金. 4月 17th, 2026

R5本試験問題演習(1回目)
記述抜き130点(登載なし6問)
記述式〜最大28点くらい→158点
登載なし6問全問正解→182点

記述式の採点基準が不明なのと、登載なし6問全問正解はたぶん無理なので何とも言えないけど、大体170点位の出来だったのではないかと思う。

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R5年度 行政書士試験 本試験問題 検討(自分用)

問題1 基礎法学
 明治8年太政官布告103号裁判事務心得の3条には、「民事の裁判に成文の法律なきものは〔 ア 〕に依り〔 ア 〕なきものは〔 イ 〕を推考して裁判すべし」という規定があり、民事裁判について「法の欠如」があるばあいに〔 イ 〕によるべきことがうたわれている。〔 ウ 〕の支配する刑法では罰則の欠如は当の行為につき犯罪の成立を否定する趣旨であるから、それは「法の欠如」ではない。ところが、民事裁判では、法の欠如があっても当事者に対して〔 エ 〕(フランス民法4条)をすることはできず(憲法32条参照)、また、当然に原告を敗訴にすることももちろん法の趣旨ではない。(出典 団藤重光(だんどうしげみつ)「法学の基礎〔第2版〕」から<文章を一部省略した。>)

〔 ア 〕〇習慣
〔 イ 〕〇条理
〔 ウ 〕〇罪刑法定主義
〔 エ 〕〇裁判の拒否


法の適用に関する通則法 
(法律と同一の効力を有する慣習)
第三条 公の秩序又は善良の風俗に反しない慣習は、法令の規定により認められたもの又は法令に規定されていない事項に関するものに限り、法律と同一の効力を有する。

法諺(ほうげん)「法律なければ刑罰なし」

日本国憲法
第三十一条 何人も、法律の定める手続きによらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない。
第三十二条 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪われない。


問題2 法人等に関する記述

エ 〇
公益社団法人および公益財団法人とは、一般社団法人および一般財団法人のうち、学術、技芸、慈善その他の法令で定められた公益に関する種類の事業であって、不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与する事業を行うことを主たる目的とし、行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)から公益認定を受けた法人をいう。

オ 〇
特定非営利活動法人(いわゆる「NPO法人」)とは、不特定かつ多数のものの利益の増進に寄与することを目的とする保険、医療または福祉の増進その他の法令で定められた特定の活動を行うことを主たる目的とし、所轄庁(都道府県の知事または指定都市の長)の認証を受けて設立された法人をいう。


問題3 基本的人権の間接的、付随的な制約についての最高裁判所の判決

ア 〇
選挙における戸別訪問の禁止が、意見表明そのものの制約ではなく、意見表明の手段方法のもたらす弊害の防止をねらいとして行われる場合、それは戸別訪問以外の手段方法による意見表明の自由を制約するものではなく、単に手段方法の禁止に伴う限度での間接的、付随的な制約にすぎない。

ウ 〇
裁判官が「積極的に政治運動をすること」の禁止が、意見表明そのものの制約ではなく、その行動のもたらす弊害の防止をねらいとして行われる場合、そこでの意見表明の自由の制約は、単に行動の禁止に伴う限度での間接的、付随的な制約にすぎない。

エ ×
刑事施設の被収容者に対する新聞閲読の自由の制限が、被収容者の知ることのできる思想内容そのものの制約ではなく、施設内の規律・秩序の維持をねらいとして行われる場合、そこでの制約は、施設管理上必要な措置に伴う間接的、付随的な制約にすぎない。

問題4 国務請求権に関する記述

1 ×
憲法は何人に対しても平穏に請願する権利を保障しているので、請願を受けた機関はそれを誠実に処理せねばならず、請願の内容を審理および判定する法的義務が課される。

3 〇
憲法が保障する裁判を受ける権利は、刑事事件においては裁判所の裁判によらなければ刑罰を科せられないことを意味しており、この点では自由権的な側面を有している。

AIによる概要

国務請求権(こくむせいきゅうけん)とは、国民が自己の権利や利益を守るため、国や地方公共団体に対して一定の行為(作為)を求め、その実現を請求できる権利で、「受益権」とも呼ばれ、人権保障を確実にするための基本権です。具体的には、請願権(憲法16条)、裁判を受ける権利(憲法32条)、国家賠償請求権(憲法17条)、刑事補償請求権(憲法40条)などが含まれ、これらの権利を行使することで、人権侵害の救済や、国・自治体への働きかけが可能になります。
国務請求権の主な内容
請願権(憲法16条):国や公共団体に意見や要望を提出する権利。
裁判を受ける権利(憲法32条):国の権力から独立した裁判所で、公平な裁判を受ける権利。人権侵害の救済に不可欠です。
国家賠償請求権(憲法17条):公務員の違法な行為(故意・過失)によって損害を受けた場合、国や公共団体に賠償を求める権利。
刑事補償請求権(憲法40条):逮捕・勾留された者が無罪になった場合など、国に補償を求める権利。

問題5 罷免・解職に関する記述

5 〇
裁判官は、公の弾劾によらなければ罷免されず、また、著しい非行があった裁判官を懲戒免職するためには、最高裁判所裁判会議の全一致の議決が必要である。

問題6 国政調査権の限界
 ところで司法権の独立とは、改めていうまでもなく、裁判官が何らの「指揮命令」に服さないこと、裁判活動について何ら職務上の監督を受けないことを意味するが、単に「指揮命令」を禁止するにとどまらず、その実質的な意義は、身分保障の他、裁判官の内心における法的確信の自由な形成をつねに担保することにある。司法権の独立が・・・(中略)・・・、「あらゆる現実の諸条件を考えた上で、社会通念上、裁判官が独立の裁判を行うことに対して、事実上重大な影響をおよぼす可能性ある行動」を排斥するのは、かような趣旨にもとづくものといえよう。その結果、第一に、立法権・行政権による現に裁判所に継続中の訴訟手続への干渉は一切禁止されるのみならず、第二に、他の国家機関による判決の内容の批判はいかに適切であろうとも許容されないという原則が要請される。(出典 芦部信喜「憲法と議会政」から)

