、執行停止をすることができる。ただし、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止以外の措置をとることはできない。

4 前二項の規定による審査請求人の申立てがあった場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるために緊急の必要があると認めるときは審査庁は、執行停止をしなければならない。ただし、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、この限りでない。

5 審査庁は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。

6 第二項から第四項までの場合において、処分の効力の停止は、処分の効力の停止以外の措置によって目的を達することができるときは、することができない。

7 執行停止の申立てがあったとき、又は審理員から第四十条に規定する執行停止をすべき旨の意見書が提出されたときは、審査庁は、速やかに、執行停止をするかどうかを決定しなければならない。

(執行停止の取消し)

第二十六条 執行停止をした後において、執行停止が公共の福祉に重大な影響を及ぼすことが明らかとなったとき、その他事情が変更したときは、審査庁は、その執行停止を取り消すことができる。

問題17 許認可の申請拒否処分の取消訴訟

1 〇
申請拒否処分の取消訴訟には、申請された許認可を命ずることを求める義務付け訴訟を併合提起できるが、当該申請拒否処分の取消訴訟のみを単独で提起することも許される。

■ 行政事件訴訟法

(抗告訴訟)

第三条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。

2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当る行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

3 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。

5 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについて違法の確認を求める訴訟をいう。

6 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合いおいて、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。

 一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)

 二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。

7 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。

(出訴期間)

第十四条 取消訴訟は、処分又は裁決があったことを知った日から六箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

2 取消訴訟は、処分又は裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

3 処分又は裁決につき審査請求をすることができる場合又は行政庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示した場合において、審査請求があったときは、処分又は裁決に係る取消訴訟は、その審査請求をした者については、前二項のかかわらず、これに対する裁決があったことを知った日から六箇月を経過したとき又は当該裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

(執行停止)

第二十五条 処分の取消しの訴えの提起は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。

2 処分の取消しの訴えの提起があった場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によって目的を達することができる場合には、することができない。

3 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。

4 執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又はは本案について理由がないとみえるときは、することができない。

5 第二項の決定は、疎明に基づいてする。

6 第二項の決定は口頭弁論を経ないですることができる。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。

7 第二項の申立てたに対する決定に対しては、即時抗告をすることができる。

8 第二項の決定に対する即時抗告は、その決定の執行を停止する効力を有しない。

(取消判決等の効力)

第三十二条 処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。

2 前項の規定は、執行停止の決定又はこれを取り消す決定に準用する。

第三十三条 処分又は裁決を取り消す判決は、その事件について、処分又は裁決をした行政庁その他の関係行政庁を拘束する。

2 申請を却下し若しくは棄却した処分又は審査請求を却下し若しくは棄却した裁決が判決により取り消されたときは、その処分又は裁決をした行政庁は、判決の趣旨に従い、改めて申請に対する処分又は審査請求に対する裁決をしなければならない。

3 前項の規定は、申請に基づいてした処分又は審査請求を認容した裁決が判決により手続に違法があることを理由として取り消された場合に準用する。

4 第一項の規定は、執行停止の決定に準用する。

(不作為の違法確認の訴えの原告適格)

第三十七条 不作為の違法確認の訴えは、処分又は裁決についての申請をした者に限り、提起することができる。

問題18 行政事件訴訟法3条3項による「裁決の取消しの訴え」

1 〇
「裁決の取消しの訴え」の対象とされている裁決は、「義務付けの訴え」や「差止めの訴え」の対象ともされている。

■ 行政事件訴訟法

(抗告訴訟)

第三条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。

2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当る行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。

3 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)

4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認をもとめる訴訟をいう。

5 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。

6 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。

 一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。

 二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。

7 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。

(原告適格)

第九条 処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなった後においてもなお処分又は裁決の取消しによって回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。

2 裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するにあたっては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たっては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たっては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。

(取消しの理由の制限)

第十条 取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない。

2 処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には、裁決の取消しの訴えにおいては、処分の違法を理由として取消しを求めることができない。

(執行停止)

第二十五条 処分の取消しの訴えの提起は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。

2 処分の取消しの訴えの提起があった場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、処分の効力、処分の執行又は手続の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によって目的を達することができる場合には、することができない。

3 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。

4 執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、することができない。

5 第二項の決定は、疎明に基づいてする。

6 第二項の決定は、口頭弁論を経ないですることができる。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。

7 第二項の申立てに対する決定に対しては、即時抗告をすることができる。

8 第二項の決定に対する即時抗告は、その決定の執行を停止する効力を有しない。

(執行停止に関する規定の準用)

第二十九条 前四条の規定は、裁決の取消しの訴えの提起があった場合における執行停止に関する事項について準用する。

(義務付けの訴えの要件等)

第三十七条の二 第三条第六項第一号に掲げる場合において、義務付けの訴えは、一定の処分がされないことにより重大な損害を生ずるおそれがあり、かつ、その損害を避けるため他に適当な方法がないときに限り、提起することができる。

2 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。

3 第一項の義務付けの訴えは、行政庁が一定の処分をすべき旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り、提起することができる。

4 前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第九条第二項の規定を準用する。

5 義務付けの訴えが第一項及び第三項に規定する要件に該当する場合において、その義務付けの訴えに係る処分につき、行政庁がその処分をすべきであることがその処分の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分をしないことがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用となると認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分をすべき旨を命ずる判決をする。

(差止めの訴えの要件)

第三十七条の四 差止めの訴えは、一定の処分又は裁決がされることにより重大な損害を生じるおそれがある場合に限り、提起することができる。ただし、その損害を避けるために他に適当な方法があるときは、この限りでない。

2 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分又は裁決の内容及び性質をも勘案するものとする。

3 差止めの訴えは、行政庁が一定の処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求めるにつき法律上の利益を有するものに限り、提起することができる。

4 前項に規定する法律上の利益の有無の判断については、第九条第二項の規定を準用する。

5 差止めの訴えが第一項及び第三項に規定する要件に該当する場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決につき、行政庁がその処分若しくは裁決をすべきでないことがその処分若しくは裁決の根拠となる法令の規定から明らかであると認められ又は行政庁がその処分若しくは裁決をすることがその裁量権の範囲を超え若しくはその濫用と認められるときは、裁判所は、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずる判決をする。

問題19 行政事件訴訟法の定める仮の差止め

4 ×
仮の差止めは、緊急の必要があるときは、本案訴訟である差止めの訴えの提起に先立って、申し立てることができる。

・仮の差止めは、単独の訴訟類型ではない

・前提となる差止訴訟を提起しなければ申立てることができない(行政事件訴訟法37条の5第2項)

5 〇
仮の差止めについては、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは、裁判所は、これを命ずる決定をすることができない。

■ 裁判所が、仮の差止めを命ずることができる要件(すべて満たした場合)

・手続要件

差止め訴訟が提起されていること
原告が申立てること

・積極要件

処分等がされることによって生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があること

本案について理由があるとみえること

・消極要件

公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがないこと

■ 行政事件訴訟法

(内閣総理大臣の異議)

第二十七条 第二十五条第二項の申立てがあった場合には、内閣総理大臣は、裁判所に対し、異議を述べることができる。執行停止の決定があった後においても、同様とする。

2 前項の異議には、理由を附さなければならない。

3 前項の異議の理由においては、内閣総理大臣は、処分の効力を存続し、処分を執行し、又はは手続を続行しなければ、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれのある事情を示すものとする。

4 第一項の異議があったときは、裁判所は、執行停止をすることができず、また、すでに執行停止の決定をしているときは、これを取り消さなければならない。

5 第一項後段の異議は、執行停止の決定をした裁判所に対して述べなければならない。ただし、その決定に対する抗告が抗告裁判所に係属しているときは、抗告裁判所に対して述べなければならない。

6 内閣総理大臣は、やむをえない場合でなければ、第一項の異議を述べてはならず、また、異議を述べたときは、次の常会において国会にこれを報告しなければならない。

(仮の義務付け及び仮の差止め)

第三十七条の五 義務付けの訴えの提起があった場合において、その義務付けの訴えに係る処分又は裁決がされないことにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、仮に行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずること(以下この条において「仮の義務付け」という。)ができる。

2 差止めの訴えの提起があった場合において、その差止めの訴えに係る処分又は裁決がされることにより生ずる償うことのできない損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、本案について理由があるとみえるときは、裁判所は、申立ててにより、決定をもって、仮に行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずること(以下この条において「仮の差止め」という。)ができる。

3 仮の義務付け又は仮の差止めは、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるときは、することができない。

4 第二十五条第五項から第八項まで、第二十六条から第二十八条まで及び第三十三条第一項の規定は、仮の義務付け又は仮の差止めに関する事項について準用する。

5 前項において準用する第二十五条第七項の即時抗告についての裁判所又は前項において準用する第二十六条第一項の規定により仮の義務付けの決定が取り消されたときは、当該行政庁は、当該仮の義務付けの決定に基づいてした処分又は裁決を取り消さなければならない。

問題20 国家賠償法1条に関する最高裁判所の判例

2 〇
検察官は合理的な嫌疑があれば公訴を提起することが許されるのであるから、検察官が起訴した裁判において終局的に無罪判決が確定したからといって、当該起訴が国家賠償法1条1項の適用上も当然に違法となるわけではない。

判例「通達を作成、発出し、また、これに従った失権取扱いを継続した上告人の担当者の行為は、公務員の職務上の注意義務に違反するものとして、国家賠償法1条1項の適応上違法なものであり、当該担当者に過失があることも明らかであって、上告人には、上記行為によって原告らが被った損害を賠償すべき責任があるというべきである」(最判平成19年11月1日)

判例「刑事事件において無罪の判決が確定したというだけで直ちに起訴前の逮捕・勾留・公訴の提起・追行、起訴後の勾留が違法となるということはない。けだし、逮捕・勾留はその時点において犯罪の嫌疑について相当な理由があり、かつ、必要性が認められるかぎりは適法であり、公訴の提起は、検察官が裁判所に対して犯罪の成否、刑罰権の存否につき審判を求める意思表示にほかならないのであるから、起訴時あるいは公訴追行時における検察官の心証は、その性質上、判決時における裁判官の心証と異なり、起訴時あるいは公訴追行時における各種の証拠資料を総合勘案して合理的な判断過程により有罪と認められる嫌疑があれば足りるものと解するのが相当であるからである。」(最判昭和53年10月20日)

判例「裁判官がした争訟の裁判に上訴等の訴訟法上の救済方法によって是正されるべき瑕疵が存在したとしても、これによって当然に国家賠償法1条1項の規定にいう違法な行為があったものとして国の損害賠償責任の問題が生ずるわけのものではなく、右責任が肯定されるためには、当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたなど、裁判官がその付与された権限の趣旨を明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別な事情があることを必要とすると解するのが相当である。」(最判昭和57年3月12日)

判例「国会議員は、立法に関して、原則として、国民全体に対する関係で政治的責任を負うにとどまり、個別の国民の権利に対応した関係での法的義務を負うものではないというべきであって、国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、容易に想定し難いような例外的な場合でない限り、国家賠償法1条1項の規定の適用上、違法の評価を受けないものといわなければならない。」(最判昭和60年11月21日)

判例「仮に政府においてその判断を誤り、ないしはその措置に適切を欠いたため右目標を達成することができず、又はこれに反する結果を招いたとしても、これについて政府の政治的責任が問われることがあるのは格別、法律上の義務違反ないし違法行為として国家賠償法上の損害賠償責任の問題を生ずるものとすることはできない。」(最判昭和57年7月15日)

判例「国の担当者が,原爆医療法及び原爆特別措置法の解釈を誤り,被爆者が国外に居住地を移した場合に健康管理手当等の受給権は失権の取扱いとなる旨定めた通達を作成,発出し,これに従った取扱いを継続したことが,国家賠償法1条1項の適用上違法であり,当該担当者に過失があるとされた事例」

「国の担当者が,原爆医療法及び原爆特別措置法の解釈を誤り,原爆医療法に基づき被爆者健康手帳の交付を受けた被爆者が国外に居住地を移した場合には,原爆特別措置法は適用されず,同法に基づく健康管理手当等の受給権は失権の取扱いとなる旨定めた通達(昭和49年7月22日衛発第402号各都道府県知事並びに広島市長及び長崎市長あて厚生省公衆衛生局長通達)を作成,発出し,その後,上記二法を統合する形で被爆者援護法が制定された後も,平成15年3月まで上記通達に従った取扱いを継続したことは,次の(1),(2)などの判示の事情の下においては,公務員の職務上通常尽くすべき注意義務に違反するものとして,国家賠償法1条1項の適用上違法なものであり,当該担当者には過失がある。」

「上告人の担当者が,原爆二法の解釈を誤る違法な内容の402号通達を発出したことは,国家賠償法上も違法の評価を免れないものといわざるを得ない。
 そして,上告人の担当者が,このような違法な402号通達に従った失権取扱いを継続したことも,同様に,国家賠償法上違法というべきである。」

(最判平成19年11月1日)

判例「無罪判決の確定と捜査及び訴追の違法性」

「無罪の刑事判決が確定したというだけで直ちに当該刑事事件についてされた逮捕、勾留及び公訴の提起・追行が違法となるものではない。」

「逮捕・勾留はその時点において犯罪の嫌疑について相当な理由があり、かつ、必要性が認められるかぎりは適法であり、公訴の提起は、検察官が裁判所に対して犯罪の成否、刑罰権の存否につき審判を求める意思表示にほかならないのであるから、起訴時あるいは公訴追行時における検察官の心証は、その性質上、判決時における裁判官の心証と異なり、起訴時あるいは公訴追行時における各種の証拠資料を総合勘案して合理的な判断過程により有罪と認められる嫌疑があれば足りるものと解するのが相当であるからである。」

(最判昭和53年10月20日)

判例「争訟の裁判と国家賠償責任」

「裁判官がした争訟の裁判につき国家賠償法1条1項の規定にいう違法な行為があったものとして国の損害賠償責任が肯定されるためには、右裁判に上訴等の訴訟法上の救済方法によって是正されるべき瑕疵が存在するだけでは足りず、当該裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判をしたなど、裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと認めうるような特別の事情があることを必要とする。」

(最判昭和57年3月12日)

判例「国会議員の立法行為と国家賠償責任」

「国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらずあえて当該立法を行うというごとき例外的な場合でない限り、国家賠償法1条1項の適用上、違法の評価を受けるものではない。」

「国会議員は、立法に関しては、原則として、国民全体に対する関係で政治的責任を負うにとどまり、個別の国民の権利に対応した関係での法的義務を負うものではないというべきであつて、国会議員の立法行為は、立法の内容が憲法の一義的な文言に違反しているにもかかわらず国会があえて当該立法を行うというごとき、容易に想定し難いような例外的な場合でない限り、国家賠償法1条1項の規定の適用上、違法の評価を受けないものといわなければならない。」

(最判昭和60年11月21日)

判例「政府の経済政策の立案施行と国家賠償責任」

「政府が物価の安定等の政策目標を実現するためにとるべき具体的な措置についての判断を誤り、ないしはその措置に適切を欠いたため右目標を達成できなかつたとしても、法律上の義務違反ないし違法行為として、国家賠償法上の損害賠償責任の問題を生ずるものではない。」

「政府においてその時々における内外の情勢のもとで具体的にいかなる措置をとるべきかは、事の性質上専ら政府の裁量的な政策判断に委ねられている事柄とみるべきものであつて、仮に政府においてその判断を誤り、ないしはその措置に適切を欠いたため右目標を達成することができず、又はこれに反する結果を招いたとしても、これについて政府の政治的責任が問われることがあるのは格別、法律上の義務違反ないし違法行為として国家賠償法上の損害賠償責任の問題を生ずるものとすることはできない。」

(最判昭和57年7月15日)