2 ×
裁判への干渉とは、命令によって裁判官の判断を拘束することを意味するから、議院による裁判の調査・批判は何らの法的効果を持たない限り司法権の独立を侵害しない

5 〇
議院の国勢調査権によって、裁判所に係属中の事件につき裁判官の法廷指揮など裁判手続自体を調査することは許されない。


問題7 財政に関する記述

2 〇
国会による予算の修正をめぐっては、内閣の予算提出権を侵すので予算を増額する修正は許されないとする見解もあるが、現行法には、予算の増額修正を予想した規定が置かれている。

3 ×
予算が成立したにもかかわらず、予算が予定する支出の根拠となる法律が制定されていないような場合、法律が可決されるまでの間、内閣は暫定的に予算を執行することができる。

問題8 行政行為の瑕疵

イ 〇
普通地方公共団体の長に対する解職請求を可とする投票結果が無効とされたとしても、前任の長の解職が有効であることを前提として、当然に無効となるものではない。

オ 〇
更正処分における理由の提示(理由附記)に不備の違法があり、審査請求を行った後、これに対する裁決において処分の具体的根拠が明らかにされたとしても、理由の提示にかかる当該不備の瑕疵は治癒されない。

問題9 行政上の法律関係

イ 〇
未決勾留による拘禁関係は、勾留の裁判に基づき被勾留者の意思にかかわらず形成され、法令等の規定により規律されるものであるから、国は、拘置所に収容された被勾留者に対して信義則上の安全配慮義務を負わない。

ウ 〇
食品衛生法の規定により必要とされる営業の許可を得ることなく食品の販売を行った場合、食品衛生法は取締法規であるため、当該販売にかかる売買契約が当然に無効となるわけではない。

エ ×
法の一般原則である信義誠実の原則は、私人間における民事上の法律関係を規律する原理であるから、租税法律主義の原則が貫かれる租税法律関係には適用される余地はない。

問題10 在留期間更新の許可申請に対する処分に関する最高裁の判例(マクリーン事件 最大判昭和53年10月4日)

イ 〇
在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由の有無にかかる裁量審査においては、当該判断が全く事実の基礎を欠く場合、または事実に対する評価が明白に合理性を欠くこと等により当該判断が社会通念に照らして、著しく妥当性を欠くことが明らかである場合に限り、裁量権の逸脱、濫用として違法とされる。

ウ ×
在留期間更新の法定要件である「在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由」があるかどうかに関する判断について、処分行政庁(法務大臣)には裁量が認められるが、もとよりその濫用は許されず、上陸拒否事由または退去強制事由に準ずる事由に該当しない限り更新申請を不許可にすることはできない。

エ 〇
外国人の在留期間中の政治活動について、そのなかに日本国の出入国管理政策や基本的な外交政策を非難するものが含まれていた場合、処分行政庁(法務大臣)がそのような活動を斟酌して在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるものとはいえないと判断したとしても、裁量権の逸脱、濫用には当たらない。

問題11 行政手続法の規定

2〇
特定の者を名あて人として直接にその権利を制限する処分であっても、名あて人となるべき者の同意の下にすることとされている処分は、法にいう不利益処分とはされない。

3×
法の規定が適用される行政指導には、特定の者に一定の作為または不作為を求めるものに限らず、不特定の者に対して一般的に行われる情報提供も含まれる。

問題12 行政手続法の定める聴聞に関する記述

1 〇
聴聞の当事者または参加人は、聴聞の終結後であっても、聴聞の審理の経過を記載した調書の閲覧を求めることができる。

2 〇
聴聞の当事者および参加人は、聴聞が終結するまでは、行政庁に対し、当該事案についてした調査の結果に係る調書その他の当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。

3 〇
当事者または参加人は、聴聞の期日に出頭して、意見を述べ、証拠書類等を提出し、主宰者の許可を得て行政庁の職員に対し質問を発することができる。

5 ×
当事者または参加人が正当な理由なく聴聞の期日に出頭せず、陳述書等を提出しない場合、主宰者は、当事者に対して改めて意見を述べ、証拠書類等を提出する機会を与えなければならない。

問題13 行政手続法が定める行政庁等の義務に関する記述のうち、努力義務として規定されているものの組合せ

ア 〇
申請者以外の利害を考慮すべきことが法令において許可の要件とされている場合に、公聴会を開催すること

イ ×
申請に対する処分を行う場合の審査基準を定めて公にしておくこと

ウ 〇
不利益処分を行う場合の処分基準を定めて公にしておくこと

問題14 不作為についての審査請求に関する記述
2 〇
不作為についての審査請求について理由があり、申請に対して一定の処分をすべきものと認められる場合、審査庁が不作為庁の上級行政庁であるときは、審査庁は、当該不作為庁に対して当該処分をすべき旨を命じる。

問題15 行政不服審査法が定める審査請求の裁決に関する記述
3 〇
事実上の行為についての審査請求に理由がある場合には、処分庁である審査庁は、当該事実上の行為が違法又は不当である旨を裁決で宣言し、当該事実上の行為を撤廃または変更する。

5 ×
審査庁が処分庁である場合、許認可の申請に対する拒否処分を取り消す裁決は、当該申請に対する許認可処分とみなされる。


問題16 行政不服審査法が定める審査請求の手続きに関する記述

3 〇
審査請求人は、裁決があるまでは、いつでも審査請求の取下げをすることができ、取下げの理由に特に制限は設けられていない。

5 〇
審査請求人から申立てがあった場合には、審理員は原則として口頭意見陳述の機会を与えなければならず、口頭意見陳述には参加人だけでなく、審理員の許可を得て補佐人も参加することができる。


問題17
 Xは、A川の河川敷の自己の所有地に小屋(以下「本件小屋」という。)を建設して所有している。A川の河川管理者であるB県知事は、河川管理上の支障があるとして、河川法に基づきXに対して本件小屋の除却を命ずる処分(以下「本件処分」という。)をした。しかし、Xは撤去の必要はにとして本件処分を無視していたところ、Xが本件処分の通知を受け取ってから8か月が経過した時点で、同知事は、本件小屋の除却のための代執行を行うため、Xに対し、行政代執行法に基づく戒告および通知(以下「本件戒告等」という。)を行った。そこでXは、代執行を阻止するために抗告訴訟を提起することを考えている。

ア 〇
本件戒告等には処分性が認められることから、Xは、本件処分の無効確認訴訟を提起するだけでなく、本件戒告等の取消訴訟も提起できる。

イ ×
本件戒告等の取消訴訟において、Xは、本件戒告等の違法性だけでなく、本件処分の違法性も主張できる。

エ 〇
Xが本件戒告等の取消訴訟を提起したとしても、代執行手続が完了した後には、本件戒告等の効果が消滅したことから、当該訴訟は訴えの利益の欠如を理由に不適法として却下される。


問題18 行政事件訴訟法の準用規定に関する次の会話について

学生A:
今日は行訴法の準用に関する規定について学ぼう。

学生B:
準用については主として行訴法38条に定められているけど、他の条文でも定められているよね。まずは出訴期間について定める行訴法14条から。

学生A:
行訴法14条については、

(ア)〇 無効等確認訴訟にも、その他の抗告訴訟にも準用されていない。

訴訟の性質を考えれば当然のことだよ。

学生B:
よし、それでは、執行停止について定める行訴法25条はどうだろう。

学生A:
行訴法25条は

(イ)× 義務付け訴訟や差止訴訟には準用されていない。でも、当事者訴訟には準用されているのが特徴だね。

学生B:
なるほど、当事者訴訟にも仮の救済が用意されているんだね。最後に第三者効について定める行訴法32条はどうだろう。

学生A:
「処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する」という規定だね。

(ウ)× これは義務付け訴訟にも差止訴訟にも準用されている。義務付け判決や差止め判決の実効性を確保するために必要だからね。

行政事件訴訟法

(出訴期間)
第十四条 取消訴訟は処分又は裁決があったことを知った日から六箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
2 取消訴訟は、処分又は裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
3 処分又は裁決につき審査請求をすることができる場合又は行政庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示した場合において、審査請求があったときは処分又は裁決に係る取消訴訟は、その審査請求をした者については前二項の規定にかかわらず、これに対する裁決があったことを知った日から六箇月を経過したとき又は当該裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

(執行停止)
第二十五条 処分の取消しの訴えの提起は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。
2 処分の取消しの訴えの提起があった場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもって、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によって目的を達することができる場合には、することができない。
3 裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。
4 執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、することができない。
5 第二項の決定は、疎明に基づいてする。
6 第二項の決定は、口頭弁論を経ないですることができる。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。
7 第二項の申立てに対する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
8 第二項の決定に対する即時抗告は、その決定の執行を停止する効力を有しない。

(取消判決等の効力)
第三十二条 処分又は裁決を取り消す判決は、第三者に対しても効力を有する。
2 前項の規定は、執行停止の決定又はこれを取り消す決定に準用する。

(取消訴訟に関する規定の準用)
第三十八条 第十一条から第十三条まで、第十六条から第十九条まで、第二十一条から第二十三条まで、第二十四条、第三十三条及び第三十五条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟において準用する。

 第11条 被告適格等
 第12条 管轄
 第13条 関連請求に係る訴訟の移送

 第16条 請求の客観的併合
 第17条 共同出訴
 第18条 第三者による請求の追加的併合
 第19条 原告による請求の追加的併合

 第21条 国又は公共団体に対する請求への訴えの変更
 第22条 第三者の訴訟参加
 第23条 行政庁の訴訟参加

 第24条 職権証拠調べ

 第33条 取消判決等の効力

 第35条 訴訟費用の裁判の効力


問題19 行政事件訴訟法が定める抗告訴訟の対象

3 〇
労災就学援護費に関する制度の仕組みに鑑みると、被災労働者またはその遺族は、労働基準監督署長の支給決定によって初めて具体的な労災就学援護費の支給請求権を得るため、労働基準監督署長が行う労災就学援護費の支給または不支給の決定は、抗告訴訟の対象となる行政処分にあたる。

問題20 道路をめぐる国家賠償(易問だったので省略)

問題21
 次の文章は、国家賠償法1条2項に基づく求償権の性質が問われた事件において、催告裁判所が下した判決に付された補足意見のうち、同条1項の責任の性質に関して述べられた部分の一部である。

 国家賠償法1条1項の性質については〔 ア 〕説と〔 イ 〕説が存在する。両説を区別する実益は、加害公務員又は加害行為が特定できない場合や加害公務員に〔 ウ 〕がない場合に、〔 ア 〕説では国家賠償責任が生じ得ないが〔 イ 〕説では生じ得る点に求められていた。しかし、最一小判昭和57年4月1日民集36巻4号519頁は、〔 ア 〕説か〔 イ 〕説かを明示することなく、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるかにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は損害賠償責任を免れることができない」と判示している。さらに、公務員の過失を〔 エ 〕過失と捉える裁判例が支配的となっており、個々の公務員の〔 ウ 〕を問題にする必要はないと思われる。したがって、〔 ア 〕説、〔 イ 〕説は、解釈論上の道具概念としての意義をほとんど失っているといってよい。(最三小判令和2年7月14日民集74巻4号1305頁、宇賀克也裁判官補足意見)

〔 ア 〕〇 代位責任
〔 イ 〕〇 自己責任
〔 ウ 〕〇 有責性
〔 エ 〕〇 組織的


問題22 地方自治法が定める普通地方公共団体に関する記述

1 〇
普通地方公共団体の区域は、地方自治法において「従来の区域」によるとされており、同法施行時の区域が基準となる。

問題23 地方自治法(以下「法」という。)が定める直接請求に関する記述 なお、以下「選挙権」とは「普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権」をいう。

1 ×
事務監査請求は、当該普通地方公共団体の住民であれば、日本国民であるか否か、また選挙権を有するか否かにかかわらず、これを請求することができる。

4 〇
議会の解散請求は、日本国民たる普通地方公共団体の住民であって選挙権を有する者の総数のうち、法所定の数以上の連署をもって成立するが、この総数が一定数以上の普通地方公共団体については、成立要件を緩和する特例が設けられている。


問題24 地方自治法に定める事務の共同処理(普通地方公共団体相互間の協力)に関する記述

1 〇
連携協約とは、普通地方公共団体が、他の普通地方公共団体と事務を処理するに当たっての連携を図るため、協議により、連携して事務を処理するための基本的な方針および役割分担を定める協約をいう。