問題21 国家賠償法に関する最高裁判所判決の一節

 原判決は、本件火災は第一次出火の際の残り火が再燃して発生したものであるが、上告人の職員である消防署署員の消火活動について失火ノ責任ニ関スル法律(以下「失火責任法」という。)は適用されず、第一次出火の消火活動に出動した消防署職員に残り火の点検、再出火の危険回避を怠った〔 ア 〕がある以上、上告には被上告人に対し国家賠償法一条一項により損害を賠償する義務があるとし、被上告人の請求のうち一部を認容した。思うに、国又は公共団体の損害賠償の責任について、国家賠償法四条は、同法一条一項の規定が適用される場合においても、民法の規定が〔 イ 〕ことを明らかにしているところ、失火責任法は、失火者の責任条件について民法七〇九条の特則を規定したものであるから、国家賠償法四条の「民法」に〔 ウ 〕と解するのが相当である。また、失火責任法の趣旨にかんがみても、公権力の行使にあたる公務員の失火による国又は公共団体の損害賠償責任についてのみ同法の〔 エ 〕合理的理由も存しない。したがって、公権力の行使にあたる公務員の失火による国又は公共団体については、国家賠償法四条により失火責任法が適用され、当該公務員に〔 オ 〕のあることを必要とするものといわなければならない。 (最二小判昭和53年7月17日民集32巻5号1000頁)

〔 ア 〕過失

〔 イ 〕補充的に適用される

〔 ウ 〕含まれる

〔 エ 〕適用を排除すべき

〔 オ 〕重大な過失

判例「公権力の行使にあたる公務員の失火と失火の責任に関する法律の適用」

「公権力の行使にあたる公務員の失火による国又は公共団体の損害賠償責任については、失火の責任に関する法律が適用される。」

「失火責任法は、失火者の責任条件について民法709条の特則を規定したものであるから、国家賠償法4条の「民法」に含まれると解するのが相当である。また、失火責任法の趣旨にかんがみても、公権力の行使にあたる公務員の失火による国又は公共団体の損害賠償責任についてのみ同法の適用を排除すべき合理的理由も存しない。したがつて、公権力の行使にあたる公務員の失火による国又は公共団体の損害賠償責任については、国家賠償法4条により失火責任法が適用され、当該公務員に重大な過失のあることを必要とするものといわなければならない。」

(最判昭和53年7月17日)

・失火責任法

AI による概要

失火責任法(正式名称:失火ノ責任ニ関スル法律)は、明治32年(1899年)制定の法律で、過失による火災(失火)の場合、重過失を除き、出火元が隣家への損害賠償責任を負わないと定めています。木造住宅が多く延焼しやすいという日本の歴史的背景から失火者を保護する目的がありますが、被害者は自費での復旧が必要となるため、自身で火災保険への加入が必須となります。

失火責任法(明治32年法律第40号)は、軽過失による火災で他人の財産を焼損した場合、失火者に損害賠償責任を負わせない法律です。民法709条の原則(過失があれば賠償)を修正し、重過失がある場合のみ責任を問うもので、木造家屋の密集する日本特有の事情に基づき、賠償責任を制限しています。

■ 国家賠償法

第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

2 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。

第四条 国又は公共団体の損害賠償の責任については、前三条の規定によるの外、民法の規定による。

問題22 地方自治法が定める公の施設

1 〇
普通地方公共団体は、法律またはこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、公の施設の設置に関する事項を、条例で定めなければならない。

2 〇
普通地方公共団体は、住民が施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならないが、正当な理由があれば利用を拒むことができる。

3 〇
普通地方公共団体は、公の施設を管理する指定管理者の指定をしようとするときは、あらかじめ議会の議決を経なければならない。

5 〇
普通地方公共団体が、公の施設の管理を指定管理者に行わせる場合には、指定管理者の指定の手続等の必要な事項を条例で定めなければならない。

■ 地方自治法

(公の施設)

第二百四十四条 普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設(これを公の施設という。)を設けるものとする。

2 普通地方公共団体(次条第三項に規定する指定管理者を含む。次項において同じ。)は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない。

3 普通地方公共団体は、住民が公の施設を利用することにつて、不当な差別的扱いをしてはならない。

(公の施設の設置、管理及び廃止)

第二百四十四条の二 普通地方公共団体は、法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、公の施設の設置及びその管理に関する事項は、条例でこれを定めなければならない。

2 普通地方公共団体は、条例で定める重要な公の施設のうち条例で定める特に重要なものについて、これを廃止し、又は条例で定める長期かつ独占的な利用をさせようとするときは、議会において出席議員の三分の二以上の者の同意を得なければならない。

3 普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、法人その他の団体であって当該普通地方公共団体が指定するもの(以下本条及び第二百四十四条の四において「指定管理者」という。)に、当該公の施設の管理を行わせることができる。

4 前項の条例には、指定管理者の指定の手続、指定管理者が行う管理の基準及び業務の範囲その他必要な事項を定めるものとする。

5 指定管理者は、期間を定めて行うものとする。

6 普通地方公共団体は、指定管理者の指定をしようとするときは、あらかじめ、当該普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。

7 指定管理者は、毎年度終了後、その管理する公の施設の管理の業務に関し事業報告書を作成し、当該公の施設を設置する普通地方公共団体に提出しなければならない。

8 普通地方公共団体は、適当と認めるときは、指定管理者にその管理する公の施設の利用に係る料金(次項において「利用料金」という。)を当該指定管理者の収入として収受させることができる。

9 前項の場合における利用料金は、公益上必要があると認める場合を除くほか、条例の定めるところにより、指定管理者が定めるものとする。この場合において、指定管理者は、あらかじめ当該利用料金について当該普通地方公共団体の承認を受けなければならない。

10 普通地方公共団体の長又は委員会は、指定管理者の管理する公の施設の管理の適正を期するため、指定管理者に対して、当該管理の業務又は経理の状況に関し報告を求め、実地について調査し、又は必要な指示をすることができる。

11 普通地方公共団体は、指定管理者が前項の指示に従わないときその他当該指定管理者による管理を継続することが適当でないと認めるときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて管理の業務の全部又は一部の停止を命ずることがでいる。

(公の施設の区域外設置及び他の団体の公の施設の利用)

第二百四十四条の三 普通地方公共団体は、その区域外においても、また、関係普通地方公共団体との協議により、公の施設を設けることができる。

2 普通地方公共団体は、他の普通地方公共団体との協議により、当該他の普通地方公共団体の公の施設を自己の住民の利用に供させることができる。

3 前二項の協議については、関係普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない

(公の施設を利用する権利に関する処分についての審査請求)

第二百四十四条の四 普通地方公共団体の長以外の機関(指定管理者を含む。)がした公の施設を利用する権利に関する処分についての審査請求は、普通地方公共団体の長が当該機関の最上級行政庁でない場合においても、当該普通地方公共団体の長に対してするものとする。

2 普通地方公共団体の長は、公の施設を利用する権利に関する処分についての審査請求がされた場合には、当該審査請求が不適法であり、却下するときを除き、議会に諮問した上、当該審査請求に対する裁決をしなければならない。

3 議会は、前項の規定による諮問を受けた日から二十日以内に意見を述べなければならない。

4 普通地方公共団体の長は、第二項の規定による諮問をしないで同項の審査請求を却下したときは、その旨を議会に報告しなければならない。

問題23 地方自治法

3 〇
普通地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、普通地方公共団体の長において、専決処分にすることができる。

■ 地方自治法

第二条 地方公共団体は、法人とする。

2 普通地方公共団体は、地域における事務及びその他の事務で法律又はこれに基づく政令により処理することとされるものを処理する。

3 市町村は、基礎的な地方公共団体として、第五項において都道府県が処理するものとされているものを除き、一般的に、前項の事務を処理するものとする。

4 市町村は、前項の規定にかかわらず、次項に規定する事務のうち、その規模又は性質において一般の市町村が処理することが適当でないと認められるものについては、当該市町村の規模及び能力に応じて、これを処理することができる。

5 都道府県は、市町村を包括する広域の地方公共団体として、第二項の事務で、広域にわたるもの、市町村に関する連絡調整に関するもの及びその規模又は性質において一般の市町村が処理することが適当でないと認められるものを処理するものとする。

6 都道府県及び市町村は、その事務を処理するに当つては、相互に競合しないようにしなければならない。

7 特別地方公共団体は、この法律の定めるところにより、その事務を処理する。

8 この法律において「自治事務」とは、地方公共団体が処理する事務のうち、法定受託事務以外のものをいう。

9 この法律において「法定受託事務」とは、次に掲げる事務をいう。

 一 法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであつて、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるもの(以下「第一号法定受託事務」という。)

 二 法律又はこれに基づく政令により市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、都道府県が本来果たすべき役割に係るものであつて、都道府県においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるもの(以下「第二号法定受託事務」という。)

10 この法律又はこれに基づく政令に規定するもののほか、法律に定める法定受託事務は第一号法定受託事務にあつては別表第一の上欄に掲げる法律についてそれぞれ同表の下欄に、第二号法定受託事務にあつては別表第二の上欄に掲げる法律についてそれぞれ同表の下欄に掲げるとおりであり、政令に定める法定受託事務はこの法律に基づく政令に示すとおりである。

11 地方公共団体に関する法令の規定は、地方自治の本旨に基づき、かつ、国と地方公共団体との適切な役割分担を踏まえたものでなければならない。

12 地方公共団体に関する法令の規定は、地方自治の本旨に基づいて、かつ、国と地方公共団体との適切な役割分担を踏まえて、これを解釈し、及び運用するようにしなければならない。この場合において、特別地方公共団体に関する法令の規定は、この法律に定める特別地方公共団体の特性にも照応するように、これを解釈し、及び運用しなければならない。

13 法律又はこれに基づく政令により地方公共団体が処理することとされる事務が自治事務である場合においては、国は、地方公共団体が地域の特性に応じて当該事務を処理することができるよう特に配慮しなければならない。

14 地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。

15 地方公共団体は、常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、他の地方公共団体に協力を求めてその規模の適正化を図らなければならない。

16 地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはならない。なお、市町村及び特別区は、当該都道府県の条例に違反してその事務を処理してはならない。

17 前項の規定に違反して行つた地方公共団体の行為は、これを無効とする。

 第六章 議会

  第一節 組織

第八十九条 普通地方公共団体に議会を置く。

第九十四条 町村は、条例で、第八十九条の規にかかわらず、議会を置かず、選挙権を有する者の総会を設けることができる。

第百三十六条 普通地方公共団体の議会は、除名された議員で再び当選した議員を拒むことができない。

第百八十条 普通地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、普通地方公共団体の長において、これを専決処分にすることができる。

(関与の法定主義)

第二百四十五条の二 普通地方公共団体は、その事務の処理に関し、法律又はこれに基づく政令によらなければ、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与を受け、又は要することとされることはない。

問題24 地方自治法による住民監査請求と住民訴訟

5 〇
監査委員が適法な住民監査請求を不適法として却下した場合、当該請求をした住民は、適法な住民監査請求を経たものとして、直ちに住民訴訟を提起することができる。

・住民監査請求は、一人でもできる

・住民監査請求ができるのは、当該地方公共団体の住民

判例「普通地方公共団体が随意契約の制限に関する法令に違反して締結した契約の効力」

「普通地方公共団体が随意契約の制限に関する法令に違反して締結した契約は、地方自治法施行令167条の2第1項の掲げる事由のいずれにも当たらないことが何人の目にも明らかである場合や契約の相手方において随意契約の方法によることが許されないことを知り又は知り得べかりし場合など当該契約を無効としなければ随意契約の締結に制限を加える法令の趣旨を没却する結果となる特段の事情が認められる場合に限り、私法上無効となる。」

「普通地方公共団体の契約担当者が右事由に該当すると判断するに至つた事情も契約の相手方において常に知り得るものとはいえないのであるから、もし普通地方公共団体の契約担当者の右判断が後に誤りであるとされ当該契約が違法とされた場合にその私法上の効力が当然に無効であると解するならば、契約の相手方において不測の損害を被ることにもなりかねず相当とはいえないからである。」

(最判昭和62年5月19日)

判例「適法な住民監査請求が不適法であるとして却下された場合における同一の監査対象についての再度の住民監査請求の許否」

「監査委員が適法な住民監査請求を不適法であるとして却下した場合、当該請求をした住民は、直ちに住民訴訟を提起することができるのみならず、同一の財務会計上の行為又は怠る事実を対象として再度の住民監査請求をすることも許される。」

「監査委員が住民監査請求を不適法であるとして却下した場合、当該請求をした住民が、却下の理由に応じて必要な補正を加えるなどして、当該請求に係る財務会計上の行為又は怠る事実と同一の行為又は怠る事実を対象とする再度の住民監査請求に及ぶことは、請求を却下された者として当然の所為ということができる。」

(最判平成10年12月18日)

■ 地方自治法

(住民監査請求)

第二百四十二条 普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、監理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある(当該行為がなされることが相当の確実をさをもって予測される場合を含む。)と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求める、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によって当該普通地方公共団体の被った損害を補塡するために必要な措置を構ずべきことを請求することができる。

2 前項の規定による請求は、当該行為のあった日又は終わった日から一年を経過したときは、これをすることができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

3 第一項の規定による請求があったときは、監査委員は、直ちに当該請求の要旨を当該普通地方公共団体の議会及び長に通知しなければならない

4 第一項の規定による請求があった場合において、当該行為が違法であると思料するに足りる相当な理由があり、当該行為により当該普通地方公共団体に生ずる回復の困難な損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、当該行為を停止することによって人の生命又は身体に対する重大な危害の発生の防止その他公共の福祉を著しく阻害するおそれがないと認めるときは、監査委員は、当該普通地方公共団体の長その他の執行機関又は職員に対し、理由を附して次項の手続が終了するまでの間当該行為を停止すべきことを勧告することがでいる。この場合において、監査委員は、当該勧告の内容を第一項の規定による請求人(以下この条において「請求人」という。)に通知するとともに、これを公表しなければならない。

5 第一項の規定による請求があった場合には、監査委員は、監査を行い、当該請求に理由がないと認めるときは、理由を付してその旨を書面により請求人に通知するとともに、これを公表し、当該請求に理由があると認めるときは、当該普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関又は職人に対し期間を示して必要な措置を構ずべきことを勧告するとともに、当該勧告の内容を請求人に通知し、かつ、これを公表しなければならない。

6 前項の規定による監査委員の監査及び勧告は、第一項の規定による請求があった日から六十日以内に行わなければならない。

7 監査委員は、第五項の規定による監査を行うに当たっては、請求人に証拠の提出及び陳述の機会を与えなければならない。

8 監査委員は、前項の規定による陳述の聴取を行う場合又は関係のある当該普通地方公共団体の長その他の執行機関若しくは職員の陳述の聴取を行う場合において、必要があると認めるときは、関係のある当該普通地方公共団体の長その他執行機関若しくは職員又は請求人を立ち会わせることができる。

9 第五項の規定による監査委員の勧告があったときは、当該勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員は、当該勧告に示された期間内に必要な措置を講ずるとともに、その旨を監査委員に通知しなければならない。この場合において、監査委員は、当該通知に係る事項を請求人に通知するとともに、これを公表しなければならない。

10 普通地方公共団体の議会は、第一項の規定による請求があった後に、当該請求に係る行為又は怠る事実に関する損害賠償又は不当利得返還の請求権その他の権利の放棄に関する議決をしようとするときは、あらかじめ監査委員の意見を聴かなければならない。

11 第四項の規定による勧告、第五項の規定による監査及び勧告並びに前項の規定による意見についての決定は、監査委員の合議によるものとする。

(住民訴訟)

第二百四十二条の二 普通地方公共団体の住民は、前条第一項の規定による請求をした場合において、同条第五項の規定による監査委員の監査の結果若しくは勧告若しくは同条第九項の規定による普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関若しくは職員の措置に不服があるとき、又は監査委員同条第五項の規定による監査若しくは勧告を同条六項の期間内に行わないとき、若しくは議会、長その他の執行機関若しくは職員が同条第九項の規定による措置を講じないときは、裁判所に対し、同条第一項の請求に係る違法な行為又は怠る事実につき、訴えをもって次に掲げる請求をすることができる。