2 〇
協議会とは、普通地方公共団体が、事務の一部を共同して管理・執行し、もしくは事務の管理・執行について連絡調整を図り、または広域にわたる総合的な計画を共同して作成するため、協議により規約を定めて設置するものをいう。

3 〇
機関等の共同設置とは、協議により規約を定め、共同して、議会事務局、附属機関、長の内部組織等を置くことをいう。

5 〇
職員の派遣とは、当該普通地方公共団体の事務の処理のため特別の必要があると認めるとき、当該普通地方公共団体の長または委員会もしくは委員が、他の普通地方公共団体の長または委員会もしくは委員に対し、職員の派遣を求めるものをいう。


問題25 空港や航空関連施設をめぐる裁判に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当なもの

3 〇
いわゆる「厚木基地航空機運航差止訴訟」(最一小判平成28年12月7日民集70巻8号1833頁)では、周辺住民が自衛隊機の夜間の運航当の差止めを求める訴訟を提起できるかが争点となったところ、当該訴訟は法定の抗告訴訟としての差止訴訟として適法であるとされた。


問題26 地方公共団体に対する法律の適用

5 〇
行政機関情報公開法*2 は、地方公共団体は、同法の趣旨にのっとり、その保有する情報の公開に関して必要な施策を策定し、これを実施するよう努めなければならないと定めている。

(注)*2 行政機関の保有する情報の公開に関する法律


問題27 消滅時効に関する民法の規定

1 〇
債権者が権利を行使できることを知った時から5年間行使しないときは、その債権は、時効によって消滅する。

2 〇
不法行為による損害賠償請求権以外の債権(人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権を除く)は、その権利について行使することができることを知らない場合でも、その権利を行使できるときから10年間行使しないときは、時効によって消滅する。

3 〇
人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権は、その権利について行使することができることを知らない場合でも、その債権を行使できる時から20年間行使しないときには、時効によって消滅する。

5 〇
債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から20年間行使しないときは、時効によって消滅する。


問題28
Aが所有する甲土地(以下「甲」という。)につき、Bの所有権の取得時効が完成し、その後、Bがこれを援用した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし

1 Bの時効完成前に、CがAから甲を買い受けて所有権移転登記を了した場合、Bは、Cに対して、登記なくして時効による所有権取得をもって対抗することができる。

2 ×
Bの時効完成後に、DがAから甲を買い受けて所有権移転登記を了した場合、Bは、Dに対して、Dが背信的悪意者であったと認められる特段の事情があるときでも、登記なくして時効による所有権取得を対抗することはできない。

3 〇
Bの時効完成後に、EがAから甲を買い受けて所有権移転登記を了した場合、その後さらにBが甲の占有を取得時効の成立に必要な期間継続したときは、Bは、Eに対し時効を援用すれば、時効による所有権取得をもって登記なくして対抗することができる。

4 〇
Bの時効完成後に、FがAから甲につき抵当権の設定を受けてその登記を了した場合、Bは、抵当権設定登記後引き続き甲の占有を取得時効の成立に必要な期間継続したときは、BがFに対し時効を援用すれば、Bが抵当権の存在を容認していたなどの抵当権の消滅を妨げる特段の事情がない限り、甲を時効取得し、その結果、Fの抵当権は消滅する。

5 〇
Bの時効完成後に、GがAから甲を買い受けて所有権移転登記を了した場合、Bは、Gに対して、登記なくして時効による所有権取得をもって対抗することはできず、その際にBが甲の占有開始時点を任に選択してその成立を主張することは許されない。


問題29
 Aが家電製品の販売業者のBに対して有する貸金債権の担保として、Bが営業用動産として所有し、甲倉庫内において保管する在庫商品の一切につき、Aのために集合(流動)動産譲渡担保県(以下「本件譲渡担保権」という。)を設定した。この場合に関する記述のうち、判例に照らし

1 〇
構成部分が変動する集合動産についても、その種類、場所および量的範囲が指定され、目的物の範囲が特定されている場合には、一個の集合物として譲渡担保の目的とすることができ、当該集合物につき、AはBから占有改定の引渡しを受けることによって対抗要件が具備される

2 〇
本件譲渡担保権の設定後に、Bが新たな家電製品乙(以下「乙」という。)を営業用に仕入れて甲倉庫内に搬入した場合であっても、集合物としての同一性が損なわれていない限り、本件譲渡担保権の効力は乙に及ぶ。

3 〇
本件譲渡担保権の設定後であっても、通常の営業の範囲に属する場合であれば、Bは甲倉庫内の在庫商品を処分する権限を有する。

4 〇
甲倉庫内の在庫商品の中に、CがBに対して売却した家電製品丙(以下「丙」という。)が含まれており、Bが履行期日までに丙の売買代金を支払わない場合、丙についてAが既に占有改定による引渡しを受けていたときは、Cは丙について動産先取特権を行使することができない。

5 ×
甲倉庫内の在庫所品の中に、DがBに対して所有権留保特約付きの売買契約によって売却した家電製品丁(以下「丁」という。)が含まれており、Bが履行期日までに丁の売買代金をDに支払わないときにはDに所有権が留保される旨が定められていた場合でも、丁についてAが既に占有改定による引渡しを受けていたときは、Aは、Dに対して本件譲渡担保権を当然に主張することができる。


問題30 連帯債務者の一人について生じた事由のうち、民法の規定に照らし、他の連帯債務者に対して効力が生じないもの

ア ×
連帯債務者の一人と債権者との間の混同

イ ×
連帯債務者の一人がした代物弁済

ウ ×
連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者がした相殺の援用

エ 〇
債権者がした連帯債務者の一人に対する履行の請求

オ 〇
債権者がした連帯債務者の一人に対する債務の免除


問題31 相殺

1 〇
差押えを受けた債権の第三債務者は、差押え後に取得した債権が差押え前の原因に基づいて生じたものであれば、その第三債務者が、差押え後に他人の債権を取得したときでなければ、その債権による相殺をもって差押債権者に対抗することができる。

2 〇
時効によって消滅した債権が、その消滅以前に相殺適状にあった場合には、その債権者は、当該債権を自動債権として相殺することができる。

3 〇
相殺禁止特約のついた債権を譲り受けた者が当該特約について悪意又は重過失である場合には、当該譲渡債権の債務者は、当該特約を譲受人に対抗することができる。

4 〇
債務者に対する貸金債権の回収が困難なため、債権者がその腹いせに悪意で債務者の物を破損した場合には、債権者は、当該行為による損害賠償債務を受動債権として自己が有する貸金債権と相殺することはできない。

5 ×
過失によって人の生命又は身体に損害を与えた場合、その加害者は、その被害者に対して有する貸金債権を自働債権として、被害者に対する損害賠償債務と相殺することができる。


AI による概要

第三債務者(だいさんさいむしゃ)とは、債権者と債務者がいる関係の中で、債務者に対して金銭債権や物品の引渡請求権など、何らかの債務(支払い義務や引渡し義務)を負っている第三者のことです。例えば、債務者が会社に給与をもらう権利(給与債権)を持っている場合、その「会社」が第三債務者にあたります。債権回収の場面で、債務者の財産(給与や売掛金、預金など)を差し押さえる際に関係してくる重要な存在です。

具体例

給与債権の場合: 会社(第三債務者)が従業員(債務者)に給与を支払う義務を負う。
預金債権の場合: 銀行(第三債務者)が預金者(債務者)に預金を引き渡す義務を負う。
売掛金の場合: 債務者にお金を払う義務のある取引先(第三債務者)。


問題32 AとBとの間でA所有権の美術品甲(以下「甲」という。)をBに売却する旨の本件売買契約が締結された。

3 ×
Aが弁済期に甲を持参したところ、Bが甲を管理するための準備が整っていないことを理由に受領を拒んだため、Aは甲を持ち帰ったが、隣人の過失によって生じた火災により甲が損傷した。このような場合であっても、Bは、Aに対して甲の修補を請求することができる。

4 〇
Aが弁済期に甲を持参したところ、Bが甲を管理するための準備が整っていないことを理由に受領を拒んだため、Aは甲を持ち帰ったが、隣人の過失によって生じた火災により甲が滅失した。このような場合であっても、Bは、代金の支払いを拒むことはできない。

5 ×
Aが弁済期に甲を持参したところ、Bが甲を管理するための準備が整っていないことを理由に受領を拒んだため、Aは甲を持ち帰ったが、隣人の過失によって生じた火災により甲が滅失した。このような場合であっても、Bは、本件売買契約を解除することができる。


問題33 契約の解除等

ア 〇
使用貸借契約においては、期間や使用収益の目的を定めているか否かにかかわらず、借主は、いつでも契約の解除をすることができる。

イ 〇
賃貸借契約は、期間の定めがある場合であっても、賃借物の全部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなったときには、当該賃貸借契約は終了する。

ウ ×
請負契約においては、請負人が仕事を完成しているか否かにかかわらず、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる。

エ 〇
委任契約は、委任者であると受任者であるとにかかわらず、いつでも契約の解除をすることができる。

オ ×
寄託契約においては、寄託物を受け取るべき時期を経過しても寄託者が受寄者に寄託物を引き渡さない場合には、書面による寄託でも無報酬の受寄者は、直ちに契約の解除をすることができる。


問題34 損益相殺ないし損益相殺的調整

3 ×
退職年金の受給者が死亡し遺族が遺族年金の受給権を得た場合には、遺族年金は遺族の生活水準の維持のために支給されるものなので、退職年金受給者の逸失利益の算定に際して、いまだ支給を受けることが確定していない遺族年金の額についても損害賠償請額から控除されることはない。

4 〇
著しく高利の貸付けという形をとっているいわゆるヤミ金融業者が元利金等の名目で借主から高額の金員を違法に取得し多大な利益を得る、という反倫理的行為に該当する不法行為の手段として金員を交付した場合、この貸付けによって損害を被った借主が得た貸付金に相当する利益は、借主から貸主に対する不法行為に基づく損害賠償請求に際して損害賠償額から控除されない。

5 ×
新築の建物が安全性に関する重大な瑕疵があるために、社会通念上、社会経済的な価値を有しないを評価される場合であっても、建て替えまで買主がその建物に居住していた居住利益は、買主から建て替え費用相当額の損害賠償請求に際して損害賠償から控除される。


問題35 遺言

ウ ×
遺言において受遺者として指定された者が、遺言者の死亡以前に死亡した場合には、受遺者の相続人が受遺者の地位を承継する。


問題36 商法

1 〇
商行為の代理人が本人のためにすることを示さないで商行為をした場合であっても、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない。

2 〇
商行為の受任者は、委任の本旨に反しない範囲内において、委任を受けていない行為をすることができる。

3 〇
商人である隔地者の間において承諾の期間を定めないで契約の申込みを受けた者が相当の期間内に承諾の通知を発しなかったときは、その申し込みは、その効力を失う。

4 〇
商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約に申込みに対する諾否の通知を発しなければならず、当該通知を発することを怠ったときは、その商人はその申込みを承諾したものとみなす。

5 ×
商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、その申込みとともに受け取った物品があるときは、その申込みを拒絶したかどうかにかかわらず、申込みを受けた商人の費用をもって、その物品を保管しなければならない。


問題37 会社法

ア 〇
発起設立においては、発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役を選任しなければならないが、定款で設立時取締役として定められた者は、出資の履行が完了した時に、設立時取締役に選任されたものとみなす。

イ 〇
募集設立においては、設立時取締役の選任は、創立総会の決議によって行わなければならない。

ウ 〇
設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、設立時監査等である設立時取締役は3人以上でなければならない。

エ ×
発起設立においては、発起人は設立時取締役に就任することはできない。

オ ×
設立時取締役は、その選任後、株式会社が成立するまでの間、発起人と共同して、株式会社の設立の業務を執行しなければならない。

問題38 株式会社の種類株式に関する記述、なお、定款において、単元株式数の定めはなく、また、株式総会における議決権等について株主ごとに異なる取扱いを行う旨の定めはないものとする。