 一 当該執行機関又は職員に対する当該行為の全部又は一部の差止めの請求

 二 行政処分たる当該行為の取消し又は無効確認の請求

 三 当該執行機関又は職員に対する当該怠る事実の違法確認の請求

 四 当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方に損害賠償又は不当利得返還の請求をすることを当該普通地方公共団体の執行機関又は職員に対して求める請求。ただし、当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方が第二百四十三条の二の二第三項の規定による賠償の命令の対象となる者である場合には、当該賠償の命令をすることを求める請求

2 前項の規定による訴訟は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間内に提起しなければならない。

 一 監査委員の監査の結果又は勧告に不服がある場合 当該監査の結果又は当該勧告の内容の通知があった日から三十日以内

 二 監査委員の勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員の措置に不服がある場合 当該措置に係る監査委員の通知があった日から三十日以内

 三 監査委員が請求をした日から六十日を経過しても監査又は勧告を行わない場合 当該六十日を経過した日から三十日以内

 四 監査委員の勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員が措置を講じない場合 当該勧告に示された期間を経過した日から三十日以内

3 前項の期間は、不変期間とする。

4 第一項の規定による訴訟が係属しているときは、当該普通地方公共団体の他の住民は、別訴をもって同一の請求をすることができない。

5 第一項の規定による訴訟は、当該普通地方公共団体の事務所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。

6 第一項第一号の規定による請求に基づく差止めは、当該行為を差止めることによって人の生命又は身体に対する重大な危害の発生の防止その他公共の福祉を著しく阻害するおそれがあるときは、することができない。

7 第一項第四号の規定による訴訟が提起された場合には、当該職員又は当該行為若しくは怠る事実の相手方に対して、当該普通地方公共団体の執行機関又は職員は、遅滞なく、その訴訟の告知をしなければならない。

8 前項の訴訟告知があったときは、第一項第四号の規定いによる訴訟が終了した日から六月を経過するまでの間は、当該訴訟に係る損害賠償又は不当利得返還の請求権の時効は、完成しない。

9 民法第百五十三条第二項の規定は、前項の規定による時効の完成猶予について準用する。

10 第一項に規定する違法な行為又は怠る事実については、民事保全法(平成元年法律第九十一号)に規定する仮処分をすることができない。

11 第二項から前項までに定めるもののほか、第一項の規定による訴訟については、行政事件訴訟法第四十三条の規定の適用があるものとする。

12 第一項の規定による訴訟を提起した者が勝訴(一部勝訴を含む。)した場合において、弁護士又は弁護士法人に報酬を支払うべきときは、当該普通地方公共団体に対し、その報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができる。

■ 行政事件訴訟法

(抗告訴訟又は当事者訴訟に関する規定の準用)

第四十三条 民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、第九条及び第十条第一項の規定を除き、取消訴訟に関する規定を準用する。

2 民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の無効の確認を求めるものについては、第三十六条の規定を除き、無効等の確認の訴えに関する規定を準用する。

3 民衆訴訟又は機関訴訟で、前二項に規定する訴訟以外のものについては、第三十九条及び第四十条第一項の規定を除き、当事者訴訟に関する規定を準用する。

■ 民法

(時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲)

第百五十三条 第百四十七条又は第百四十八条の規定による時効の完成猶予又は更新は、完成猶予又は更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

2 第百四十九条から第百五十一条までの規定による時効の完成猶予は、完成猶予の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

3 前条の規定による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

■ 民事保全法

(趣旨)

第一条 民事訴訟の本案の権利の実現を保全するための仮差押え及び係争物に関する仮処分並びに民事訴訟の本案の権利関係につき仮の地位を定めるための仮処分(以下「民事保全」という。)については、他の法令に定めるもののほか、この法律の定めるところによる。

問題25 都市計画における建設大臣(当時)の裁量権の範囲に関する原審の判断を覆した最高裁判所判決の一節

 都市施設は、その性質上、土地利用、交通等の原状及び将来の見通しを勘案して、適切な規模で必要な位置に配置することにより、円滑な都市活動を確保し、良好な都市環境を保持するように定めなければならないものであるから、都市施設の区域は、当該都市施設が適切な規模で必要な位置に配置されたものとなるような合理性をもって定められるべきものである。この場合において、民有地に代えて公有地を利用することができるときには、そのことも上記の合理性を判断する一つの考慮要素となり得ると解すべきであるう。
 〔 ア 〕。しかし、〔 イ 〕。
 そして、〔 ウ 〕のであり、〔 エ 〕。
 以上によれば、南門の位置を変更することにより林業試験場の樹木に悪影響が生ずるか等について十分に審理することなく、本件都市計画決定について裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用してしたものであることはできないとした原審の判断には、判決に影響を及びぼすことが明らかな法令の違反がある。 (最二小判平成18年9月4日判例時報1948号26頁)

〔 ア 〕
原審は、建設大臣が林業試験場には貴重な樹木が多いことからその保全のため南門の位置は原状のとおりとすることになるという前提の下に本件民有地を本件公園の区域と定めたことは合理性に欠けるものではないとして、本件都市計画決定について裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用してしたものであるということはできないとする

〔 イ 〕
原審は、南門の位置を変更し、本件民有地ではなく本件国有地を本件公園の用地として利用することにより、林業試験場の樹木に悪影響が生ずるが、悪影響が生ずるとして、これを樹木の植え替えなどによって回避するのは困難であるかなど、樹木の保全のためには南門の位置は原状のとおりとするのが望ましいという建設大臣の判断が合理性を欠くものであるかどうかを判断するに足りる具体的な事実を確定していないのであって、原審の確定した事実のみから、南門の位置を原状のとおりとする必要があることを肯定し、建設大臣がそのような前提の下に本件国有地ではなく本件民有地を本件公園の区域と定めたことについて合理性に欠けるものではないとすることはできないといわざるを得ない。

〔 ウ 〕
樹木の保全のためには南門の位置は原状のとおりとするのが望ましいという建設大臣の判断が合理性を欠くものであるということができる場合には、更に、本件民有地及び本件国有地の利用等の原状及び将来の見通しなどを勘案して、本件国有地を本件公園の区域と定めた建設大臣の判断が合理性を欠くものであるということができるかどうかを判断しなければならない。

〔 エ 〕
本件国有地ではなう本件民有地を本件公園の区域と定めた建設大臣の判断が合理性を欠くものであるということができるときには、その建設大臣の判断は、他に特段の事情のない限り、社会通念に照らして著しく妥当性を欠くものとなるのであって、本件都市計画決定は、裁量権の範囲を超え又はその濫用があったものとして違法となるのである。

判例「建設大臣が林業試験場の跡地を利用して設置される公園に関する都市計画を決定するに当たって上記試験場の樹木の保全のためには上記試験場の南門の位置に上記公園の南門を設けるのが望ましいという前提の下に南門と区道との接続部分として利用するため国有地ではなくこれに隣接する民有地を上記公園の区域に定めたことについて裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものということはできないとした原審の判断に違法があるとされた事例」

「建設大臣が,林業試験場の跡地を利用して設置される公園に関する都市計画を決定するに当たって,上記試験場には貴重な樹木が多くその保全のためには上記試験場の南門の位置に上記公園の南門を設けるのが望ましいという前提の下に,南門と区道との接続部分として利用するため,上記試験場と区道とに挟まれた土地のうち,国家公務員宿舎の敷地として利用されている国有地ではなく,これに隣接する民有地を上記公園の区域に定めたことについて,南門の位置を変更し上記民有地ではなく上記国有地を上記公園の用地として利用することにより上記試験場の樹木に悪影響が生ずるか,悪影響が生ずるとしてこれを樹木の植え替えなどによって回避するのは困難であるかなど,建設大臣の判断が合理性を欠くものであるかどうかを判断するに足りる具体的な事実を確定することなく,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものということはできないとした原審の判断には,違法がある。」

(最判平成18年9月4日)

問題26 X県知事により行われる、ある行政処分に付される教示

(教示)

 この処分に不服があるときは、この処分のあったことを知った日の翌日から起算して3か月以内にX県知事に審査請求をすることができます(処分のあった日の翌日から起算して1年を経過した場合は除きます。)

 また、この処分に対する取消訴訟については、〔 ア 〕を被告として、この処分のあったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に提起することができます)処分があったことを知った日の翌日から起算して1年を経過した場合は除きます。)。ただし、処分のあったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に審査請求をした場合は、処分の取消訴訟は、その審査請求に対する裁決の送達を受けた日の翌日から起算して6か月以内に提起しなければなりません(裁決のあった日の翌日から起算して1年を経過した場合は除きます。)。

ア 〇
この教示を怠っても、当該処分がそれを理由として取り消されることはない。

・不服申立ての対象とはなるが、当該処分がそれを理由としては取り消されない

ウ 〇
この教示は、行政不服審査法と行政事件訴訟法に基づいておこなわれている。

オ ×
この教示は、審査請求の裁決を経てからでなければ、取消訴訟が提起できないことを示している。

・当該教示には、審査請求前置主義については触れられていない

■ 行政不服審査法

(審査請求期間)

第十八条 処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月(当該処分について再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定があったことを知った日の翌日から起算して一月)を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

2 処分についての審査請求は、処分(当該処分について再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定)があった日の翌日から起算して一年を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

3 次条に規定する審査請求書を郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九号に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便で提出した場合における前二項に規定する期間(以下「審査請求期間」という。)の計算については、送付に要した日数は、算入しない。

■ 行政事件訴訟法

(出訴期間)

第十四条 取消訴訟は、処分又は裁決があったことを知った日から六箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

2 取消訴訟は、処分又は裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

3 処分又は裁決につき審査請求をすることができる場合又は行政庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示した場合において、審査請求があったときは、処分又は裁決に係る取消訴訟は、その審査請求をした者については、前二項の規定にかかわらず、これに対する裁決があったことを知った日から六箇月を経過したとき又は当該裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

判例「行政庁が,不服申立てをすることができる処分を書面でする場合に,行政不服審査法57条1項に基づく教示をしなかったことは,右処分の違法事由とはならないとした事例」

「行政不服審査法第57条第1項は、行政庁が審査請求若しくは異議申立て又は他の法令に基づく不服申立てをすることができる処分を書面でする場合には、処分の相手方に対して不服申立てについての教示をしなければならない旨を規定しているが、その趣旨は、不服申立制度の存在を教えることによつて国民の権利救済の実をあげようとすることにあると解されるから、行政庁が教示義務を履行しないのは違法であるが、そのため右の相手方が損害を蒙つたような場合には別途救済の途が開かれているか否かの点は別として、右の教示がなかつたからといつてそのため行政庁の処分や裁決自体が違法となるとは解されない。」

(東京地判昭和54年8月21日)

■ 行政事件訴訟法

(被告適格等)

第十一条 処分又は裁決をした行政庁(処分又は裁決があつた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁。以下同じ。)が国又は公共団体に所属する場合には、取消訴訟は、次の各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める者を被告として提起しなければならない。

 一 処分の取消しの訴え 当該処分をした行政庁の所属する国又は公共団体

 二 裁決の取消しの訴え 当該裁決をした行政庁の所属する国又は公共団体

2 処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。

3 前二項の規定により被告とすべき国若しくは公共団体又は行政庁がない場合には、取消訴訟は、当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体を被告として提起しなければならない。

4 第一項又は前項の規定により国又は公共団体を被告として取消訴訟を提起する場合には、訴状には、民事訴訟の例により記載すべき事項のほか、次の各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める行政庁を記載するものとする。

 一 処分の取消しの訴え 当該処分をした行政庁

 二 裁決の取消しの訴え 当該裁決をした行政庁

5 第一項又は第三項の規定により国又は公共団体を被告として取消訴訟が提起された場合には、被告は、遅滞なく、裁判所に対し、前項各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める行政庁を明らかにしなければならない。

6 処分又は裁決をした行政庁は、当該処分又は裁決に係る第一項の規定による国又は公共団体を被告とする訴訟について、裁判上の一切の行為をする権限を有する。

問題27 自然人A(以下「A」という。)が団体B(以下「B」という。)に所属している場合

イ 〇
Bが権利能力のない社団である場合には、Bの財産は、Bを構成するAら総社員の総有に属する。

オ 〇
Bが組合であり、Aが組合の業務を執行する組合員である場合に、組合契約によりAの業務執行権限を制限しても、組合は、善意無過失の第三者には対抗できない。

■ 狭義の共有

・具体例 不動産を二人で購入

・持分 あり(具体的)

・持分の譲渡 できる

・分割の請求 できる

■ 合有

・具体例 組合

・持分 あり(ただし潜在的)

・持分の譲渡 できない

・分割の請求 原則できない

■ 総有

・具体例 権利能力なき社団

・持分 なし

・持分の譲渡 できない

・分割請求 できない

■ 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律

(一般社団法人の代表)

第七十七条 理事は、一般社団法人を代表する。ただし、他に代表理事その他一般社団法人を代表する者を定めた場合は、この限りでない。

2 前項本文の理事が二人以上ある場合には、理事は、各自、一般社団法人を代表する。

3 一般社団法人(理事会設置一般社団法人を除く。)は、定款、定款の定めに基づく理事の互選又は社員総会の決議によって、理事の中から代表理事を定めることができる。

4 代表理事は、一般社団法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。

5 前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。

判例「組合規約等で内部的に業務執行者の代理権限を制限しても、その制限は善意・無過失の第三者に対抗できない」(最判昭和38年5月31日)

判例「権利能力のない労働組合に対する脱退組合員の財産分割請求権。」

「権利能力のない労働組合よりの脱退組合員は、その脱退が、組合分裂に基く場合であつても、当然には右組合に対し財産分割請求権を有しない。」

「権利能力なき社団の財産は、実質的には社団を構成する総社員の所謂総有に属するものであるから、総社員の同意をもつて、総有の廃止その他右財産の処分に関する定めのなされない限り、現社員及び元社員は、当然には、右財産に関し、共有の持分権又は分割請求権を有するものではないと解するのが相当である。」

(最判昭和32年11月14日)

判例「民法上の組合の業務執行者の代理権限の制度と第三者に対する対抗力。」

「民法上の組合において組合規約等で業務執行者の代理権限を制限しても、その制限は善意無過失の第三者に対抗できないものと解するのが相当である。」

「組合において特に業務執行者を定め、これに業務執行の権限を授与したときは、特段の事情がないかぎり、その執行者は組合の内部において共同事業の経営に必要な事務を処理することができることはもちろんのこと、いやしくも、組合の業務に関し組合の事業の範囲を超越しないかぎり、第三者に対して組合員全員を代表する権限を有し、組合規約等で内部的にこの権限を制限しても、その制限は善意無過失の第三者に対抗できないものと解するのが相当である。」

(最判昭和38年5月31日)

■ 民法

(受任者の報酬)

第六百四十八条 受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。

2 受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。ただし、期間によって報酬を定めたときは、第六百に十四条第二項の規定を準用する。

3 受任者は、次に掲げる場合には、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。

 一 委任者の責めに帰することができない事由によって委任事務の履行をすることができなくなったとき。

 二 委任が履行の中途で終了したとき。

(組合財産の共有)

第六百六十八条 各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する。

(組合の代理)

第六百七十条の二 各組合員は、組合の業務を執行する場合において、組合員の過半数の同意を得たときは、他の組合員を代理することができる。

2 前項の規定にかかわらず、業務執行者があるときは、業務執行者のみが組合員を代理することができる。この場合において、業務執行者が数人あるときは、各業務執行者は、業務執行者の過半数の同意を得たときに限り、組合員を代理することができる。

3 前二項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者は、組合の常務を行うときは、単独で組合員を代理することができる。

(委任の規定の準用)