1 株式会社が2以上の種類の株式を発行する場合には、各々の種類の株式について発行可能種類株式総数を定款で定めなければならない。

2 ×
公開会社および指名委員会等設置会社のいずれでもない株式会社は、1つの株式につき2個以上の議決権を有することを内容とする種類株式を発行することができる。

3 〇
株式会社は、株主総会または取締役会において決議すべき事項のうち、当該決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を必要とすることを内容とする種類株式を発行することができる。

4 〇
公開会社および指名委員会等設置会社のいずれでもない株式会社は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会において取締役または監査役を選任することを内容とする種類株式を発行することができる。

5 〇
株式会社は、株主総会の決議事項の全部について議決権を有しないことを内容とする種類株式を発行することができる。


問題39 役員等の選任

1 〇
利益相反取引によって株式会社に損害が生じた場合には、株主総会または取締役会の承認の有無にかかわらず、株式会社と利益が相反する取引をした取締役または執行役は任務を怠ったものと推定する。

2 〇
取締役または執行役が競業取引の制限に関する規定に違反して取引をしたときは、当該取引によって取締役、執行役または第三者が得た利益の額は、賠償責任を負う損害の額と推定する。

3 ×
監査等委員会設置会社の取締役の利益相反取引により株式会社に損害が生じた場合において、当該取引につき監査等委員会の承認を受けたときは、当該取締役が監査等委員会であるかどうかにかかわらず、当該取締役が任務を怠ったものと推定されることはない。

4 〇
非業務執行取締役等は、定款の定めに基づき、職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、定款で定めた額の範囲内であらかじめ株式会社が定めた額と最低責任限度額とのいずれか高い額を限度として責任を負うとする契約を株式会社と締結することができる。

5 〇
自己のために株式会社と取引をした取締役または執行役は、任務を怠ったことが当該取締役または執行役の責めに帰することができない事由によるものであることをもって損害賠償責任を免れることはできない。


問題40 会計参与と会計監査人の差異

1 〇
大会社、監査等委員会設置会社および指名委員会等設置会社は、会計監査人の設置が義務付けられているのに対して、当該いずれの会社形態においても、会計参与は任意に設置される機関である。

2 〇
会計参与は会社法上「役員」に位置づけられるが、会計監査人は「役員」に含まれない。

3 〇
会計参与は定時株主総会において選任決議が必要であるのに対して、会計監査人については、定時株主総会において別段の決議がなされなかったときは、再任されたものとみなす。

4 〇
会計参与は、取締役または執行役と共同して計算関係書類を作成するが、会計監査人は計算関係書類の監査を行う。

5 ×
会計監査人は、その職務を行うに際して取締役の職務の執行に関し不正の行為等を発見したときは、遅滞なく、これを監査役等に報告しなければならないが、会計参与はこのような報告義務はない。


問題41
 表現行為に対する事前抑制は、新聞、雑誌その他の出版物や放送等の表現物がその自由市場に出る前に抑止してその内容を読者ないし視聴者の側に到達させる途を閉ざし又はその到達を遅らせてその意義を失わせ、〔 ア 〕の機会を減少させるものであり、また、事前抑制たることの性質上、予測に基づくものとならざるをえないこと等から事後制裁の場合よりも広汎にわたり易く、濫用の虞があるうえ、実際上の抑止的効果が事後制裁の場合より大きいと考えられるのであって、表現行為に対する事前抑制は、表現の自由を保障し検閲を禁止する憲法21条の趣旨に照らし、厳格かつ〔 イ 〕な要件のもとにおいてのみ許容されうるものといわなければならない。
 出版物の頒布等の事前差止めは、このような事前抑制に該当するものであって、とりわけ、その対象が公務員又は公職選挙の候補者に対する評価、批判等の表現行為に関するものである場合には、そのこと自体から、一般にそれが〔 ウ 〕に関する事項であるということができ、前示のような憲法21条1項の趣旨(略)に照らし、その表現が私人の名誉権に優先する社会的価値を含み憲法上特に保護されるべきであることにかんがみると、当該表現行為に対する事前差止めは、原則として許されないものといわなければならない。ただ、右のような場合においても、その表現内容が真実でなく、又はそれが専ら〔 エ 〕を図る目的でないことが明白であって、かつ、被害者が重大にして著しく回復困難な損害を被る虞があるときは、・・・(中略)・・・例外的に事前差止めが許されるというべきであ〔る〕(以下略)。(最大判昭和61年6月11日民集40巻4号872頁)

〔 ア 〕〇公の批判  ×公正な論評
〔 イ 〕〇明確
〔 ウ 〕〇公共の利害 ×国民の自己統治
〔 エ 〕〇公益    ×公共の福祉


問題42
 公営住宅法は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を建設し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸することにより、国民生活の安定と〔 ア 〕の増進に寄与することを目的とするものであって(1条)、この法律によって建設された公営住宅の使用関係については、管理に関する規定を設け、家賃の決定、明渡等について規定し(第3章)、また、法〔=公営住宅法〕の委任(25条)に基づいて制定された条例〔=東京都営住宅条例〕も、使用許可、使用申込、明渡等について具体的な定めをしているところである。右法及び条例の規定によれば、公営住宅の使用関係には、〔 イ 〕の利用関係として公法的な一面があることは否定しえないところであって、入居者の募集は公募の方法によるべきこと(法16条)などが定められており、また、特定の者が公営住宅に入居するためには、事業主体の長から使用許可を受けなければならない旨定められているのであるが(条例3条)、他方、入居者が右使用許可を受けて事業主体と入居者との間に公営住宅の使用関係が設定されたのちにおいては、前示のような法及び条例による規制はあっても、事業主体と入居者との間の法律関係は、基本的には私人間の家屋〔 ウ 〕と異なるところはなく、このことは、法が賃貸(1条、2条)等私法上の〔 ウ 〕に通常用いられる用語を使用して公営住宅の使用関係を律していることからも明らかであるといわなければならない。したがって、公営住宅の使用関係については、公営住宅法及びこれに基づく条例が特別法として民法及び借家法に優先して適用されるが、法及び条例に特別の定めがない限り、原則として一般法である民法及び借家法の適用があり、その契約関係を規律するについては、〔 エ 〕の法理の適用があるものと解すべきである。ところで、右法及び条例の規定によれば、事業主体は、公営住宅の入居者を決定するについては入居者を選択する自由を有しないものと解されるが、事業主体と入居者との間に公営住宅の使用関係が設定されたのちにおいては、両者の間には〔 エ 〕を基礎とする法律関係が存するものというべきであるから、公営住宅の使用者が法の定める公営住宅の明渡請求事由に該当する行為をした場合であっても、賃貸人である事業主体との間の〔 エ 〕を破壊するとは認め難い特段の事情があるときには、事業主体の長は、当該使用者に対し、その住宅の使用関係を取り消し、その明渡を請求することはできないものと解するのが相当である。(最一小判昭和59年12月13日民集38巻12号1411頁<文章を一部省略した。>)