第六百七十一条 第六百四十四条から第六百五十条までの規定は、組合の業務を決定し、又は執行する組合員について準用する。

(組合の持分の処分及び組合財産の分割)

第六百七十六条 組合員は、組合財産についてその持分を処分したときは、その処分をもって組合及び組合と取引をした第三者に対抗することができない。

2 組合員は、組合財産である債権について、その持分についての権利を単独で行使することができない。

3 組合員は、清算前に組合財産の分割を求めることができない。

問題28 没問題

問題29 物権の成立

イ 〇
一筆の土地の一部について、所有権を時効によって取得することは認められる。

エ 〇
土地に生育する樹木について、明認方法を施した上で、土地とは独立した目的物として売却することは認められる。

オ 〇
地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。

判例「一筆の土地であっても取得時効の対象となる」(大判大正13年10月7日)

※ 一筆の土地の一部を時効によって取得し、不動産の登記名義を取得者の名義にするためには分筆登記が必要となる

判例「構成部分の変動する集合動産であっても、その種類所在及び量的範囲を指定するなどの方法により目的物の範囲が特定される場合には、一個の集合物として譲渡担保の目的となりうる」(最判昭和54年2月14日)

※ 譲渡担保権は非典型担保であり、判例理論によって認められた。

・動産を対象として抵当権のような権利を設定したくても明文で認められていないため、実務と判例において「譲渡担保権」が考え出された。

判例「土地とは別に、当該土地に生育する樹木(立木)について譲渡することができる。その際、「明認方法」を施せば、それは立木譲渡の対抗要件となる」(最判昭和36年5月4日)

判例「構成部分の変動する集合動産と譲渡担保の目的」

「構成部分の変動する集合動産であつても、その種類所在場所及び量的範囲を指定するなどの方法により目的物の範囲が特定される場合には、一個の集合物として譲渡担保の目的となりうる。」

(最判昭和54年2月15日)

■ 民法

(地下又は空間を目的とする地上権)

第二百六十九条の二 地下又は空間は、工作物を所有するため、上下の範囲を定めて地上権の目的とすることができる。この場合においては、設定行為で、地上権の行使のためにその土地の使用に制限を加えることができる。

2 前項の地上権は、第三者がその土地の使用又は収益をする権利を有する場合においても、その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾があるときは、設定することができる。この場合において、土地の使用又は収益をする権利を有する者は、その地上権の行使を妨げることができない。

(地役権の時効取得)

第二百八十三条 地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。

問題30
 Aは、甲不動産をその占有者Bから購入し引渡しを受けていたが、実は甲不動産はC所有の不動産であった。

 Aが、自己の占有、または自己の占有にBの占有を併せた主張をして甲を時効取得できる場合

1 〇
Bが悪意で5年間、Aが善意無過失で10年間

2 〇
Bが悪意で18年間、Aが善意無過失で2年間

3 ×
Bが悪意で5年間、Aが善意無過失で5年間

・前占有者の占有を併せて時効取得するためには、前占有者の瑕疵も承継する

4 〇
Bが善意無過失で7年間、Aが悪意で3年間

5 〇
Bが善意無過失で3年間その後悪意となり2年間、Aが善意無過失で3年間その後悪意となり3年間

■ 民法

(所有権の時効取得)

第百六十二条 二十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。

2 十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。

(占有の承継)

第百八十七条 占有者の承継人は、その選択に従い、自己の占有のみを主張し、又は自己の占有の前に占有者の占有を併せて主張することができる。

2 前の占有者の占有を併せて主張する場合には、その瑕疵をも承継する。

問題31 物権的請求権

5 〇
Dが所有する丙土地の上に、Eが権原なく丁建物を建設し、自己所有名義で建物保存登記を行った上でこれをFに譲渡したが、建物所有権登記がE名義のままとなっていた場合、Dは登記名義人であるEに対して丁建物の収去を求めることができる。

※「及び」「又は」をしっかり区別して覚える。

■ 占有保持の訴え(198条)

占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる。

■ 占有保全の訴え(199条)

占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときは、占有保全の訴えにより、その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる。

■ 占有回収の訴え(200)占有者が占有を奪われたときは、占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができる。

判例「土地所有権に基づく物上請求権を行使して建物収去・土地明渡しを請求するには、現実に建物を所有することによってその土地を占拠し、土地所有権を侵害している者を相手方とすべきである」(最判昭和35年6月17日)

判例「抵当権設定後に抵当権不動産の所有者から占有権原の設定を受けてこれを占有する者についても、その占有権原の設定に抵当権の実行としての競売手続を妨害する目的が認められ、その占有により抵当不動産の交換価値の実現が妨げられて抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権者は、当該占有者に対し、抵当権に基づく妨害排除請求として、上記状態の排除を求めることができるというべきである」「抵当権に基づく妨害排除請求権の行使にあたり、抵当不動産の所有者において抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を
適切に維持管理することが期待できない場合には、抵当権者は、占有者に対し、直接自己への抵当不動産の明渡しを求めることができるものというべきである」(最判平成17年3月10日)

判例「他人の土地上の建物の所有権を取得した者が自らの意思に基づいて所有権取得の登記を経由した場合には、たとい建物を他に譲渡したとしても、引き続き右登記名義を保有する限り、土地所有者に対し、右譲渡による建物所有権の喪失を主張して建物収去・土地明渡しの義務を免れることはできないものと解するのが相当である」(最判平成6年2月8日)

判例「敷地不法占有と家屋収去請求の相手方。」

「仮処分申請に基き、裁判所の嘱託により家屋所有権保存登記がなされている場合であつても、仮処分前に家屋を未登記のまま第三者に譲渡しその敷地を占拠していない右保存登記名義人に対し、敷地所有者から敷地不法占有を理由として家屋収去請求をすることは許されない。」

「土地の所有権にもとづく物上請求権の訴訟においては、現実に家屋を所有することによつて現実にその土地を占拠して土地の所有権を侵害しているものを被告としなければならないのである。」

(最判昭和35年6月17日)

判例「抵当権に基づく妨害排除請求権の行使に当たり抵当権者が直接自己への抵当不動産の明渡しを請求することができる場合」

「抵当不動産の占有者に対する抵当権に基づく妨害排除請求権の行使に当たり,抵当不動産の所有者において抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を適切に維持管理することが期待できない場合には,抵当権者は,当該占有者に対し,直接自己への抵当不動産の明渡しを求めることができる。」

(最判平成17年3月10日)

■ 民法

(不動産に関する物権の変動の対抗要件)

第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第二百三十号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

(占有保持の訴え)

第百九十八条 占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる。

(占有保全の訴え)

第百九十九条 占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときは、占有保全の訴えにより、その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる。

(占有回収の訴え)

第二百条 占有者がその占有を奪われたときは、占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができる。

2 占有回収の訴えは、占有を侵奪した者の特定承継人に対して提起することができない。ただし、その承継人が侵奪の事実を知っていたときは、この限りでない。

(不動産の賃借人による妨害の停止の請求等)

第六百五条の四 不動産の賃借人は、第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める請求をすることができる。

 一 その不動産の占有を第三者が妨害しているとき その第三者に対する妨害の停止の請求

 二 その不動産を第三者が占有しているとき その第三者に対する返還の請求

問題32(改題)
 共同事業を営むAとBは、Cから事業資金の融資を受けるに際して、共に弁済期を1年後としてCに対し連帯して1,000万円の貸金債務(以下「本件貸金債務」という。)を負担した。(負担部分は2分の1ずつとする。)。

1 〇
本件貸金債務につきて、融資を受けるに際してAが法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要な錯誤に陥っており、錯誤に基づく取消しを主張してこれが認められた場合であっても、これによってBが債務を免れることはない。

2 〇
本件貸金債務につき、A・C間の更改により、AがCに対して甲建物を給付する債務に変更した場合、Bは本件貸金債務を免れる。

・連帯債務者の一人と債権者との間の更改は、絶対効

■ 連帯債務者の一人との間の更改

AI による概要

連帯債務者の一人と債権者との間で更改(新たな契約で旧債務を消滅させること)が行われた場合、原則として全連帯債務者に対して効力が及び(絶対効)、全員の債務が消滅する。更改した債務者のみが新債務を負い、他は免責される。

3 ×
本件貸金債務につき、弁済期到来後にAがCに対して弁済の猶予を求め、その後更に期間が経過して、弁済期の到来から起算して時効期間が満了した場合に、Bは、Cに対して消滅時効を援用することはできない。

・Aの債務の承認行為は、相対効

4 〇
本件貸金債務につき、Cから履行を求められたAが、あらかじめ共同の免責を得ることをBに通知することなくCに弁済した。その当時、BはCに対して500万円の金銭債権を有しており、既にその弁済期が到来していた場合、BはAから500万円を求償されたとしても対抗することができる。

5 〇
本件貸金債務につき、AがCに弁済した後にBに対してその旨を通知しなかったため、Bは、これを知らずに、Aに対して事前に弁済する旨の通知をして、Cに弁済した。この場合に、Bは、Aの求償を拒み、自己がAに対して500万円を求償することができる。

■ 民法

(連帯債務者の一人についての法律行為の無効等)

第四百三十七条 連帯債務者の一人について法律行為の無効又は取消しの原因があっても、他の連帯債務者の債務は、その効力を妨げられない。

(連帯債務者の一人との間の更改)

第四百三十八条 連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。

(相対的効力の原則)

第四百四十一条 第四百三十八条、第四百三十九条第一項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。

(通知を怠った連帯債務者の求償の制限)

第四百四十三条 他の連帯債務者があることを知りながら、連帯債務者の一人が共同の免責を得ることを他の連帯債務者に通知しないで弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た場合において、他の連帯債務者は、債権者に対抗することができる事由を有していたときは、その負担部分について、その事由をもってその免責を得た連帯債務者に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその免責を得た連帯債務者に対抗したときは、その連帯債務者は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

2 弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得た連帯債務者が、他の連帯債務者があることを知りながらその免責を得たことを他の連帯債務者に通知することを怠ったため、他の連帯債務者が善意で弁済その他自己の財産をもって免責を得るための行為をしたときは、当該他の連帯債務者は、その免責を得るための行為を有効であったものとみなすことができる。

問題33
 Aは自己所有の甲機械(以下「甲」という。)をBに賃貸し(以下「本件賃貸借契約」という。)、その後、本件賃貸借契約の期間中にCがBから甲の修理を請け負い、Cによる修理が終了した。

5 〇
CはBに対して甲を返還したが、Bは修理代金を支払わないまま無資力となり、本件賃貸借契約が解除されたことにより甲はAに返還された。本件賃貸借契約において、甲の修理費用をBの負担とする旨の特約が存するとともに、これに相応して賃料が減額されていた場合、CはAに対して、不当利得に基づいて修理費用相当額の支払を求めることはできない。

判例「甲が建物賃借人乙との間の請負契約に基づき右建物の修繕工事をしたところ、その後乙が無資力になったため、甲の乙に対する請負代金債権の全部又は一部が無価値である場合において、右建物の所有者丙が法律上の原因なくして右修繕工事に要した財産及び労務の提供に相当する利益を受けたということができるのは、丙と乙との間の賃貸借契約を全体としてみて、丙が対価関係なしに右利益をうけたときに限られるものと解するのが相当である」(最判平成7年9月19日)

判例「建物賃借人から請け負って修繕工事をした者が賃借人の無資力を理由に建物所有者に対し不当利得の返還を請求することができる場合」

「甲が建物賃借人乙との間の請負契約に基づき建物の修繕工事をしたところ、その後乙が無資力になったため、甲の乙に対する請負代金債権の全部又は一部が無価値である場合において、右建物の所有者丙が法律上の原因なくして右修繕工事に要した財産及び労務の提供に相当する利益を受けたということができるのは、丙と乙との間の賃貸借契約を全体としてみて、丙が対価関係なしに右利益を受けたときに限られる」

「丙が乙との間の賃貸借契約において何らかの形で右利益に相応する出捐ないし負担をしたときは、丙の受けた右利益は法律上の原因に基づくものというべきであり、甲が丙に対して右利益につき不当利得としてその返還を請求することができるとするのは、丙に二重の負担を強いる結果となるからである。」

(最判平成7年9月19日)

■ 民法

(留置権の行使と債権の消滅時効)

第三百条 留置権の行使は、債権の消滅時効の進行を妨げない。

(先取特権の内容)

第三百三条 先取特権者は、この法律その他の法律の規定に従い、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

(賃借人による費用の償還請求)

第六百八条 賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。

2 賃借人が賃借物について有益費を支出したときは、賃貸人は、賃貸借の終了の時に、第百九十六条第二項の規定に従い、その償還をしなければならない。ただし、裁判所は、賃貸人の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。

(事務管理)

第六百九十七条 義務なく他人のために事務の管理を始めた者(以下この章において「管理者」という。)は、その事務の性質に従い、最も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理(以下「事務管理」という。)をしなければならない。

2 管理者は、本人の意思を知っているとき、又はこれを推知することができるときは、その意思に従って事務管理をしなければならない。

(不当利得の返還義務)

第七百三条 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及びした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。

問題34 不法行為

4 〇
医師の過失により医療水準に適(かな)った医療行為が行わらず患者が死亡した場合において、医療行為と患者の死亡との間の因果関係が証明されなくても、医療水準に適った医療行為が行われていたならば患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性の存在が証明されるときは、不法行為が成立する。

判例「良好な景観に隣接する地域内に居住し、その恵沢を日常的に享受している者は、良好な景観が有する客観的な価値の侵害に対して密接な利害関係を有するものというべきであり、これらの者が有する良好な景観の恵沢を享受する利益(景観利益)は、法律上保護に値するものと解するのが相当である」(最判平成18年3月30日)

判例「民法七百二十三条にいう名誉とは、人がその品性、徳行、名声、信用等の人格的価値について社会から受ける客観的な評価、すなわち社会的名誉を指すものであって、人が自己自身の人格的価値について有する主観的な評価、すなわち名誉感情は含まれないものと解するのが相当である」(最判昭和45年12月18日)

判例「医師が、患者が宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意志を有し、輸血を伴わないで肝臓のしゅようを摘出する手術を受けることができるものと期待して入院したことを知っており、右手術の際に輸血を必要とする事態が生ずる可能性があることを認識したにもかかわらず、ほかに救命手段がない事態に至った場合には輸血するとの方針を採っていることを説明しないで右手術を施行し、患者に輸血をしたなど判示の事実関係の下においては、右医師は、患者が右手術を受けるか否かについて意思決定をする権利を奪われたことによって被った精神的苦痛を慰謝すべく不法行為に基づく損害賠償責任を負う」(最判平成12年2月29日)

判例「医師が過失により医療水準にかなった医療を行わなかったことと患者の死亡との間の因果関係の存在は証明されないけれども、右医療が行われていたならば患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性の存在が証明される場合には、医師は、患者が右可能性を侵害されたことによって被った損害を賠償すべき不法行為責任を負う」(最判平成12年9月22日)

判例「かりに交通事故の被害者が事故に起因する後遺症のために身体的機能の一部を喪失したこと自体を損害と観念することができるとしても、その後遺症の程度が比較的軽微であって、しかも被害者が従事する職業の性質からみて現在又は将来における収入の減少も認められないという場合においては、特段の事情のない限り、労働能力の一部喪失を理由とする財産上の損害を認める余地はないというべきである」(最判昭和56年12月22日)

判例「良好な景観の恵沢を享受する利益は法律上保護されるか」

「良好な景観に近接する地域内に居住する者が有するその景観の恵沢を享受する利益は,法律上保護に値するものと解するのが相当である。」

「都市の景観は,良好な風景として,人々の歴史的又は文化的環境を形作り,豊かな生活環境を構成する場合には,客観的価値を有するものというべきである。」

(最判平成18年3月30日)

判例「民法723条にいう名誉の意義」

「民法723条にいう名誉とは、人がその品性、徳行、名声、信用等の人格的価値について社会から受ける客観的な評価、すなわち社会的名誉を指すものであつて、人が自己自身の人格的価値について有する主観的な評価、すなわち名誉感情は含まないものと解すべきである。」

(最判昭和45年12月18日)

判例「宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意思を有している患者に対して医師がほかに救命手段がない事態に至った場合には輸血するとの方針を採っていることを説明しないで手術を施行して輸血をした場合において右医師の不法行為責任が認められた事例」

「医師が、患者が宗教上の信念からいかなる場合にも輸血を受けることは拒否するとの固い意思を有し、輸血を伴わないで肝臓のしゅようを摘出する手術を受けることができるものと期待して入院したことを知っており、右手術の際に輸血を必要とする事態が生ずる可能性があることを認識したにもかかわらず、ほかに救命手段がない事態に至った場合には輸血するとの方針を採っていることを説明しないで右手術を施行し、患者に輸血をしたなど判示の事実関係の下においては、右医師は、患者が右手術を受けるか否かについて意思決定をする権利を奪われたことによって被った精神的苦痛を慰謝すべく不法行為に基づく損害賠償責任を負う。」

(最判平成12年2月29日)

判例「医師が過失により医療水準にかなった医療を行わなかったことと患者の死亡との間の因果関係の存在は証明されないが右医療が行われていたならば患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性の存在が証明される場合における医師の不法行為の成否」

「医師が過失により医療水準にかなった医療を行わなかったことと患者の死亡との間の因果関係の存在は証明されないけれども、右医療が行われていたならば患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性の存在が証明される場合には、医師は、患者が右可能性を侵害されたことによって被った損害を賠償すべき不法行為責任を負う。」

「生命を維持することは人にとって最も基本的な利益であって、右の可能性は法によって保護されるべき利益であり、医師が過失により医療水準にかなった医療を行わないことによって患者の法益が侵害されたものということができるからである。」

(最判平成12年9月22日)

判例「身体的機能の一部喪失と労働能力喪失を理由とする財産上の損害の有無」

「交通事故による後遺症のために身体的機能の一部を喪失した場合においても、後遺症の程度が比較的軽微であつて、しかも被害者が従事する職業の性質からみて現在又は将来における収入の減少も認められないときは、特段の事情のない限り、労働能力の一部喪失を理由とする財産上の損害は認められない。」

(最判昭和56年12月22日)

■ 民法

(不法行為による損害賠償)

第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

(名誉毀損における原状回復)

第七百二十三条 他人の名誉を毀損した者に対しては、裁判所は、被害者の請求により、損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復するのに適当な処分を命ずることができる。

問題35 遺言

ア 〇
15歳に達した者は、遺言をすることができるが、遺言の証人または立会人になることはできない。

エ 〇
秘密証書によって遺言をするには、遺言者が、証書に署名、押印した上、その証書を証書に用いた印章により封印し、公証人一人および証人二人以上の面前で、当該封書が自己の遺言書である旨ならびにその筆者の氏名および住所を申述する必要があるが、証書は自書によらず、ワープロ等の機械により作成されたものであってもよい。

判例「民法969条2号にいう口授の意義」

「遺言者が、公正証書によつて遺言をするにあたり、公証人の質問に対し言語をもつて陳述することなく単に肯定又は否定の挙動を示したにすぎないときには、民法969条2号にいう口授があつたものとはいえず、このことは遺言事項が子の認知に関するものであつても異ならない。」

(最判昭和51年1月16日)

■ 民法

(遺言能力)

第九百六十一条 十五歳に達した者は、遺言をすることができる。

(自筆証書遺言)

第九百六十八条 自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印をおさなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、自筆証書にこれと一体のものとして相続財産(第九百九十七条第一項に規定する場合における同項に規定する権利を含む。)の全部又は一部の目録を添付する場合には、その目録については、自書することを要しない。この場合において、遺言者は、その目録の毎葉(自書によらない記載がその両面にある場合にあっては、その両面)に署名し、印を押さなければならない。

3 自筆証書(前項の目録を含む。)中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。

(公正証書遺言)

第九百六十九条 公正証書によって遺言をするには、次に掲げる方式に従わなければならない。

 一 証人二人以上の立会いがあること。

 二 遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること。

2 前項の公正証書は、公証人法(明治四十一年法律第五十三号)の定めるところにより作成するものとする。

3 第一項第一号の証人については、公証人法第三十条に規定する証人とみなして、同法の規定(同法第三十五条第三項の規定を除く。)を適用する。

(公正証書遺言の方式の特則)

第九百六十九条の二 口がきけない者が公正証書によって遺言をする場合には、遺言者は、公証人及び証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、前条第一項第二号の口授に代えなければならない。

2 公証人は、前項の定める方式に従って公正証書を作ったときは、その旨をその証書に記載し、又は記録しなければならない。

(秘密証書遺言)

第九百七十条 秘密証書によって遺言をするには、次に掲げる方式に従わなければならない。

 一 遺言者が、その証書に署名し、印を押すこと。

 二 遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章をもってこれに封印すること。

 三 遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること。

 四 公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印を押すこと。

2 第九百六十八条第三項の規定は、秘密証書による遺言に準用する。

(成年被後見人の遺言)

第九百七十三条 成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時において遺言をするには、医師二人以上の立会いがなければならない。

2 遺言に立ち会って医師は、遺言者が遺言をする時において精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して、これに署名し、印を押さなければならない。ただし、秘密証書による遺言にあっては、その封紙にその旨の記載をし、署名し、印を押さなければならない。

(証人及び立会人の欠格事由)

第九百七十四条 次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。

 一 未成年者

 二 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族

 三 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人

■ 公証人法

(証人)

第三十条 公証人は、嘱託人が視覚障害その他の障害により視覚により表現を認識することが困難でる場合又は嘱託人が文字を理解することが困難である場合において、公正証書を作成するときは、証人を立ち会わせなければならない

問題36 証人および商行為に関する商法の規定

2 〇
店舗によって物品を販売することを業とする者は、商行為を行うことを業としない者であっても、商人とみなされる。

■ 商法

 第二章 商人

(定義)

第四条 この法律において「商人」とは、自己の名をもって商行為をすることを業とする者をいう。

2 店舗その他これに類似する設備によって物品を販売することを業とする者又は鉱業を営む者は、商行為を行うことを業としない者であっても、これを商人とみなす。

(絶対的商行為)

第五百一条 次に掲げる行為は、商行為とする

 一 利益を得て譲渡する意思をもってする動産、不動産若しくは有価証券の有償取得又はその取得したものの譲渡を目的とする行為

 二 他人から取得する動産又は有価証券の供給契約及びその履行のためにする有償取得を目的とする行為

 三 取引所においてする取引

 四 手形その他の商業証券に関する行為

(営業的商行為)

第五百二条 次に掲げる行為は、営業としてするときは、商行為とする。ただし、専ら賃金を得る目的で物を製造し、又は労務に従事する者の行為は、この限りでない。

 一 賃貸する意思をもってする動産若しくは不動産の有償取得若しくは賃借又はその取得し若しくは賃借したものの賃貸を目的とする行為

 二 他人のためにする製造又は加工に関する行為

 三 電気又はガスの供給に関する行為

 四 運送に関する行為

 五 作業又は労務の請負

 六 出版、印刷又は撮影に関する行為

 七 客の来集を目的とする場屋における取引

 八 両替その他の銀行取引

 九 保険

 十 寄託の引受

 十一 仲立ち又は取次に関する行為

 十二 商行為の代理の引受け

 十三 信託の引受け

(附属的商行為)

第五百三条 商人がその営業のためにする行為は、商行為とする。

2 商人の行為は、その営業のためにしるものと推定する。

問題37 株式会社(種類株式発行会社を除く。)の設立時取締役

2 〇
金銭以外の財産を出資する場合には、株式会社の定款において、その者の氏名または名称、当該財産およびその価額、ならびにその者に対して割り当てる設立時発行株式の数を記載または記録しなければ、その効力を生じない。

・発起人は、株式会社の成立の時に、出資の履行をした設立時発行株式の株主となる(会社法50条)

・発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役を選任しなければならない(会社法38条)

・株式会社の設立無効の訴えは、会社の成立の日から2年以内に限り訴えることができる(会社法828条)

・創立総会は、募集設立でのみ開かれる(会社法65条)

・会社設立の取消訴訟は、持分会社にはあるが、株式会社にはない(会社法832条)

■ 会社法

(定款の記載又は記録事項)

第二十七条 株式会社の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。

 一 目的

 二 商号

 三 本店の所在地

 四 設立に際して出資される財産の価額又はその最低額

 五 発起人の氏名又は名所及び住所

第二十八条 株式会社を設立する場合には、次に掲げる事項は、第二十六条第一項の定款に記載し、又は記録しなければ、その効力を生じない。

 一 金銭以外の財産を出資する者の氏名又は名称、当該財産及びその価額並びにその者に対して割り当てる設立時発行株式の数(設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合にあっては、設立時発行株式の種類及び種類ごとの数。第三十二条第一項第一号において同じ。)

 二 株式会社の成立後に譲り受けることを約した財産及びその価額並びにその譲渡人の氏名又は名称

 三 株式会社の成立により発起人が受ける報酬その他の特別の利益及びその発起人の氏名又は名称

 四 株式会社の負担する設立に関する費用(定款の認証の手数料その他株式会社に損害を与えるおそれがないものとして法務省令で定めるものを除く。)

(発行可能株式総数の定め等)

第三十七条 発起人は、株式会社が発行することができる株式の総数(以下「発行可能株式総数」という。)を定款で定めていない場合には、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、定款を変更して発行可能株式総数の定めを設けなければならない。

2 発起人は、発行可能株式総数を定款で定めている場合には、株式会社の成立の日までに、その全員の同意によって、発行可能株式総数についての定款の変更をすることができる。

3 設立時発行株式の総数は、発行可能株式総数の四分の一を下ることができない。ただし、設立しようとする株式会社が公開会社でない場合は、この限りでない。

(設立時役員等の選任)

第三十八条 発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役(株式会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)を選任しなければならない。

2 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員(株式会社の設立に際して監査等委員(監査等委員会の委員をいう。以下同じ。)となる者をいう。以下同じ。)である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別してしなければならない。

3 次の各号に掲げる場合には、発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、当該各号に定める者を選任しなければならない。

 一 設立しようとする株式会社が会計参与設置会社である場合 設立時会計参与参与(株式会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)

 二 設立しようとする株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 設立時監査役(株式会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)

 三 設立しようとする株式会社が会計監査人設置会社である場合 設立時会計監査人(株式会社の設立に際して会計監査人になる者をいう。以下同じ。)

 四 定款で設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役。以下この項において同じ。)、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時監査人として定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人に選任されたものとみなす。

(設立時役員等の選任の方法)

第四十条 設立時役員等の選任は、発起人の議決権の過半数をもって決定する。

2 前項の場合には、発起人は、出資の履行をした設立時発行株式一株につき一個の議決権を有する。ただし、単元株式数を定款で定めている場合には、一単元の設立時発行株式につき一個の議決権を有する。

3 前項の規定にかかわらず、設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合において、取締役の全部又は一部の選任について議決権を行使することができないものと定められた種類の設立時発行株式を発行するときは、当該種類の設立時発行株式については、発起人は、当該取締役となる設立時取締役の選任についての議決権を行使することができない。

4 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合における前項の規定の適用については、同項中「、取締役」とあるのは「、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役」と、「当該取締役」とあるのは「これらの取締役」とする。

5 第三項の規定は、設立時会計参与、設立時監査役及び設立時会計監査人の選任について準用する。

(株式の引受け人の権利)

第五十条 発起人は、株式会社の成立の時に、出資の履行をした設立時発行株式の株主となる。

2 前項の規定により株主となる権利の譲渡は、成立後の株式会社に対抗することができない。

(創立総会の招集)

第六十五条 第五十七条第一項の募集をする場合には、発起人は、第五十八条第一項第三号の期日又は同号の期間の末日のうち最も遅い日以後、遅滞なく、設立時株主(第五十条第一項又は第百二条第二項の規定により株式会社の株主となる者をいう。以下同じ。)の総会(以下「創立総会」という。)を招集しなければならない。

2 発起人は、前項に規定する場合において、必要があると認めるときは、いつでも、創立総会を招集することができる。

(設立時取締役等の選任)

第八十八条 第五十七条第一項の募集をする場合には、設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時監査役人の選任は、創立総会の決議によって行わなければならない。

2 設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員である設立時取締役とそれ以外の取締役とを区別してしなければならない。

(会社の組織に関する行為の無効の訴え)

第八百二十八条 次の各号に掲げる行為の無効は、当該各号に定める期間に、訴えを持ってのみ主張することができる。

 一 会社の設立 会社の成立の日から二年以内

 二 株式会社の成立後における株式の発行 株式の発行の効力が生じた日から六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、株式の効力が生じた日から一年以内)

 三 自己株式の処分 自己株式の処分の効力が生じた日から六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、自己株式の処分の効力が生じた日から一年以内)

 四 新株予約権(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債についての社債を含む。以下この章において同じ。)の発行 新株予約権の発行の効力が生じた日から六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、新株予約権の発行の効力が生じた日から一年以内)

 五 株式会社における資本金の額の減少 資本金の額の減少の効力が生じた日から六箇月以内

 六 会社の組織変更 組織変更の効力が生じた日から六箇月以内

 七 会社の吸収合併 吸収合併の効力が生じた日から六箇月以内

 八 会社の新設合併 新設合併の効力が生じた日から六箇月以内

 九 会社の吸収分割 吸収分割の効力が生じた日から六箇月以内

 十 会社の新設分割 新設分割の効力が生じた日から六箇月以内

 十一 株式会社の株式交換 株式交換の効力が生じた日から六箇月以内

 十二 株式会社の株式移転 株式移転の効力が生じた日から六箇月以内

 十三 株式会社株式交付 株式交付の効力が生じた日から六箇月以内

2 次の各号に掲げる行為の無効の訴えは、当該各号に定める者に限り、提起することができる。

 一 前項第一号に掲げる行為 設立する株式会社の株主等(株主、取締役又は清算人(監査役設置会社にあっては株主、取締役、監査役又は清算人、指名委員会等設置会社にあっては株主、取締役、執行役又は清算人)をいう。以下この節において同じ。)又は設立する持分会社の社員等(社員又は清算人をいう。以下この項において同じ。)

 二 前項第二号に掲げる行為 当該株式会社の株主等

 三 前項第三号に掲げる行為 当該株式会社の株主等

 四 前項第四号に掲げる行為 当該株式会社の株主等又は新株予約権者

 五 前項第五号に掲げる行為 当該株式会社の株主等、破産管財人又は資本金の額の減少について承認をしなかった債権者

 六 前項第六号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において組織変更をする会社の株主等若しくは社員等であった者又は組織変更後の会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは組織変更について承認をしなかった債権者

 七 前項第七号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において球種合併をする会社の株主等若しくは社員等であった者又は吸収合併後存続する会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは吸収合併について承認をしなかった債権者

 八 前項第八号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において新設合併をする会社の株主等若しくは社員等であった者又は新設合併により設立する会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは新設合併について承認をしなかった債権者

 九 前項第九号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において吸収分割契約をした会社の株主等若しくは社員等であった者又は吸収分割をした会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは吸収分割について承認をしなかった債権者

 十 前項第十号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において新設分割をする会社の株主等若しくは社員等であった者又は新設分割をする会社若しくは新設分割により設立する会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは新設分割について承認をしなかった債権者

 十一 前項第十一号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において株式交換契約をした会社の株主等若しくは社員等であった者又は株式交換をした会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは株式交換について承認をしなかった債権者

 十二 前項第十二号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において株式移転をする株式会社の株主等であった者又は株式移転により設立する株式会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは株式移転について承認をしなかった債権者