〔 ア 〕〇社会福祉
〔 イ 〕〇公の営造物
〔 ウ 〕〇賃貸借関係
〔 エ 〕〇信頼関係


問題43
 処分の取消しの訴え(行政事件訴訟法3条2項)には出訴期間の制限があり、当該処分があったことを知った日又は当該処分の日から一定期間を経過したときは、原則としてすることができない(同法14条1項、2項)。ただし、出訴期間が経過した後でも、当該処分が〔 ア 〕であれば、当該処分の取消し訴えとは別の訴えで争うことができる。
 そのような訴えとしては複数のものがある。まず、行政事件訴訟法上の法定抗告訴訟としては、〔 イ 〕がこれに当たる。また、私法上の法律関係に関する訴訟においても処分が〔 ア 〕か否かが争われ得るところ、この訴えは〔 ウ 〕と呼ばれ、行政事件訴訟法の一部が準用される。
 最高裁判所の判例は、処分が〔 ア 〕であるというためには、当該処分に〔 エ 〕な瑕疵がなければならないとする考えを原則としている。

〔 ア 〕〇無効
〔 イ 〕〇無効確認の訴え
〔 ウ 〕〇争点訴訟    ×客観訴訟
〔 エ 〕〇重大かつ明白  ×外観上客観的に明白


問題44 記述式
 Y市議会の議員であるXは、2023年7月に開催されたY市議会の委員会において発言(以下「当該発言」という。)を行った。これに対して、当該発言は議会の品位を汚すものであり、Y市議会会議規則α条に違反するとして、Y市議会の懲罰委員会は、20日間の出席停止の懲罰を科すことが相当であるとの決定を行った。Y市議会の議員に対する懲罰は本会議で議決することによって正式に決定されるところ、本会議の議決は、9月に招集される次の会期の冒頭で行うこととし、会期は終了した。これに対し、Xは、①問題となった当該発言は市政に関係する正当なものであり、議会の品位を汚すものではなく、会議規則には違反しない、②予定されている出席停止の懲罰は20日と期間が長く、これが科されると議員としての職責を果たすことができない、と考えている。
 9月招集予定の次の会期までの間において、Xは、出席停止の懲罰を回避するための手段(仮の救済手段も含め、行政事件訴訟法に定められているものに限る。)を検討している。次の会期の議会が招集されるまで1か月程度の短い期間しかないことを考慮に入れたとき、誰に対してどのような手段をとることが有効適切か、40字程度で記述しなさい。

正解例
Y市に対して、出席停止の懲罰の差止訴訟を提起するとともに、仮の差止めを申し立てる。(41字)


問題45 記述式
 AがBに対して有する貸金債権の担保として、Bが所有する甲建物(以下「甲」という。)につき抵当権が設定され、設定登記が経由された。当該貸金債権につきBが債務不履行に陥った後、甲が火災によって焼失し、Bの保険会社Cに対する火災保険金債権が発生した。Aがこの保険金に対して優先弁済権を行使するためには、民法の規定および判例に照らし、どのような手段によって何をしなければならないか。40字程度で記述しなさい。

正解例 
物上代位により、Cによる保険金の払渡し前に、Aが保険金債権を差し押さえなければならない。(44字)


問題46 記述式
 Aは、Aが所有する土地上に住宅を建築する旨の建築請負契約(以下「本件契約」という。)を工務店Bとの間で締結した。本件契約においては、Bの供する材料を用い、また、同住宅の設計もBに委ねることとされた。本件契約から6か月経過後に、Aは、請負代金全額の支払いと引き換えに、完成した住宅の引渡しを受けた。しかし、その引渡し直後に、当該住宅の雨漏りが3か所生じていることが判明し、Aは、そのことを直ちにBに通知した。この場合において、民法の規定に照らし、Aが、Bに対し、権利行使ができる根拠を示したうえで、AのBに対する修補請求以外の3つの権利行使の方法について、40字程度で記述しなさい。

正解例1
契約不適合責任を根拠に、報酬減額請求、損害賠償請求、契約の解除を主張することができる。(43字)

正解例2
請負人の担保責任を根拠に、報酬減額請求、損害賠償請求、契約の解除を主張することができる。(43字)


問題47 いわゆるG7サミット(主要国首脳会議)に関する記述

2 〇
議長国の任期は1月から12月の1年間で、事務レベルの準備会合や関係閣僚会合の開催を通じて、サミットの準備および議事進行を行う。

問題48 日本のテロ(テロリズム)対策に関する記述

1 〇
日本が締結したテロ防止に関連する条約として最も古いものは、1970年締結の「航空機内で行われた犯罪その他ある種の行為に関する条約」(航空機内の犯罪防止条約)である。

2 〇
2001年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロ事件をきっかけとして、通称「テロ対策特別措置法」*1 が制定された。

3 〇
2015年9月、サイバーテロ対策の一環として「サイバーセキュリティ基本法」に基づき、サイバーセキュリティ戦略が閣議決定された。

4 〇
国際組織犯罪防止条約の締結に向けた「組織犯罪処罰法」*2 の2017年の改正として、いわゆるテロ等準備罪が新設された。

(注)*1 平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法

(注)*2 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律


問題49 1960年代以降の東南アジア

ア 〇
1967年に、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5か国が東南アジア諸国連合(ASEAN)を結成した。