 十三 前項第十三号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において株式交付親会社の株主等であった者、株式交付に際して株式交付親会社に株式交付子会社の株式若しくは新株予約権等を譲り渡した者又は株式交付親会社の株主等、破産管財人若しくは株式交付について承認をしなかった債権者

(持分会社の設立の取消しの訴え)

第八百三十二条 次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める者は、持分会社の成立の日から二年以内に、訴えをもって持分会社の設立の取消しを請求することができる。

 一 社員が民法その他の法律の規定により設立に係る意思表示を取り消すことができるとき 当該社員

 二 社員がその債権者を害することを知って持分会社を設立したとき 当該債権者

問題38 発行済株式の増減

2 〇
発行済株式の総数は、会社が自己株式を消却することにより減少する。

■ 会社法

 第六款 株式の消却

第百七十八条 株式会社は、自己株式を消却することができる。この場合においては、消却する自己株式の数(種類株式発行会社にあっては、自己株式の種類及び種類ごとの数)を定めなければならない。

2 取締役会設置会社においては、前項後段の規定による決定は、取締役会の決議によらなければならない。

(単元未満株式についての権利の制限等)

第百八十九条 単元株式数に満たない数の株式(以下「単元未満株式」という。)を有する株主(以下「単元未満株主」という。)は、その有する単元未満株式について、株主総会及び種類株主総会において議決権を行使することができない。

2 株式会社は、単元未満株主が当該単元未満株式について次に掲げる権利以外の権利の全部又は一部を行使することができない旨を定款で定めることができる。

 一 第百七十一条第一項第一号に規定する取得対価の交付を受ける権利

 二 株式会社による取得条項付株式の取得と引換えに金銭等の交付を受ける権利

 三 第百八十五条に規定する株式無償割当てを受ける権利

 四 第百九十二条第一項の規定により単元未満株式を買い取ることを請求する権利

 五 残余財産の分配を受ける権利

 六 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める権利

3 株券発行会社は、単元未満株式に係る株券を発行しないことができる旨を定款で定めることができる。

問題39

■ 会社法

(取締役の報酬等)

第三百六十一条 取締役の報酬、賞与その他の職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益(以下この章において「報酬等」という。)についての次に掲げる事項は、定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める。

 一 報酬等のうち額が確定しているものについては、その額

 二 報酬等のうち額が確定していないものについては、その具体的な算定方法

 三 報酬等のうち当該株式会社の募集株式(第百九十九条第一項に規定する募集株式をいう。以下この項及び第四百九条第三項において同じ。)については、当該募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び種類ごとの数)の上限その他法務省令で定める事項

 四 報酬等のうち当該株式会社の募集新株予約権(第二百三十八条第一項に規定する募集新株予約権をいう。以下この項及び第四百九条第三項において同じ。)については、当該募集新株予約権の数の上限その他法務省令で定める事項

 五 報酬等のうち次のイ又はロに掲げるものと引換えにする払込みに充てるための金銭については、当該イ又はロに定める事項

  イ 当該株式会社の募集株式 取締役が引き受ける当該募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び種類ごとの数)の上限その他法務省令で定める事項

  ロ 当該株式会社の募集新株予約権 取締役が引き受ける当該募集新株予約権の数の上限その他法務省令で定める事項

 六 報酬等のうち金銭でないもの(当該株式会社の募集株式及び募集新株予約権を除く。)については、その具体的な内容

2 監査等委員会設置会社においては、前項各号に掲げる事項は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して定めなければならない。

3 監査等委員である各取締役の報酬等について定款の定め又は株主総会の決議がないときは、当該報酬等は、第一項の報酬等の範囲内において、監査等委員である取締役の協議によって定める。

4 第一項各号に掲げる事項を定め、又はこれを改定する議案を株主総会に提出した取締役は、当該株主総会において、当該事項を相当とする理由を説明しなければならない。

5 監査等委員である取締役は、株主総会において、監査等委員である取締役の報酬等について意見を述べることができる。

6 監査等委員会が選定する監査等委員は、株主総会において、監査等委員である取締役以外の取締役の報酬等について監査等委員会の意見を述べることができる。

7 次に掲げる株式会社の取締役会は、取締役(監査等委員である取締役を除く。以下この項において同じ。)の報酬等の内容として定款又は株主総会の決議による第一項各号に掲げる事項についての定めがある場合には、当該定めに基づく取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針として法務省令で定める事項を決定しなければならない。ただし、取締役の個人別の報酬等の内容が定款又は株主総会の決議により定められているときは、この限りでない。

 一 監査役会設置会社(公開会社であり、かつ、大会社であるものに限る。)であって、金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないもの

 二 監査等委員会設置会社

問題40 全ての株式会社に共通する会社法の規定

ア 〇
株主の責任の上限は、その有する株式の引受価額である。

イ 〇
株主は、その有する株式を譲渡することができる。

ウ ×
募集株式の発行に係る募集事項は、株主総会の決議により決定する。

・株式会社の発行に係る募集事項は、株主総会の決議により決定することが原則

・公開会社では、有利発行である場合をのぞき、募集株式の発行にかかる募集事項の決定は、取締役会で行う

エ 〇
株主総会は、その決議によって取締役を1人以上選任する。

・取締役を選ぶのは、会社の所有者である株主

■ 会社法

(株主の責任)

第百四条 株主の責任は、その有する株式の引受価額を限度とする。

(株式の譲渡)

第百二十七条 株主は、その有する株式を譲渡することができる。

(募集事項の決定)

第百九十九条 株式会社は、その発行する株式又はその処分する自己株式を引き受ける者をしようとするときは、その都度、募集株式(当該募集に応じてこれらの株式の引受けの申込みをした者に対して割り当てる株式をいう。以下この節において同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。

 一 募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び数。以下この節において同じ。)

 二 募集株式の払込金額(募集株式一株と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この節において同じ。)又はその算定方法。

 三 金銭以外の財産を出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額

 四 募集株式と引換えにする金銭の払込み又は前号の財産の給付の期日又はその期間

 五 株式を発行するときは、増加する資本金又は資本準備金に関する事項

2 前項各号に掲げる事項(以下この節において「募集事項」という。)の決定は、株主総会の決議によらなければならない。

3 第一項第二号の払込金額が募集株式を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、取締役は、前項の株主総会において、当該払込金額でその者を募集をすることを必要とする理由を説明しなければならない。

4 種類株式発行会社において、第一項第一号の募集株式の種類が譲渡制限株式であるときは、当該種類の株式に関する募集事項の決定は、当該種類の株式を引き受ける者の募集について当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しない旨の定款の定めがある場合を除き、当該種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。

5 募集事項は、第一項の募集ごとに、均等に定めなければならない。

(募集事項の決定の委任)

第二百条 前条第二項及び第四項の規定にかかわらず、株主総会においてはその決議によって、募集事項の決定を取締役(取締役会設置会社にあっては、取締役会)に委任することができる。この場合においては、その委任に基づいて募集事項の決定をすることができる募集株式の数の上限及び払込金額の下限を定めなければならない。

2 前項の払込金額の下限が募集株式を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、取締役は、同項の株主総会において、当該払込金額でその者を募集することを必要とする理由を説明しなければならない。

3 第一項の決議は、前条第一項第四号の期日(同号の期間を定めた場合にあては、その期間の末日)が当該決議の日から一年以内の日である同項の募集についてのみその効力を有する。

4 種類株式発行会社において、第一項の募集株式の種類が譲渡制限株式であるときは、当該種類の株式に関する募集事項の決定の委任は、当該種類の株式について前条第四項の定款の定めがある場合を除き、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。

(株主総会以外の機関の設置)

第三百二十六条 株主総会には、一人又は二人以上の取締役を置かなければならない。

2 株式会社は、定款の定めによって、取締役会、会計参与、監査役、会計監査人、監査等委員会を置くことができる。

(選任)

第三百二十九条 役員(取締役、会計参与及び監査役をいう。以下この節、第三百七十一条第四項及び第三百九十四条第三項において同じ。)及び会計監査人は、株主総会の決議によって選任する。

2 監査等委員会設置会社においては、前項の規定による取締役の選任は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別してしなければならない。

3 第一項の決議をする場合には、法務省令で定めるところにより、役員(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役若しくはそれ以外の取締役又は会計参与。以下この項において同じ。)が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数を欠くこととなるときに備えて補欠の役員を選任することができる。

問題41

 その保障の根拠に照らして考えるならば、表現の自由といっても、そこにはやはり一定の限界があることを否定し難い。〔 ア 〕が真実に反する場合、そのすべての言論を保護する必要性・有益性のないこともまた認めざるをえないのである。特に、その〔 ア 〕が真実に反するものであって、他人の〔 イ 〕として名誉を侵害・毀損する場合においては、〔 イ 〕の保護の観点からも、この点の考慮が要請されるわけである。私は、その限界は以下のところにあると考える。すなわち、表現の事前規制は、事後規制の場合に比して格段の慎重さが求められるのであり、名誉の侵害・毀損の被害者が公務員、公選による公職の候補者等の〔 ウ 〕人物であって、その〔 ア 〕が〔 ウ 〕問題に関する場合には、表現にかかる事実が真実に反していてもたやすく規制の対象とすべきではない。しかし、その表現行為がいわゆる〔 エ 〕をもってされた場合、換言すれば、表現にかかる事実が真実に反し虚偽であることを知りながらその行為に及んだとき又は虚偽であるか否かを無謀にも無視して表現行為に踏み切った場合には、表現の自由の優越的保障は後退し、その保護を主張しえないものと考える。けだし、右の場合には、故意に虚偽の情報を流すか、〔 ア 〕の真実性に無関心であったものというべく、表現の自由の優越を保障した憲法二一条の根拠に鑑み、かかる表現行為を保護する必要性・有益性はないと考えられるからである。 (最大判昭和61年6月11日民集40巻4号872頁・裁判官 谷口正孝の補則意見)

〔 ア 〕〇表現内容

〔 イ 〕〇人格権

〔 ウ 〕〇公的 ×公益的

〔 エ 〕〇現実の悪意

・公的 公益的 違い

AI による概要

「公的」は国や自治体など主体が「公共の機関」であることを指し、「公益的」は活動内容が「社会全体の利益」を目的としていることを指します。公的は主体、公益的は目的に焦点が当たっており、公的な事業が必ずしも高い公益性を持つとは限りません。

・ターム

AI による概要
「ターム(term)」は、主に「期間」「期限」「学期」や、特定の分野で使われる「専門用語」「術語」を意味する言葉です。ビジネスでは中期・長期の期間や契約条件、教育現場では学期や時間帯(SPI試験等)を指す際に頻繁に使用される、文脈によって意味が異なる多義語です。

問題42

 行政機関は、多くの場合、自らその活動のための基準を設定する。この種の設定行為および設定された基準は、通例、〔 ア 〕と呼ばれる。この〔 ア 〕には、行政法学上で〔 イ 〕と〔 ウ 〕と呼ばれる2種類の規範が含まれる。前者が法的拘束力を持つのに対し後者はこれを持たないものとして区別されている。〔 エ 〕は行政機関が意思決定や事実を公に知らせる形式であるが、〔 ア 〕の一種として用いられることがある。この場合、それが〔 イ 〕に当るのかそれとも〔 ウ 〕に当たるのかがしばしば問題とされてきた。例えば、文部科学大臣の〔 エ 〕である学習指導要領を〔 イ 〕だとする見解によれば、学習指導要領には法的拘束力が認められるのに対し、学習指導要領は単なる指導助言文書だと解する見解によれば、そのような法的拘束力は認められないことになる。また、〔 エ 〕のうち、政策的な目標や指針と解される定めは、〔 ウ 〕と位置付けられることになろう。以上のように、〔 エ 〕の法的性質については一律に確定することができず、個別に判断する必要がある。

〔 ア 〕〇行政立法

〔 イ 〕〇法規命令

〔 ウ 〕〇行政規則 ×職務命令

〔 エ 〕〇告示   ×通達

判例「高等学校学習指導要領(昭和35年文部省告示第94号)の性質」

「高等学校学習指導要領(昭和35年文部省告示第94号)は、法規としての性質を有する。」

(最判平成2年1月18日)

問題43
 行政救済制度としては、違法な行政行為の効力を争いその取消し等を求めるものとして行政上の不服申立手続及び抗告訴訟があり、違法な公権力の行使の結果生じた損害をてん補するものとして・・・〔 ア 〕請求がある。両者はその目的・要件・効果を異にしており、別個独立の手段として、あいまって行政救済を完全なものとしていると理解することができる。後者は、憲法17条を淵源とする制度であって歴史的意義を有し、被害者を実効的に救済する機能を有している。このような公務員の不法行為について国又は公共団体が・・・責任を負うという憲法上n原則及び〔 ア 〕請求が果たすべき機能をも考えると、違法な行政処分により被った損害について〔 ア 〕請求をするに際しては、あらかじめ当該処分についての取消し又は〔 イ 〕確認の判決を得なければならないものではないというべきである。この理は、金銭の徴収や給付を目的とする行政処分についても同じであって、これらについてのみ、法律関係を早期に安定させる利益を優先させなければならないという理由はない。原審は・・・固定資産税等の賦課決定のような行政処分については、過納金相当額を損害とする〔 ア 〕請求を許容すると、実質的に〔 ウ 〕の取消訴訟と同一の効果を生じさせることになって、〔 ウ 〕等の不服申立方法・期間を制限した趣旨を潜脱することになり、〔 ウ 〕の〔 エ 〕をも否定することになる等として、〔 ウ 〕に〔 イ 〕原因がない場合は、それが適法に取り消されない限り、〔 ア 〕請求をすることは許されないとしている。しかしながら、効果を同じくするのは〔 ウ 〕が金銭の徴収を目的とする行政処分であるからにすぎず、〔 ウ 〕の〔 エ 〕と整合させるために法律上の根拠なくそのように異なった取扱いをすることは、相当でないと思われる。 (最一小判平成22年6月3日民集64巻4号1010頁)
 

〔 ア 〕〇国家賠償

〔 イ 〕〇無効

〔 ウ 〕〇課税処分

〔 エ 〕〇公定力

・えんげん

【淵源】

《名・ス自》
物事のよってきたるもと。みなもと。また、それをおおもととしていること。

判例「固定資産の価格を過大に決定されたことによって損害を被った納税者が地方税法432条1項本文に基づく審査の申出及び同法434条1項に基づく取消訴訟等の手続を経ていない場合における国家賠償請求の許否」

「公務員が納税者に対する職務上の法的義務に違背して固定資産の価格を過大に決定したときは,これによって損害を被った当該納税者は,地方税法432条1項本文に基づく審査の申出及び同法434条1項に基づく取消訴訟等の手続を経るまでもなく,国家賠償請求を行い得る。」

「行政処分が違法であることを理由として国家賠償請求をするについては,あらかじめ当該行政処分について取消し又は無効確認の判決を得なければならないものではない(最高裁昭和35年(オ)第248号同36年4月21日第二小法廷判決・民集15巻4号850頁参照)。このことは,当該行政処分が金銭を納付させることを直接の目的としており,その違法を理由とする国家賠償請求を認容したとすれば,結果的に当該行政処分を取り消した場合と同様の経済的効果が得られるという場合であっても異ならないというべきである。」

(最判平成22年6月3日)

問題44 記述式
 A市は、市内へのパチンコ店の出店を規制するため、同市内のほぼ全域を出店禁止区域とする条例を制定した。しかし、事業者Yは、この条例は国の法令に抵触するなどと主張して、禁止区域内でのパチンコ店の建設に着手した。これに対して、A市は、同条例に基づき市長名で建設の中止命令を発したが、これをYが無視して建設を続行しているため、A市は、Yを被告として建設の中止を求める訴訟を提起した。最高裁判所の判例によれば、こうした訴訟は、どのような立場でA市が提起したものであるとされ、また、どのような理由で、どのような判決がなされるべきこととなるか。