エ 〇
インドネシアでは、1997年のアジア通貨危機で市民の不満が高まり、1998年にスハルト政権が倒れて民政に移管した。

オ 〇
ミャンアーでは、2021年にクーデターが発生し、軍部が全権を掌握した。

問題50 日本の法人課税に関する記述

ウ 〇
地方自治体が課税する法人事業税には、法人の所得や収入に応じる課税だけではなく、法人の資本や付加価値に応じて課税される外形標準課税も導入されている。

エ 〇
OECD(経済協力開発機構)では、多国籍企業がその課税所得を人為的に操作し、課税逃れを行っている問題(BEPS:税源浸食と利益移転)に対処するため、BEPSプロジェクトを立ち上げて、日本もこれに参加している。


問題51 日本の金融政策

1 〇
近年、日本銀行は、消費者物価指数の上昇率を年率2%とする物価安定目標を掲げ、金融緩和を推進してきた。


問題52 日本における平等と差別に関する記述

1 〇
1969年に同和対策事業特別措置法が制定されて以降の国の特別対策は2002年に終了したが、2016年に部落差別の解消の推進に関する法律が制定された。

3 〇
熊本地方裁判所は、2001年にハンセン病国家賠償訴訟の判決で、国の責任を認め、元患者に対する損害賠償を認めた。

4 〇
2016年に制定されたヘイトスピーチ解消法*3 は、禁止規定や罰則のない、いわゆる理念法である。

5 〇
障害者差別解消法*4 は、2021年に改正され、事業者による合理的配慮の提供が義務化されることとなった。

(注)*3 本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律

(注)*4 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律


問題53 日本の社会保障、社会福祉に関する記述

2 ×
第二次世界大戦後にアメリカで提唱された「ゆりかごから墓場まで」と称する福祉国家が日本のモデルとされた。

4 〇
2008年に、75歳以上の高齢者を対象とした後期高齢者医療制度が整備された。

AI による概要
「ゆりかごから墓場まで」(From cradle to the grave)とは、誕生(ゆりかご)から死(墓場)まで、国民の生活全般を国家が保障するという意味で、イギリスの充実した社会保障制度(医療、年金、失業保険など)を象徴する言葉です。これは1942年のベバリッジ報告で提唱され、戦後のイギリス福祉国家の理念となり、日本を含む各国の社会保障政策の指針となりましたが、財政負担の大きさから現在では見直しが進んでいます。


問題54 日本における行政のデジタル化

ア 〇
RPAとは Robotic Process Automation の略で、ロボットの代行による作業の自動化、ないし導入するソフトウェア等を指すが、これにより人手不足の解消と職員の負担軽減を図ることが期待されている。

イ 〇
ガバメントクラウドとは、国の行政機関が、共通した仕様で行政サービスのシステムを整備できるクラウド基盤を指すが、セキュリティ上の理由から、地方自治体は利用できないものとされている。

オ 〇
オープンデータとは、二次利用が可能な公開データのことで、人手や労力・費用などのコストをかけずに多くの人が利用できるものであるが、自治体が保有する情報のオープンデータ化は禁止されている。

eLTAXとは、地方税ポータルシステムの呼称で、地方税における手続きを、インターネットを利用して電子的に行うシステムです。

AI による概要

LGWAN(エルジーワン)は「Local Government Wide Area Network(総合行政ネットワーク)」の略で、日本全国の地方公共団体(都道府県・市区町村)が庁内LAN(組織内ネットワーク)を相互に接続し、行政専用の閉域ネットワークで安全に情報共有・コミュニケーションを行うための基盤システムです。J-LIS 地方公共団体情報システム機構 J-LIS(地方公共団体情報システム機構)が運営し、電子メール、文書管理、マイナポータル連携(ぴったりサービス)、Jアラート配信などに利用され、行政の効率化と住民サービスの向上、高いセキュリティを実現しています。


問題55 情報通信用語に関する記述

1 〇
リスクウェアとは、インストール・実行した場合にシステムにリスクをもたらす可能性のあるソフトウェアをいう。

2 〇
ランサムウェアとは、感染したコンピュータのデータを暗号化してロックし、使えない状態にしたうえで、データを復元する対価として金銭を要求するプログラムをいう。

3 〇
フリースウェアとは、無料トライアルなどを通して解除方法を知らせないままネットの利用者をサブスクリプションに誘導し、高額の利用料を請求するアプリをいう。

5 〇
クリッパー・マルウェアとは、感染したコンピュータのクリップボード情報を収集し悪用する機能を持つマルウェアをいい、仮想通貨を狙ったものが多い。

AI による概要
ファームウェアとは、パソコン、スマホ、家電などの電子機器に組み込まれ、そのハードウェアを制御するための基本的なソフトウェアです。


問題56 情報通信
 2004年に始まったグーグルのGメールはなぜ、〔  〕を生成するために個人の通信を読み取ったのだろうか。Gメールのユーザーが、自分の個人的な通信の内容を標的にした〔  〕を初めて見た時、世間の反応は早かった。多くの人は反発し、激怒した。混乱した人もいた。グーグルの年代記編者スティーブン・レヴィによると「ユーザーの通信の内容に関連する〔  〕を配信することで、グーグルは、ユーザーのプライバシーはサーバを所有する企業の方針次第だという事実を、ほとんど楽しんでいるかのようだった。しかもそれらの〔  〕は利益を生んだため、グーグルは、その状況を悪用することにした。」

2007年にフェイスブックは〔  〕機能ビーコンを立ち上げ、それを「社会に情報を配信する新たな方法」として売り込んだ。・・・(中略)・・・オンラインでユーザーを追跡し、その秘密を無断で公表するフェイスブックのあつかましいやり方に、多くの人が憤慨した。(出典 ショシャナ・ズボフ:野中香方子(訳)「監視資本主義」から)

〇〔 広告 〕


問題57 個人情報に関する記述

ア 〇
ある情報を他の情報と組み合わせることによって、不開示規定により守られるべき不開示情報が認識されるかを判断することを、モザイク・アプローチという。

イ 〇
EU(欧州連合)のGDPR(欧州データ保護規則)は、死者の情報の取扱いについて、加盟国の裁量に委ねている。

問題58、59、60 登載なし

投稿者 Ren Yababa

“12/29(月)388分 R5本試験問130-182/300点” に1件のフィードバックがあります

12/30(火)420分 – 邪抜刃 廉(やばば れん) へ返信する コメントをキャンセル

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