正解例

行政権の主体として提起した訴訟であり、法律上の争訟ではなく、訴え却下の判決がなされる。(43字)

行政権の主体という立場でされ、法律上の争訟ではないという理由で、却下判決がなされる。(42字)

判例「行政事件を含む民事事件において裁判所がその固有の権限に基づいて審判することのできる対象は、裁判所法3条1項にいう『法律上の争訟』、すなわち当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争であって、かつ、それが法令の適用により終局的に解決することができるものに限られる。
 国または地方公共団体がもっぱら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟は、法規の適用ないし一般公益の保護を目的とするものであって、自己の権利利益の保護救済を目的とするものということはできないから、法律上の争訟として当然に裁判所の審判の対象となるものではなく、法律に特別の規定がある場合に限り、提起することが許されるものと解される。
 したがって本件訴訟は、裁判所法3条1項にいう法律上の争訟にあたらず、これを認める特別の規定もないから、不適法というべきである。」(最判平成14年7月9日)

判例「国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟の適否」

「国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟は,不適法である。」

「国又は地方公共団体が専ら行政権の主体として国民に対して行政上の義務の履行を求める訴訟は,裁判所法3条1項にいう法律上の争訟に当たらず,これを認める特別の規定もないから,不適法というべきである。」

(最判平成14年7月9日)

問題45 記述式

 AはBに対して100万円の売買代金債権を有していたが、同債権については、A・B間で譲渡禁止特約が付されていた。しかし、Aは、特約に違反して、上記100万円の売買代金債権をその弁済期経過後にCに対して譲渡し、その後、Aが、Bに対し、Cに譲渡した旨の通知をした。Bは、その通知があった後直ちに、Aに対し、上記特約違反について講義しようとしていたところ、Cが上記100万円の売買代金の支払を請求してきた。この場合に、Bは、Cの請求に応じなければならないかについて、民法の規定および判例に照らし、40字程度で記述しなさい。

正解例

Cが本問特約につき、譲受時に善意でも重過失があるときは、BはCの請求に応じる必要はない。(44字)

Bは、Cが譲渡禁止特約について悪意または善意重過失の場合、Cの請求に応じる必要はない。(43字)

■ 民法

(債権の譲渡性)

第四百六十六条 債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

2 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。

3 前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。

4 前項の規定は、債務者が債務を履行しない場合において、同項に規定する第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、適用しない。

問題46 記述式
 不法行為により損害賠償請求権は、被害者またはその法定代理人が、いつの時点から何年間行使しないときに消滅するかについて、民法が規定する2つの場合を、40字程度で記述しなさい。

正解例

損害および加害者を知った時から3年間、または不法行為の時から20年間行使しないとき。(42字)

■ 民法

(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)

第七百二十四条 不法行為により損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

 一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。

 二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。

(人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)

第七百二十四条の二 人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。

問題47

1 〇
北朝鮮の最高指導者の金正恩(キム=ジョンウン)は、かつての最高指導者の金日成(キム=イルソン)の孫である。

・金日成(キム=イルソン)初代 1912-1994

・金正日(キム=ジョンイル)二代目 1941-2011

・金正恩(キム=ジョンウン)三代目 1984-

・G.H.W.ブッシュ(41代大統領)父

・G.W.ブッシュ(43代大統領)子

・朴正煕(パク=チョンヒ)父

・韓国大統領であった朴槿恵(パク=クネ)娘

 朴槿恵は、東アジア初・韓国史上初の女性大統領

 朴槿恵は友人の国政加入問題で罷免された。いわゆる「崔順実ゲート事件」)

・岸伸介 (祖父)

・安部晋太郎 父

・安倍晋三 子(孫)

・吉田茂 祖父

・麻生太郎 孫

・インディラ=ガンディーとマハトマ=ガンディーの間には、血縁関係はない

・アジア初 女性首相

AI による概要

アジア初の女性首相は、1960年にスリランカ(当時はセイロン)で就任したシリマヴォ・バンダラナイケ氏です。彼女は世界で初めて女性として首相に就任し、3度にわたり政権を担いました。また、インドのインディラ・ガンディー氏(1966年就任)もアジアの代表的な女性リーダーです。

・アジア初 女性大統領

AI による概要

アジア初の女性大統領は、1966年にインドで就任したインディラ・ガンディー(首相)が挙げられますが、大統領(国家元首)としてはフィリピンのグロリア・アロヨ(2001年就任)が知られています。東アジアでは、2013年に韓国の朴槿恵(パク・クネ)が初めて就任しました。

問題48 日本の公的年金制度

4 ×
地方分権改革を通じて、年金保険料の徴収事務は、国から市町村へと移管され、今日では市町村がその事務を担っている。

・市町村から国に移管された

5 〇
老齢年金の給付により受け取った所得は、所得税の課税対象とされている。

・老齢年金

AI による概要

老齢年金は、原則として65歳から受給できる日本の公的年金制度です。国民年金(老齢基礎年金)と厚生年金(老齢厚生年金)の2階建て構造になっており、加入期間や働き方によって受給額が異なります

・老齢年金 課税 なぜ

AI による概要

老齢年金に税金がかかるのは、所得税法上で「雑所得」という所得の一部とみなされ、一定額以上の受給者に納税義務があるためです。現役時代の給与と同様、生活の糧となる収入であること、また所得の再分配機能(税負担の公平性)を保つ目的で、一定の控除額を超えた分に所得税や住民税が課されます。

・公的年金の加入年齢は、20歳以上、60歳未満の者(2022年民法改正(成人年齢変更)の影響を受けなかった)

・確定給付型 

加入した期間などに基づいて、あらかじめ給付額が定めなれている年金制度。

加入者が老後の生活設計を立てやすい反面、運用低迷等で必要な積立水準が不足した場合は、企業等が追加拠出をしなければならない。

・確定拠出型

拠出した掛金額と、その運用収益との合計額を基に給付額を決定する年金制度。

加入者の側で運用を行い、老後の生活設計を立てる。企業が追加拠出をする必要は生じない。

・老齢基礎年金は、保険料納付済期間又は保険料免除期間を有する者が65歳に達したときに、その者に支給する(国民年金法26条)

・2017年7月までは、納付期間が25年なければ受け取れなかった年金が、10年の納付で受け取れるようになった

■ 国民年金法

(被保険者の資格)

第七条 次の各号のいずれかに該当する者は、国民年金の被保険者とする。

 一 日本国内に住所を有する二十歳以上六十歳未満の者であつて次号及び第三号のいずれにも該当しないもの(厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)に基づく老齢を支給事由とする年金たる保険給付その他の老齢又は退職を支給事由とする給付であつて政令で定めるもの(以下「厚生年金保険法に基づく老齢給付等」という。)を受けることができる者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。以下「第一号被保険者」という。)

 二 厚生年金保険の被保険者(以下「第二号被保険者」という。)

 三 第二号被保険者の配偶者(日本国内に住所を有する者又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められる者として厚生労働省令で定める者に限る。)であつて主として第二号被保険者の収入により生計を維持するもの(第二号被保険者である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者を除く。以下「被扶養配偶者」という。)のうち二十歳以上六十歳未満のもの(以下「第三号被保険者」という。)

2 前項第三号の規定の適用上、主として第二号被保険者の収入により生計を維持することの認定に関し必要な事項は、政令で定める。

3 前項の認定については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。

(支給要件)

第二十六条 老齢基礎年金は、保険料納付済期間又は保険料免除期間(第九十条の三第一項の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く。)を有する者が六十五歳に達したときに、その者に支給する。ただし、その者の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が十年に満たないときは、この限りでない。

(年金額)

第二十七条 老齢基礎年金の額は、七十八万九百円に改定率(次条第一項の規定により設定し、同条(第一項を除く。)から第二十七条の五までの規定により改定した率をいう。以下同じ。)を乗じて得た額(その額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)とする。ただし、保険料納付済期間の月数が四百八十に満たない者に支給する場合は、当該額に、次の各号に掲げる月数を合算した月数(四百八十を限度とする。)を四百八十で除して得た数を乗じて得た額とする。

 一 保険料納付済期間の月数

 二 保険料四分の一免除期間の月数(四百八十から保険料納付済期間の月数を控除して得た月数を限度とする。)の八分の七に相当する月数

 三 保険料四分の一免除期間の月数から前号に規定する保険料四分の一免除期間の月数を控除して得た月数の八分の三に相当する月数

 四 保険料半額免除期間の月数(四百八十から保険料納付済期間の月数及び保険料四分の一免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の四分の三に相当する月数

 五 保険料半額免除期間の月数から前号に規定する保険料半額免除期間の月数を控除して得た月数の四分の一に相当する月数

 六 保険料四分の三免除期間の月数(四百八十から保険料納付済期間の月数、保険料四分の一免除期間の月数及び保険料半額免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の八分の五に相当する月数

 七 保険料四分の三免除期間の月数から前号に規定する保険料四分の三免除期間の月数を控除して得た月数の八分の一に相当する月数

 八 保険料全額免除期間(第九十条の三第一項の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く。)の月数(四百八十から保険料納付済期間の月数、保険料四分の一免除期間の月数、保険料半額免除期間の月数及び保険料四分の三免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の二分の一に相当する月数

問題49 最近の日本の農業政策

エ 〇
国の独立行政法人や都道府県が有する種苗の生産に関する知見については、農業の競争力強化に向けて積極的に民間事業者に提供していくこととなった。

オ 〇
農地に関する業務を担う農業委員会は市区町村に設置されているが、農業委員の選挙制は廃止され、市区町村の任命制に改められた。

・法人が農地を借りることは、全国で可能

・農地所有適格法人は、農地の所有も可能

■ 農地法 

(定義)

第二条 この法律で「農地」とは、耕作の目的に供される土地をいい、「採草放牧地」とは、農地以外の土地で、主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをいう。

2 この法律で「世帯員等」とは、住居及び生計を一にする親族(次に掲げる事由により一時的に住居又は生計を異にしている親族を含む。)並びに当該親族の行う耕作又は養畜の事業に従事するその他の二親等内の親族をいう。

 一 疾病又は負傷による療養

 二 就学

 三 公選による公職への就任

 四 その他農林水産省令で定める事由

3 この法律で「農地所有適格法人」とは、農事組合法人、株式会社(公開会社(会社法(平成十七年法律第八十六号)第二条第五号に規定する公開会社をいう。)でないものに限る。以下同じ。)又は持分会社(同法第五百七十五条第一項に規定する持分会社をいう。以下同じ。)で、次に掲げる要件の全てを満たしているものをいう。

 一 その法人の主たる事業が農業(その行う農業に関連する事業であつて農畜産物を原料又は材料として使用する製造又は加工その他農林水産省令で定めるもの、農業と併せ行う林業及び農事組合法人にあつては農業と併せ行う農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第七十二条の十第一項第一号の事業を含む。以下この項において同じ。)であること。

 二 その法人が、株式会社にあつては次に掲げる者に該当する株主の有する議決権の合計が総株主の議決権の過半を、持分会社にあつては次に掲げる者に該当する社員の数が社員の総数の過半を占めているものであること。

  イ その法人に農地若しくは採草放牧地について所有権若しくは使用収益権(地上権、永小作権、使用貸借による権利又は賃借権をいう。以下同じ。)を移転した個人(その法人の株主又は社員となる前にこれらの権利をその法人に移転した者のうち、その移転後農林水産省令で定める一定期間内に株主又は社員となり、引き続き株主又は社員となつている個人以外のものを除く。)又はその一般承継人(農林水産省令で定めるものに限る。)

  ロ その法人に農地又は採草放牧地について使用収益権に基づく使用及び収益をさせている個人

  ハ その法人に使用及び収益をさせるため農地又は採草放牧地について所有権の移転又は使用収益権の設定若しくは移転に関し第三条第一項の許可を申請している個人(当該申請に対する許可があり、近くその許可に係る農地又は採草放牧地についてその法人に所有権を移転し、又は使用収益権を設定し、若しくは移転することが確実と認められる個人を含む。)

  ニ その法人に農地又は採草放牧地について使用貸借による権利又は賃借権に基づく使用及び収益をさせている農地利用集積円滑化団体(農業経営基盤強化促進法(昭和五十五年法律第六十五号)第十一条の十四に規定する農地利用集積円滑化団体をいう。以下同じ。)又は農地中間管理機構(農地中間管理事業の推進に関する法律(平成二十五年法律第百一号)第二条第四項に規定する農地中間管理機構をいう。以下同じ。)に当該農地又は採草放牧地について使用貸借による権利又は賃借権を設定している個人

  ホ その法人の行う農業に常時従事する者(前項各号に掲げる事由により一時的にその法人の行う農業に常時従事することができない者で当該事由がなくなれば常時従事することとなると農業委員会が認めたもの及び農林水産省令で定める一定期間内にその法人の行う農業に常時従事することとなることが確実と認められる者を含む。以下「常時従事者」という。)

  ヘ その法人に農作業(農林水産省令で定めるものに限る。)の委託を行つている個人

  ト その法人に農業経営基盤強化促進法第七条第三号に掲げる事業に係る現物出資を行つた農地中間管理機構

  チ 地方公共団体、農業協同組合又は農業協同組合連合会

 三 その法人の常時従事者たる構成員(農事組合法人にあつては組合員、株式会社にあつては株主、持分会社にあつては社員をいう。以下同じ。)が理事等(農事組合法人にあつては理事、株式会社にあつては取締役、持分会社にあつては業務を執行する社員をいう。次号において同じ。)の数の過半を占めていること。

 四 その法人の理事等又は農林水産省令で定める使用人(いずれも常時従事者に限る。)のうち、一人以上の者がその法人の行う農業に必要な農作業に一年間に農林水産省令で定める日数以上従事すると認められるものであること。

4 前項第二号ホに規定する常時従事者であるかどうかを判定すべき基準は、農林水産省令で定める。

■ 農業競争力強化支援法 

(農業資材事業に係る事業環境の整備)

第八条 国は、良質かつ低廉な農業資材の供給を実現する上で必要な事業環境の整備のため、次に掲げる措置その他の措置を講ずるものとする。

 一 農薬の登録その他の農業資材に係る規制について、農業資材の安全性を確保するための見直し、国際的な標準との調和を図るための見直しその他の当該規制を最新の科学的知見を踏まえた合理的なものとするための見直しを行うこと。

 二 農業機械その他の農業資材の開発について、良質かつ低廉な農業資材の供給の実現に向けた開発の目標を設定するとともに、独立行政法人の試験研究機関、大学及び民間事業者の間の連携を促進すること。

 三 農業資材であってその銘柄が著しく多数であるため銘柄ごとのその生産の規模が小さくその生産を行う事業者の生産性が低いものについて、地方公共団体又は農業者団体が行う当該農業資材の銘柄の数の増加と関連する基準の見直しその他の当該農業資材の銘柄の集約の取組を促進すること。

 四 種子その他の種苗について、民間事業者が行う技術開発及び新品種の育成その他の種苗の生産及び供給を促進するとともに、独立行政法人の試験研究機関及び都道府県が有する種苗の生産に関する知見の民間事業者への提供を促進すること。

■ 農業委員会法

(委員の任命)

第八条 委員は、農業に関する識見を有し、農地等の利用の最適化の推進に関する事項その他の農業委員会の所掌に属する事項に関しその職務を適切に行うことができる者のうちから、市町村長が、議会の同意を得て、任命する。

2 委員の定数は、農業委員会の区域内の農業者の数、農地面積その他の事情を考慮して政令で定める基準に従い、条例で定める。

3 前項の定数の変更は、委員の任期満了の場合でなければ、行うことができない。

4 次の各号のいずれかに該当する者は、委員となることができない。

 一 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

 二 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者

5 市町村長は、第一項の規定による委員の任命に当たつては、次に掲げる者が委員の過半数を占めるようにしなければならない。ただし、その区域内における認定農業者(農業経営基盤強化促進法第十三条第一項に規定する認定農業者をいう。以下同じ。)が少ない場合その他の農林水産省令で定める場合は、この限りでない。

 一 認定農業者である個人

 二 認定農業者である法人の業務を執行する役員又は農林水産省令で定める使用人

6 前項に定めるもののほか、市町村長は、第一項の規定による委員の任命に当たつては、農業委員会の所掌に属する事項に関し利害関係を有しない者が含まれるようにしなければならない。

7 市町村長は、第一項の規定による委員の任命に当たつては、委員の年齢、性別等に著しい偏りが生じないように配慮しなければならない。

問題50 ビットコイン

 仮想通貨とは「国家の裏付けがなくネットワークなどを介して流通する決済手段」のことを指す。仮想通貨にはこれまで様々な種類の仕組みが開発されてきたが、その1つがビットコインである。ビットコインは分散型仮想通貨と呼ばれるが、実際の貨幣と同様、当事者間で直接譲渡が可能な流通性を備えることから〔 ア 〕と異なる。〔 イ 〕型で、通常の通貨とは異なり国家の裏付けがなくネットワークのみを通じて流通する決済手段である。ビットコインを送金するためには、電子財布に格納されている秘密鍵で作成する電子署名と、これを検証するための公開鍵が必要となる。
 〔 イ 〕型ネットワークベースにするため、中心となるサーバもないし、取引所で取引を一括して把握するようなメカニズムも存在しない。取引データは利用者のそれぞれの端末に記録され、そうした記録がブロックチェーンに蓄積される。
 ブロックチェーンとは、ブロックと呼ばれる順序付けられたレコードが連続的に増加していくリストを持った〔 ウ 〕型データベースをいい、それぞれのブロックには〔 エ 〕と前のブロックへのリンクが含まれている。一度生成記録されたデータは遡及的に変更できない。この仕組みがビットコインの参加者に過去の取引に対する検証と監査を可能としている。

〔 ア 〕電子マネー

〔 イ 〕P2P

〔 ウ 〕分散

〔 エ 〕タイムスタンプ

・P2P

Peer to Peer ともいい、ネットワークにおいて対等な関係にある端末間をダイレクトに接続し、データを送受信する通信方式。

・タイムスタンプ

作成された時点の証明書

問題51 度量衡

1坪 3.30579平方メートル

1間 1.81818メートル

1町歩 9917.36平方メートル(0.00991736平方メートル)

1升 1803.91ミリリットル

1里 3.92727キロメートル

尺貫法

1歩(いちぶ)        約3.3平方メートル

1畝(いっせ)        約100平方メートル  約1a

1反(いったん)←10畝    約1000平方メートル  約10a

1町歩(いっちょうぶ)←10反 約10000平方メートル 約1ha

・度量衡

AI による概要
度量衡(どりょうこう)とは、長さ(度)、体積(量)、重さ(衡)の計量単位と、それらを測定する器具(ものさし、升、はかり)の総称。租税や商取引の基準として古くから政治的・経済的に重視され、世界各地で独自に発達した後、近代以降はメートル法や国際単位系(SI)への統一が進んだ。

明治期: 1875年に「度量衡取締条例」が公布

現代: 1951年(昭和26)に「度量衡法」が廃止され、より広範囲な計量を扱う「計量法」に統合

問題52 消費者問題・消費者保護

ア 〇
不当な表示による顧客の誘引を防止するため、不当な表示を行った事業者に対する課徴金制度が導入され、被害回復を促進するため、顧客への返金による課徴金額の減額等の措置も講じられている。

※ 不当景品類及び不当表示防止法における課徴金制度が運用されるようになったのは2016年4月1日から

エ ×
全国規模のNPO法人である国民生活センターは、国民生活に関する情報の提供および調査研究を行うことはできるが、個別の消費者紛争の解決に直接的に関与することはできない。

※ 国民生活センターは、消費者紛争に関与することができる。

オ 〇
地方公共団体の消費生活センターは、消費生活全般に関する苦情や問合せなど、消費者からの相談を受け付け、専門の相談員が対応している。

・2016年3月末のクレジットカード発行枚数 2億6,600万枚

・2016年 自己破産件数 7万件

・国民生活センター 

「国民生活センターは、国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的見地から、国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行うとともに、重要消費者紛争について法による解決のための手続を実施する」

■ 不当景品類及び不当表示防止法

(課徴金納付命令)

第八条 事業者が、第五条の規定に違反する行為(同条第三号に該当する表示に係るものを除く。以下「課徴金対象行為」という。)をしたときは、内閣総理大臣は、当該事業者に対し、当該課徴金対象行為に係る課徴金対象期間に取引をした当該課徴金対象行為に係る商品又は役務の政令で定める方法により算定した売上額に百分の三を乗じて得た額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。ただし、当該事業者が当該課徴金対象行為をした期間を通じて当該課徴金対象行為に係る表示が次の各号のいずれかに該当することを知らず、かつ、知らないことにつき相当の注意を怠つた者でないと認められるとき、又はその額が百五十万円未満であるときは、その納付を命ずることができない。

 一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のものよりも著しく優良であること又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であることを示す表示

 二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であること又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であることを示す表示

2 前項に規定する「課徴金対象期間」とは、課徴金対象行為をした期間(課徴金対象行為をやめた後そのやめた日から六月を経過する日(同日前に、当該事業者が当該課徴金対象行為に係る表示が不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれを解消するための措置として内閣府令で定める措置をとつたときは、その日)までの間に当該事業者が当該課徴金対象行為に係る商品又は役務の取引をしたときは、当該課徴金対象行為をやめてから最後に当該取引をした日までの期間を加えた期間とし、当該期間が三年を超えるときは、当該期間の末日から遡つて三年間とする。)をいう。

3 内閣総理大臣は、第一項の規定による命令(以下「課徴金納付命令」という。)に関し、事業者がした表示が第五条第一号に該当するか否かを判断するため必要があると認めるときは、当該表示をした事業者に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる。この場合において、当該事業者が当該資料を提出しないときは、同項の規定の適用については、当該表示は同号に該当する表示と推定する。

4 第一項の規定により課徴金の納付を命ずる場合において、当該事業者が当該課徴金対象行為に係る課徴金の計算の基礎となるべき事実について第二十五条第一項の規定による報告を求められたにもかかわらずその報告をしないときは、内閣総理大臣は、当該事業者に係る課徴金対象期間のうち当該事実の報告がされず課徴金の計算の基礎となるべき事実を把握することができない期間における第一項に定める売上額を、当該事業者又は当該課徴金対象行為に係る商品若しくは役務を供給する他の事業者若しくは当該商品若しくは役務の供給を受ける他の事業者から入手した資料その他の資料を用いて、内閣府令で定める合理的な方法により推計して、課徴金の納付を命ずることができる。

5 事業者が、基準日から遡り十年以内に、課徴金納付命令(当該課徴金納付命令が確定している場合に限る。)を受けたことがあり、かつ、当該課徴金納付命令の日以後において課徴金対象行為をしていた者であるときにおける第一項の規定の適用については、同項中「百分の三」とあるのは、「百分の四・五」とする。

6 前項に規定する「基準日」とは、同項に規定する課徴金対象行為に係る事案について、次に掲げる行為が行われた日のうち最も早い日をいう。

 一 報告徴収等(第二十五条第一項の規定による報告の徴収、帳簿書類その他の物件の提出の命令、立入検査又は質問をいう。第十二条第四項において同じ。)

 二 第三項の規定による資料の提出の求め

 三 第十五条第一項の規定による通知

第十一条 認定事業者(前条第八項の規定により同条第一項の認定(同条第六項の規定による変更の認定を含む。)を取り消されたものを除く。第三項において同じ。)は、同条第一項の認定後に実施された認定実施予定返金措置計画に係る返金措置の結果について、当該認定実施予定返金措置計画に記載されている同条第二項第一号に規定する実施期間の経過後一週間以内に、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に報告しなければならない。

2 内閣総理大臣は、第八条第一項の場合において、前項の規定による報告に基づき、前条第一項の認定後に実施された返金措置が認定実施予定返金措置計画に適合して実施されたと認めるときは、当該返金措置(当該認定実施予定返金措置計画に同条第三項に規定する事項が記載されている場合又は同条第四項の規定による報告がされている場合にあつては、当該記載又は報告に係る返金措置を含む。)において交付された金銭の額として内閣府令で定めるところにより計算した額を第八条第一項若しくは第四項又は第九条の規定により計算した課徴金の額から減額するものとする。この場合において、当該内閣府令で定めるところにより計算した額を当該課徴金の額から減額した額が零を下回るときは、当該額は、零とする。

3 内閣総理大臣は、前項の規定により計算した課徴金の額が一万円未満となつたときは、第八条第一項の規定にかかわらず、認定事業者に対し、課徴金の納付を命じないものとする。この場合において、内閣総理大臣は、速やかに、当該認定事業者に対し、文書をもつてその旨を通知するものとする。

問題53 社会の様々な問題を題材に取り上げて小説家・山崎豊子の著作として、妥当なものはどれか。

1 ×
『官僚たちの夏』では、政権交代によって政治主導の政策形成が強まるなかで、筋を通した大蔵省官僚が、官邸の政治力の前に挫折する姿を描いた。

・城山三郎の作品。高度成長を推進した通産官僚たちの姿を描いたもの

2 ×
『苦海浄土』では、原子力発電所事故による放射能汚染によって故郷を追われた避難者の姿を通じて、原子力安全神話の問題性を告発した。

・石牟礼道子(いしむれみちこ)の作品。水俣病の患者とその家族の苦しみを描いた作品。

3 〇
『白い巨塔』では、国立大学医学における教授選挙を巡る闘争や、外科手術に関連する医療過誤訴訟を描いた。

・山崎豊子の作品。国立大学医学部の教授選挙や医療過誤訴訟など、大学病院の世界を描いた作品。山崎豊子の代表作であり、何度も映像化されている。

4 ×
『蟹工船』では、日本とソ連崩壊後ロシアとの間の北方領土と北洋の「共同開発」を巡る利権争いを、労働者の視点から描き出した。

・小林多喜二の作品。蟹工船で働く貧困労働者の姿を描いた作品で、プロレタリア文学の代表作。

5 ×
『複合汚染』では、全国各地の湾岸の埋立地が、様々な物質によって汚染されている実態を明らかにした。

→ 有吉佐和子の作品。毒性物質の複合がもたらす環境汚染を描いた作品。農薬と化学肥料使用が農製品と生態系に与える悪影響、界面活性剤を含む洗剤使用の人体及び生態系への悪影響など。

・プロレタリア

AI による概要

プロレタリア(Proletarian)とは、資本主義社会において生産手段(工場や土地など)を持たず、自身の労働力を資本家に売り、その賃金で生活する労働者階級のこと。無産者とも呼ばれ、資本家階級(ブルジョア)と対になる概念。古代ローマの無産市民(プロレタリア)が語源。

問題54 
 「クラウド」は、〔 ア 〕の意味である場合と、〔 イ 〕の意味である場合と、〔 イ 〕の意味である場合がある。ネットワークを通じて、多くの人からアイデアを募ったり、サービスを提供してもらう〔 ウ 〕ではクラウドは〔 ア 〕の意味であり、多くの人から資金を募る〔 エ 〕も同じく〔 ア 〕の意味である。これに対し、端末ではなく、ネットワーク上でアプリケーションやデータを操作する〔 オ 〕においては、クラウドは〔 イ 〕の意味で用いられている。

〔 ア 〕Crowd

〔 イ 〕Cloud

〔 ウ 〕クラウドソーシング

〔 エ 〕クラウドファンディング

〔 オ 〕クラウドコンピューティング

・Crowd 「群衆」の要素を含む言葉

・Cloud ネットワーク上(雲の上)

問題55 日本の著作権

ア 〇
裁判所の出す判決は、裁判官によって書かれているが、その公共性の高さから著作権が認められていない。

オ 〇
原作を映画化したり脚色した作品も、原作とは別に著作権法上保護の対象となる。

■ 著作権法

(目的)

第一条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もって文化の発展に寄与することを目的とする。

(編集著作物)

第十二条 編集物(データベースに該当するものを除く。以下同じ。)でその素材の選択又は配列によって創作性を有するものは、著作物として保護する。

2 前項の規定は、同項の編集物の部分を構成する著作物の著作者の権利に影響を及ぼさない。

(権利の目的とならない著作物)

第十三条 次の各号のいずれかに該当する著作物は、この章の規定による権利の目的となることができない。

 一 憲法その他の法令

 二 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)又は地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの

 三 裁判所の判決、決定、命令及び審判並びに行政庁の裁決及び決定で裁判に準ずる手続により行われるもの

 四 前三号に掲げるものの翻訳物及び編集物で、国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立法人が作成するもの

(著作隣接権)

第八十九条 実演家は、第九十条の二第一項及び第九十条の三第一項に規定する権利(以下「実演家人格権」という。)並びに第九十一条第一項、第九十二条第一項、第九十二条の二第一項、第九十五条の二第一項及び第九十五条の三第一項に規定する権利並びに第九十四条の二及び第九十五条の三第三項に規定する報酬並びに第九十五条第一項に規定する二次使用料を受ける権利を享有する。

2 レコード製作者は、第九十六条、第九十六条の二、第九十七条の二第一項及び第九十七条の三第一項に規定する権利並びに第九十七条第一項に規定する二次使用料及び第九十七条の三第三項に規定する報酬を受ける権利を享有する。

3 放送事業者は、第九十八条から第百条までに規定する権利を享有する。

4 有線放送事業者は、第百条の二から第百条の五までに規定する権利を享有する。

5 前各項の権利の享有には、いかなる方式の履行をも要しない。

6 第一項から第四項までの権利(実演家人格権並びに第一項及び第二項の報酬及び二次使用料を受ける権利を除く。)は、著作隣接権という。

問題56 情報技術

ウ 〇
クッキー(cookie)とは、ブラウザにデータとして蓄積されている閲覧先リストを指す。ウェブ・サーバーとブラウザ間でやり取りされる通信プロトコルの一種でもあるが、一般的には、利用者がどのようなサイトを訪れたかに関する情報をいう。

エ 〇
トロイの木馬とは、トロイ戦争で木馬の中に兵を潜ませた逸話に模した手法である。ウイルスをユーザーに気付かれずにメールに添付したりソフトウェアに潜ませたりして感染させる。

総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」の用語集
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/kokumin/glossary/

ワーム

他のファイルに寄生して増殖するのではなく、自分自身がファイルやメモリを使って自己増殖を行うタイプのウイルス

DNS

Domain Name System(ドメイン・ネーム・システム)の略。“soumu.go.jp.”などのドメイン名をIPアドレスに変換する仕組みのこと。
インターネットに接続されたコンピュータは、数字で構成されるIPアドレスで通信を行いますが、ドメイン名はIPアドレスとは異なり、“soumu.go.jp.”のような文字列で記述できるため、人間にとって扱いやすいことから、ドメイン名とIPアドレスとの対応付けを行うDNSという仕組みが作られました。

Cookie(クッキー)

ホームページを閲覧した際に、Webサーバが利用者のコンピュータに保存する管理用のファイルのこと。利用者の登録情報や今までのショッピングカートの内容などを利用者のコンピュータに保存しておくことで、次回その利用者が同じWebサイトを訪問した場合に、それらのデータを利用できるようにする仕組みです。たとえば、Cookieを利用すると、ログイン情報を保管することもできるため、次回利用するときにログイン処理を省略できるようになるといった利点があります。

トロイの木馬

コンピュータの内部に潜伏して、システムを破壊したり、外部からの不正侵入を助けたり、そのコンピュータの情報を外部に発信したりするプログラム。トロイの木馬は感染能力を持つプログラムではないため、本来はウイルスに含まれるものではありませんが、現在では利用者には分からないように悪意のある行為を働くことがあるため、広義の意味で、ウイルスのひとつとして扱われることがあります。

投稿者 Ren Yababa

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